ランニングスピードはどこで決まるのか?
ランニングを習慣として始めて一年が経過しました。
最初の頃は、ランニングのペースもキロ8分とか9分というのが当たり前で、ダッシュでキロ5分以下になったら大喜びしていたほどです。
それから4ヶ月、5ヶ月が経過し、キロ5分ペースで5キロとか10キロを走れるようになって行くのですが、そこまででも誤解や誤認して回り道をした練習もたくさんあります。
今にして思えば、ランニング上達のポイントは乗り込みが全てで、そこに通じる一連の動作がスピードも決定します。
練習とは、その動きの向上とキープ力にあると考えています。
キロ5分ペースで走れる人が、毎日、5キロとか10キロの距離を走っていたとしても、スタミナの向上にはつながりますが、ランニングスピードの向上にはつながりません。
なぜなら「乗り込み」でランニングスピードは決まるからです。
速いランナーで乗り込みを意識しない人は皆無だと思います。
「乗り込み」とは、走っている時に足を地面に着いて、再び離れるまでの一連の動作です。
この動作を見ると、自ずとトップスピードが決まるので、ランナーのランニングスキルも掴めます。
例えば、乗り込みの着地部分で、足のどこから接地するのかという部分に着目し、踵から着地した場合、足の踵から爪先へと重心が移動することになり、その移動時間は接地したままになります。
つまり、フラット着地やフォアフットで着地し、一瞬で重心をほとんど移動させずに走れたら、ランニングスピードもそれだけ上がります。
こみちの経験では、踵着地でのランニングペースはキロ4分30秒当たりが上限で、それ以上のペースになると踵からの着地が難しくなります。
ペースが上がり足の回転も増して来ると、足の裏を重心が移動する時間が確保できなくなってしまうのです。
だからこそ、接地はフラット(フォアフットを含む)で行いたいと思い、できるだけ体の真下に近い場所で足を着きたいのです。
「真下着地がいい」のではなく、そうしないと乗り込み時間を短縮できず速く走れません。
踵着地に比べれば、フラット着地とフォアフット着地もそれほど大きな違いはなくて、よりスピードが上がって来ると自然に体が前傾し、結果に真下からやや後方に接地するので、ペースがキロ3分前半くらいになると自然とフォアフット着地になっていきます。
始めた頃の誤解
今にして思えば、踵着地はまだ走り慣れていない段階のフォームだと思います。
また、今でもキロ6分よりもゆっくりと走る時に、踵着地することもあります。
ただ以前との違いは、踵で着地した時に強い衝撃を受けなくなったこと。
それだけ推進力を妨げないように接地できるようになりました。
ポイントは腰の高さで、骨盤の位置が地面から一定の距離で接地できることで、踵着地でも滑らかに重心を受け止められるようになります。
なので、少しペースが上がった時に、フラット着地になったり、さらにはフォアフットへと接地ポイントが変化します。
そしてより後方に押せる姿勢が形成されます。
「押す」という動作もかなり誤解しました。
まず「押してはいけない」のではなく、「着地してから押してもロスが多い」という認識がありませんでした。
ではどのタイミングで押すのかというと、「接地」のタイミングです。
踵着地して、そのタイミングで体重を受け止め、体勢が安定してから「押す」のでは遅すぎます。
膝や足首を使って押して、その労力ほど推進力にはつながりません。
その場でのジャンプでも分かりますが、足首や膝関節を使って1000回も弾めないからです。
しかし、ランニングをしている以上、乗り込みは繰り返されます。
体重を地面で受け止めることは続くので、体が地面に触れたタイミングで下に向かって押し込むと地面よりも軽い体が上に弾みます。
「押す」という動きではなく、その動きの「タイミング」がとても重要だったのです。
つまりそれが理解できると、足を体の前で接地しなくなります。
踵着地からフラット着地へと姿勢が変化するのは、「押す」という動作を根底から理解できたからでしょう。