ランニングフォームを「く」の字で考える話

ランニングフォームを気にするのは誰か?

ランニングを始めて少し慣れてくると、やっぱりあまり不恰好なフォームは恥ずかしいと感じます。

ただ、こみちを含めて、こみちが街中で見かける市民ランナーで、陸上競技者のようなフォームで走る人は全体の数%でしょう。

ちなみに、冬に開催されたマラソン大会を観戦した時に、「カッコいいフォームだなぁ」と思ったのは先頭集団の面々で、第三グループ以降になるとフォームは明らかに違います。

そして、中段以降になるとまたフォームが大きく変わります。

しかしながら、中段以降で走るランナーも多分ペースとしてはキロ5分台から7分台の間で、市民ランナーとして遅いとは言えません。

それくらい、自分のフォームを経験者に見てもらうなどしなければ、癖のある走り方は簡単に直せないのが実状です。

トップ集団が、いわゆる陸上競技経験者でキロ3分台ペースだとしたら、第三グループは運動が得意な社会人で練習もしっかりと継続している方でしょう。

大体キロ4分ペース前後で走るランナーで、サブ3と言われる上級者です。

サブ4と言われるキロ5分中盤のペースで走るランナーも、練習を欠かさず継続されているはずで、こみち自身はサブ4でも難しいなぁと思います。

というのも、サブ4達成の目安がキロ5分40秒ペースですが、ストライド幅100センチならケイデンスは160spm台くらいで、運動負荷としては多くの人も到達できるスピードです。

しかし、そのスピードをキープして、10キロ、20キロそして42キロと走り続けるには、強い脚力よりも長くしっかりと走り切れる根気が問われます。

この根気が癖もので、週に数回、欠かさず走り続ける運動習慣を維持するのが一番大変です。

話は大きく脱線しましたが、その意味ではランニングフォームを意識して走るのは、ダイエットなどで数キロをカッコよく走りたい人か、サブ4ではなくサブ3を目指して練習している人でしょう。

膝関節は伸ばすのか?

とりあえずカッコよく見えるフォームは、踏み切り後にしっかりと膝関節が伸びたランナーです。

ダイナミックに見えるので、速そうだと思うからです。

では、こみちがそれをするのかというとしません。

理由は単純でケイデンス(足の回転数)が落ちて、ペースが悪くなるからです。

というのも、ランニングで欠かせないのは、乗り込むから踏み切りまでの動作で、それは次の乗り込むへと続きます。

つまり、足を後ろに伸ばしてしまうと、当たり前ですが前に振り出す時間が遅くなります。

キロ5分中盤ペースまでのケイデンスが160、170台なら足も回せますが、190台でそんな動きはロス以外何者でもありません。

つまり、踏み切りで膝関節は伸ばすのではなく、結果的に伸びてしまうというのが本当の所で、理想を言えば足は「く」の字のまま動かしたいくらいです。

なぜ、完全に伸ばさないのかという部分では、回転数を稼ぎたい時にできるだけ半径が小さい方が有利なので、足を伸ばしても回せるだけの脚力があるならそれはそれでいいのでしょう。

しかし、ランニングをして思うのは、少し膝関節曲げたまま回した方がトップスピードを稼げるように思いいます。

というのも、限界に近いスピードになると、本当に短い時間で地面に触れることしかできません。

その短い時間に強い力までは望めず、触れるのがやっとという状況になります。

その時にでも触れられるのは少し膝関節曲げた状態で、地面を押し込む動作です。

毎秒7メートルとか体が前に進むので、着地した足が一瞬で後方に追いやられてしまいます。

足を前に振り出し力が弱いと、後方に足が残ってしまうのは仕方ないことでしょう。

振り出す力は腸腰筋が大きく関係しているので、股関節から走るという基本が不可欠だと再確認できます。

ということを踏まえても、膝関節をピンと伸ばしてしまうと前に振り出すのが大変なので、膝関節は少し曲げたまま固定させて踏み切りでも瞬時に力を放出させたら、できるだけ早く前に振り出すようにしたいものです。

むしろ、「押す」という意識をなくし、接地したらすぐに前に振り出すという意識で走ってもいいくらいだと思います。

それでも体重を受け止めたり、手足の余分な動きも加わって、ポンと弾むことはできないからです。


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