日々のランニング成果が結果に結びついていない場面に遭遇した時の話

 密かに注目している陸上選手たちですが…

注目している陸上選手が数名いて、結果が出せている選手よりも出せていない選手のことが気に掛かります。

大丈夫なんだろうか?

数ヶ月、数年前にそう思っていましたが、機会があってまた見かけました。

パッと姿を見て「ん?」と思ったのですが、表情がとても明るかったので、本人の調子が良ければ何よりだと思っていました。

「あんな走り方だったかなぁ」

トラックを走っている姿を見て、そう感じたのですが、フォームなどいくらでも変化するものなので、知らない期間にまた新しい技術でもマスターしたのかもと勝手に思い込んでいました。

他のメンバーたちと隊列を組んで走り出し、中盤からやや前側にポジションを取り、その選手は以前とは明らかに異なるフォームで淡々と周回しています。

30分くらいした頃でしょうか。

先頭の数名がペースアップをして、それに合わせて集団も引き離されまいと追いかけます。

しかし、その選手はじわじわとポジションを下げて、集団の後方をペースアップさせることなく走ります。

数名だけしかいなかった選手にも抜かされて、その選手は集団から完全に置いて行かれてしまうのです。

アスリートとしての寿命

こみち自身、日々のランニングでキロ5分ペースが苦しく感じたり、キロ3分20秒が心地よかったり、その差は思うほど差はなくて、あるとするならわずかな体の使い方でしかありません。

でも、そのわずかな違いを理解していないと、スランプに陥った後に好調だった頃に戻れなかったりします。

経験として、キロ4分ペースまでとキロ3分台のペースでは、体の使い方が大きく変わります。

10キロを40分台で走るランナーが、練習を続けても簡単に30分台には届かないのも、フォームが違うからでしょう。

こみち自身、ランニングを続けて来て、足の筋肉のつき方が段々と変化しました。

ある時、「こんな所が太くなって来たぞ」という発見が何度かあって、それはフォームを変えたことで、筋肉の使い方や部位そのものが変わったのでしょう。

だから、個体差はあっても、走っている人の体型は何となく想像でき、だからこそあの選手を見て少し違和感を覚えたのです。

走っている姿を見た時も、そうでした。

接地時のいなし方が、以前よりも悪くなっていて、それはケガなどから復帰した時に焦ってしまった時に起こるミスをしていたように思いました。

こみちで言えば、キロ5分ペースのフォームで、力でキロ4分ペースで走ろうとしているようなもの。

才能があれば、他の選手では出せないパフォーマンスを発揮させてしまうのですが、その才能は永遠にあるものではなく、ある時に枯れてしまいます。

それが選手としての寿命なのですが、そうではないといいけれどと思ってしまいました。

もちろん、パフォーマンスが落ちているとは言え、こみちなんかよりもずっと速いペースで走れるでしょう。

趣味としてランニングを続けるだけなら何も心配は要りません。

しかし、大会に向けて練習をして、そこで結果を残してまた別の大会へと。

それを繰り返して、見ることができなかった世界を眺められるとするなら、結果に繋がらないランニングで本当にいいのかと思ってしまいます。

まぁ、仕方ないことと言えばそうなのですが…。


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