完全なるフラット着地を実感して
ランニングでポイントとなる「接地」の部分。
踵から着地することもあれば、足の裏、又は前足部を使うこともある。
特に前足部での着地をフォアフット着地などと呼び、踵接地で走るフォームのまま移行しているランナーを見かけたりもする。
接地部分の違いは、ランニング中の腰、骨盤の高さが関係している。
つまり踵接地は相対的に低く、フォアフットは高いということ。
今朝、ランニングを５キロ程して来た。
接地はフラット着地。
走っている時の音は、パン、パン、パンと一瞬地面に足が着き、すぐに離れて反対側の足が着く。
別にフォアフット着地でもいいけれど、フォアフット着地は足首関節の固定が重要で、またアキレス腱を活かさないならメリットが少ないと思ってしまう。
つまりより早いテンポで走る時に、足の振り上げをさらに加速させたい時に用いる走法だと思う。
今日は軽く走りたかったし、ふくらはぎの負担を軽減させたいからフラット着地が良かった。
思えば最近、踵接地で走ることは少ない。
なぜなら、ほぼ地面からの反発を得られないからだ。
最近の厚底シューズの人気は、本来なら反発を受けられない踵接地でも、しっかりと体重を乗せてソールのプレートをたわませられたら、反発を受けることができるということだろう。
その意味では、同じフラット着地だとしても、接地時間の長いフォームだと反発力は急激に減ってしまうと思う。
約一年、ランニングを続けて来て気づいたことは、接地時間が明らか短くなったことだろう。
しかも、接地直後から足が浮き出すまで、ほぼ重心の位置は変わっていない。
感覚的には、真下に落ちて、真上に戻って来る。
その切り替えのタイミングで接地している。
踵接地の場合、踵が地面に触れて、ジワジワと体重が乗って来る。
同じ踵接地でも、この体重の乗り方が違っていて、前足部で完全に乗るタイプと踵で接地の衝撃を受けるタイプでは全くフォームが違う。
そして、フラット着地でも、足首と膝関節が固定されていないタイプは、体重が乗り始めて体が安定する間、接地が続く。
スプリント的なフォームを意識して分かったことは、スパッと乗り込みを終えて、一瞬で足を振り上げることだ。
走るテンポは同じでも、接地時間と空中移動の時間の割合が違って来る。
もう少し踏み込んだことを言えば、接地時間が長いフォームは、同じペースで走ろうするとより強く踏み切る必要があって、でも接地時間が長くなる原因は関節の固定が甘いからだから、それだけ足首や膝を故意に使って走っていることになる。
ベタっと接地している重い感じのあるフォームは、股関節を使っていないと想像できてしまう。
腰の位置が下がって踵接地になると、さらに前に進まない感じがするのも、急に反発を得られなくなって足で掻くように走るからだろう。
フォームを崩さないように走る練習がとても重要なのは、接地のタイミングが少しでも遅れてしまうと反発力の低下が著しいからだ。
ある意味で厚底シューズの躍進は、この遅れさえもカバーしていることだろう。
踵接地しても、そのままソールに体重を預ければ、しっかりとたわんでポンと跳ねてくれる。
そうだとしたら、踵接地からフラット、フォアフット着地へとフォームを修正しなくてもいいことになるから、シューズの恩恵はとても大きいものになる。