ストライドではなくケイデンス
例えば、キロ4分ペースで走る時、こみちはケイデンスが185spm前後ということが多い。
その時のストライドは約130センチくらいになる。
つまり、これからキロ4分ペースで走ることを目標にしたいなら、ケイデンスで185spmを、そしてストライド幅で130センチ以上になるフォームを模索することになる。
言い換えると、ケイデンスが185spmに到達していない段階では、キロ4分ペースで走ることが現実的ではない。
もちろん、ケイデンスが170spmでも、ストライド幅が150センチ以上なら不可能ではない。
しかし、ストライド幅が150センチ以上で走れるランナーが、ケイデンスで185spmが出せないということはないだろう。
つまり、楽に走るフォームはそれぞれ違うとしても、ケイデンスがある程度まで上げられなければ、やはり速いペースで走ることは難しい。
ケイデンスの数値を上げるために
ケイデンスを上げるためには、軸足をいかに早く前に振り出せるのかに尽きる。
踵着地では、つま先まで重心移動できるまでの時間が必要で、どうしても無駄が多い。
となれば、ミッドフットやフォアフットで着地することを考えたい。
以前、こみち自身が踵着地とつま先着地を比べた時に、その着地点は前後10センチ程度でしかなかった。
というのも、あまりに前に着地していては、足の筋肉や筋を傷めてしまう。
つまり、踵着地と言っても、踵でガツンと着地している訳ではなくて、足の背屈がどれだけ大きいのかで変わる。
つま先が地面に垂れ下がったまま着地すれば、つま先着地になりやすいし、踵を突き出して着地すると踵着地になってしまう。
つまり、足首をほぼ90度で固定すれば、着地はミッドフットになるということ。
しかし、フォアフットがケイデンスの向上に都合いいのは、少しつま先が下がったまま、そして膝関節も少し曲がったままで着地すると、くの字になった足はより素早く前方向に折りたたむことができる。
しかもつま先着地することで、アキレス腱を使って反発力を得られたら、さらに前に振り出しやすくもなるだろう。
現状、こみち自身のケイデンスは最大で230spmくらいで、以前よりも足が前に振り出せるようになった。
下り坂を駆け降りる時に、以前なら転倒する恐怖心から無意識に足でブレーキを掛けていたが、ケイデンスが上がることで、もっと楽に足が回転し、駆け抜けられるようになった。
全く意識しないで、ただランニングしているだけでは気づかない着地のちょっとした違いを工夫すると、より思うままに走れるようになる。
ケイデンスからストライド、そしてケイデンスへ
ケイデンスを高めるフォームを模索し、以前よりも数値がアップしたら、今度はストライド幅に着目してみよう。
どうすれば、ストライド幅を伸ばせるのかを考えることで、またフォームが変わる。
こみち自身の現時点での結論は、絶対にストライド幅拡大のために大股にはならないということ。
むしろ、地面からどう離れるかが大切で、ストライド幅はそれ次第でいくらでも伸びる。
少なくとも180センチくらいまでなら、接地と踏み切り動作でどうにでも変えられる。
特に130センチから150センチくらいの差は、タイミングの合わせ方次第で起こってしまう。
路面が平らなら、それこそしっかりと反発力を得られるが、路面が荒れた未舗装路のような場所では反発力は得にくい。
路面の差で、ストライド幅も大きく変わる。
空中に浮いている間、足が何をしてもスピードに影響されない。
つまり、いかにコンパクトなフォームで、瞬時に踏み切ってしまうことがポイントなのだ。
股関節の可動域を大きく使う足の動きでは、それだけで時間的にロスもあり、仮にストライド幅が拡大されてもケイデンスが落ちる。
だから、踏み切りはいかに素早くコンパクトに終えられるのかに尽きる。
ストライド幅が広げられたら、もう一度、ケイデンスの向上を考えてみよう。
意外にコンパクトなフォームでも、スピードが出せるフォームになって来るからだ。