ランニングフォームのイロハ 「接地で何をしているか?」

 接地でするべきこと

シザーズジャンプができる人で、それを部分的にでもランニングフォームに活かせているなら、「接地」でするべきことがほとんど無いことに気づくでしょう。

というのも、少ないことみのランニング経験を振り返り、いい感じで走れている時に接地だからコレをしているということはありません。

むしろ、接地前後の動きも決まっているので、それを繰り返すだけです。

キロ5分ペースとキロ3分ペースの違い

例えば、こみちがキロ5分ペースで走る時とキロ3分ペースで走る時をイメージすると、左右一回ずつ足を出して走る一行程を「10」とするなら、感覚的にキロ5分ペースは全体で15くらいの時間があって、その中で「10」を再現しています。

つまり「5」は休みというか、タイミングを合わせるために待っている時間です。

それがキロ3分ペースになると一気に余裕がなくなり、12くらいの時間しかありません。

合わせるために待つという意識よりも、10をしっかりと再現させることが中心で、余裕がない走りにもなってしまいます。

接地で何をしているのか?

初心者ランナーの方ほど、接地の時に地面を蹴ったり掻いたりしているでしょう。

というのもこみちもそうでしたから。

もっと言えば、それ以外に何があるのかという感じでした。

今回の記事の前に「踏むように着地する」という記事も挙げているのですが、そこでは振り出した足を引き寄せながら接地を迎えることがポイントだと紹介しています。

つまり、足は開いて着地するものではなく、いかに閉じ状態で接地を迎えられるかがポイントです。

これが全く逆になってしまうと、もうそこから伸び代が期待できません。

なので、開いたまま走っていて、接地で何をどうしたとしても、そのフォームは根本的にこれから説明する話の前提にないので、活かすことはできません。

それだけ「踏むように着地する」ことができていないと次のステップ(接地で何をするか?)も意味がないのです。

そんな前置きはこれくらいにして、シザーズジャンプの動きを活かして走れていたら、接地時に地面をさらに押すなどの余裕もないでしょう。

できるだけ素早く接地し、その反動でまたジャンプして次の動きに遅れないようにしたいからです。

つまり、接地でしているのは、シザーズジャンプの時と同じで、地面に触れたらいかに早くジャンプ足を前に振り出せるのかを意識しています。

そして、キロ5分ペースなら、時間的にかなりゆっくりしているので、空中で待機している時間が長くなり、キロ3分ペースだとその時間が減ってまたすぐに接地がやって来ます。

テンポがはやくなるので、それだけバランスを崩しやすく、キロ5分ペースよりもキロ3分ペースで走るのは体幹が伴わないと安定して走れません。

言ってしまえば、キロ5分ペースで走れるようになったら、同じペースでより安定して走れる練習をしつつ、少しフォームが崩れてもキロ4分40秒とかキロ4分20秒くらいに上げて走ってみたりを取り入れて、下半身の筋力アップを行いましょう。

そうすると、地面を意図的に足首や膝で押しても、前に進む力にはならないことが理解でき、それよりもいかに素早く弾み足を入れ替えられるのかを意識するべきです。

強いて言うなら、接地で行うことは足が地面に触れるタイミングで自身の体重も足の接地部分に乗せ、さらに触れたタイミングに合わせて骨盤を押し込めたらいいと思います。

多分、ここで紹介したような動きで走ろうとするなら、踵から接地するとやり難いので、自然と前足部から地面に触れて、ジャンプのタイミングが遅いと踵まで地面に着いてしまうということになるでしょう。

実際、キロ3分ペースなら、まだ踵が触れる時間的な余裕があります。

しかしさらにペースを上げてキロ2分30秒台まで来ると、こみちの場合は踵が触れるまで接地時間が長くないので、よりフォアフットに近い状態で走ってしまいます。

その時も接地の瞬間だけは足首と膝関節を固定化し、地面に力を加えたら、すぐにまたリラックス状態に戻して足を振り出します。

なので、接地で行うのは、固めた足を地面に触れさせ、そこに体重が乗り、そのまま今度は足が地面から離れます。

真下で触れても、体は前に進むので、足を上げることには体の後方に追いやられていて、そこからいかに素早く前に引き寄せられるのかが、地面に何か力を加える以上に大切なことです。

より素早く前に引き寄せるには、最後まで地面に触れているのではなく、体重を支えたらいかに前に寄せ始めるのかが練習するべきポイントです。


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