GarminのGPSウォッチに迫るamazfit だけど
旅ラン用途で使う場合、GPSウォッチにはナビゲーション機能が必須だろう。
ここでいうナビゲーション機能とは、現在地から目的地までのルートをGPSウォッチの盤面で確認できることを言う。
実際には、機能としてamazfit gtr 4にもナビゲーションは搭載されていて、GPXファイルを調達できれば、それを取り込んで表示させることができる。
そこまでは、Garminのforerunner シリーズと同じだと言える。
ただ、いろんなレビュー動画を眺めて気づいたのは、「交差点などの分岐点」で曲がることを教えてくれないのだ。
具体的には、次の曲がり角までの距離を数値で表示してくれない(実際には各レビューでは見つけられなかった)ので、複数の選択肢が入り組んだ分岐点で、確実にその一本を選ぶことができない。
この部分は、マップ機能を有しているforerunner 965のようなモデルなら、別の道を確認しつつ、選ぶべきルートを決められるから、より確実性が高いだろう。
さらに、弟分の265であっても、分岐点までの距離が表示されるので、何よりあとどれくらいの地点で分岐点が迫っているのか知ることができる。
その点、amazfit gtr 4では、一本の線として進むべきルートを盤面に表示できるし、場合によってはルートを逸脱した場合に警告してもらうことが可能だ。
例えば、それでも警告によって一度立ち止まり、そこでスマホの地図で正しいルートを確かめることはできるだろう。
とは言え土地勘のないルート上では、行き先を確かめて現在地を確認し、場合によってはそのルートをGPXファイルとして改めてデバイスに取り込むことや、当初のルートとどこで間違えたのかを確か直す必要がある。(garmin 265でも同じことが起こり得る)
理論的には不可能ではないけれど、現実的にそれを受け入れられるのかと考えると、旅の後半で体力の消耗が激しい頃なら、かなりダメージのあるミスになってしまう。
走り続ける体力はまだ残っていても、一度立ち止まってどこかに腰を下ろし、さらにルートを確認してまた走り出すのは、想像以上につらかったからだ。
さらに、同じGarminでも、forerunner 965と265の決定的な違いは、ルートが何らかの理由で通行できないような場面で起こる。
というのは、forerunner 965には、目的地を盤面で選択肢し、そこまでルートをナビゲーションすることができる。
つまりナビゲーション機能を使う場合に、あらかじめGPXファイルがなくても、ナビゲーション機能がすぐに使えるのだ。
街中でルートを完全に見失った時に、落ち着いてルートの再検索をすれば良い。
しかし、同じような場面で、265の場合には、スマホでルートを再確認し、そこでGPXファイルを作成し、転送し、265のナビゲーションを再始動させるしかない。
もっとも、ミスコースが発生したら、それをバイブで伝えてくれるし、分岐点までの距離も盤面で確認できるから、先ずは予定していたコース上まで戻ることができるだろう。
確か、amazfit gtr4でも、ミスコースすると、コースからどれだけ離れてしまったのかを盤面で確認できたはずだ。
確信を持って進めないかもしれないが、それでも盤面の表示だけでコースまで戻れる可能性は十分に高い。
できるか否かという意味では、いずれのGPSウォッチでもミスコースからの復帰はできる。
ただ、体力を温存させたいような場面で、自信を持って表示通りに進めるかが違ってくる。
つまりこの辺りの信頼性が、競技用として使えるか、旅ランで体力が少なくなった場面でも安心して頼るかに現れるのだろう。
もっとも、GPSの精度は、amazfit もかなり期待できるレベルで、それこそ「曲がるタイミング」を確認できれば、その評価も一変する。
Garmin forerunner 955を使ったある人のトレランでのレビューで、分岐点までの距離がズレていたり、分岐点を過ぎてからバイブが鳴ったりと、かならずしも正確に伝えてくれるものではないらしい。
なぜなら、GPXファイルが、単なるルートの軌跡を指し示すものなら、交差点や分岐点のある場所をどうやって確認できるのかが、簡単ではないからだ。
ここでちょっと疑問。
googleマップで作成するルートでは、経由地を加えることができる。
つまり、各分岐点をその経由地に加えたら、もしかしてamazfit gtr4でも曲がるタイミングを盤面で確認できたりしないのだろうか。
距離までは分からないにしても、経由地を認識してくれたら、ナビゲーションの方角が大きく変化した時に分岐点を通過したことにならないだろうか。
試しにgoogle マップで経由先を追加してみると、8つまでしか増やせないことが分かった。
つまり、長い距離を案内として使うのはできない。
例えば、Garminの場合には、コース作成ができるGarminコネクトというアプリがあって、気になるポイントを追加させる(どこまで増やせるかは分からない)ことで、ジョギング中にミスコースしやすいポイントを強調することができます。
そう考えると、スマホなどで現在地のマップを代行するのであれば、Garmin のモデルは265でもかなりのカバーができるでしょう。
もちろん、盤面にマップ表示できる965の優位性は変わりませんが。
一方で、amazfit gtr4の場合、zeppアプリ内にはコース作成を行う機能はなく、別の方法で入手したGPXファイルをインポートすることになります。
その点では、ランニングウォッチとして定評のあるGarminとは異なるコンセプトなのでしょう。
あくまでも、日常生活でランニングをして、その経路をGPSで記録できるという認識が正しいのかもしれません。
そんな理由から、amazfit gtr 4を旅ラン目的で購入するのは、ちょっと使用目的を間違えていたと結論づけました。