キロ3分台で走るために

 キロ4分ペース

キロ4分ペースとは、ケイデンスとストライドの積が「250」を超えていなければいけません。

つまり、ケイデンスが200spmならストライド幅は125センチとなります。

経験的には、ケイデンスを200spm以上で走り続けるのはとても大変で、できれば180spmくらいに落とせたらかなり楽に感じます。

するとキロ4分ペースのストライド幅は約139センチとなります。

つまり、ストライド幅で140センチくらいが出せないと、キロ3分台で走ることはできません。

そこでいかに強い踏み込むから踏み切りへと繋げられるかがポイントなります。

走り幅跳びをイメージすると

一歩で大きな跳躍をする走り幅跳びですが、助走のスピードで飛んでいるのではなく、踏み切りで垂直方向に弾むことで、その落下までの滞空時間に助走で得た前方向の推進力が飛距離になると考えました。

このイメージをランニングに転用すると、「前に弾む」意識ではなく、「上に弾む」という意識に近く、でも進行方向に絶えず進んでいるので、結果的には前に弾んでいるように見えます。

なぜこのような話に触れたのかというと、推進力を妨げない前提なら、上に飛びさえすれば勝手に前に進むという理解を共有したかったからです。

逆に前に弾む意識を持ち、踏み切りでパワーを溜めようとして接地から踏み切りまでが遅くなってしまう方がデメリットだと思うのです。

片足で立った状態から、膝関節や足首関節を数センチ伸ばしたとしても、それだけで数メートルも弾むことはできません。

静止状態からなら、関節の曲げ伸ばしだけでは大きな推進力を生み出せないのです。

接地時間をできる限り短くするのも、その間に推進力が落ちてしまうからで、一瞬で地面を押せるなら、落下した時にパンと地面に触れるだけでも推進力は保ち続けられるはずです。

ストライド幅140センチ分をキックして飛んでいるのではなく、140センチ体が空中を移動する間、浮かんでいられたらそれでいいということです。

上にどれだけ高く弾むのか、その一方でそもそもの推進力が高ければ、短く時間でも長く移動できるので、結果的に上に弾むジャンプも低くて済みます。

低いジャンプでも目標とする飛距離になれば、それだけ落下までの時間も短いということなので、ケイデンスを上げられることに繋がります。

ということは、同じストライド幅140センチのランニングだとしても、ケイデンスをどこまで上げられるのかがその後の伸び代になるということでしょう。

理想的なランニング

スピードの維持されたランニングを実現するには、目標とする速度まで上げられる脚力が不可欠です。

ガツガツと地面を掻くように走るフォームでは、その脚力の動きにまま走り続けることになります。

当然ですが、毎回、自分の体重を含めて足の力で前に運ぶのは簡単ではありません。

できれば運動強度を抑えて、楽に走ることを考えたいはずです。

そこで、繰り返しになりますが、前に進む推進力を最初のダッシュで獲得し、そのスピードをできる減速させないフォームを身につけるべきです。

それが垂直方向に弾む意識で、いかに接地で減速させずに弾めるかが重要な課題だと気づくでしょう。

長い時間、地面に触れてしまうと、その間は推進力が下がり続けます。

ランニングの終盤、足の動きを止めたら、数歩進むだけで停止できてしまうように、足で減速するのはとても簡単で、逆に邪魔をしないように走り続けるのが難しいと分かります。

接地した足が前から後ろに流れて来るので、最も力を入れやすいポイントで地面を踏みつければいいのです。

何となくのタイミングではなく、確実にこのポイントと呼べる最も力が入る姿勢で瞬間的に押し込めるかが重要なのです。

一般的にフォアフットと言われるのは、それだけ踏み込むの動作が少なく、短時間で押し込めるからだと思いますが、キロ3分台のペースであればフラット接地でも特に問題はないはずです。

つまり、足はがむしゃらに動かすものではなく、少し回転速度を落としても接地ポイントを外さないことが大前提で、それに慣れたら次第に回転速度を上げていく意識でも十分だと感じます。

何となく足が地面に着いて、何となく足で地面を押してというフォームでは、キロ4分ペースには届きません。

逆を言えば、ストライド幅が150センチくらいまで伸ばせれば、足を一生懸命に動かさなくても、キロ4分ペースで走れてしまいます。

そして、動きのリズムに慣れ来れば、特に意識しなくても自然にペースが上がっているでしょう。

こみちの場合も、今朝の5キロランニングで、キロ3分20秒から40秒の間で長く走れました。

結果的に久しぶりにVO2maxが56に戻りましたが、キロ4分ペースで3キロ走れたら「55」相当なので、それだけキロ4分ペースに慣れてきたとも言えます。

力を入れて走るのではなく、タイミングを見極めて体を動かせれば、意外とキロ3分台のペースは無理難題ではありません。

こみち自身も、走りながらリズムを崩したり、姿勢がバラついて、しっかりと踏み込めなくなると急にペースも下がってしまいます。

いかに片足で地面を押し込めるのか、そのポイントを守れれば、獲得した推進力を邪魔しないで、軽く弾むように走ることができます。

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