なぜ「個人」にも投資を勧めるようになったのか?を掘り下げてみた!

 「利益」が出るメカニズムって?

商品が一つ売れたら、10円の利益が出る。

つまり、原価に人件費などを掛けて儲けられた金額が「利益」だ。

一方で、商品を1個売るにも、2個売るにも掛かる人件費に大差はない。

ということは、商品をたくさん売った方が利益を増やせるということは簡単にイメージできる。

身近にあるスーパーマーケットでも、プライベートブランドという形式で、格安の日常品を販売している。

かと言って、そんな特価商品をスーパーマーケットで製造しているとは限らなくて、むしろ取り引きのあるメーカーに依頼していることもあるだろう。

その理由は、メーカーは既に製造ノウハウを確立させているから、売上が確定した商品を製造するのは悪い話ではないからだ。

全てを抱え込んで利益を出すのが難しいからこそ、横の連携を有効に利用して、持ちつ持たれつの関係で利益を生み出している。

実際、株式投資って何だ?

ここで「株式投資」を詳細に説明するのは割愛する。

ただ、株式会社が自社の株券を発行し、それを購入した株主といわば共存する形で経営が進むことだけは紹介しておきたい。

気に入った会社の株券を長く保有する株主もいれば、株価次第で直ぐに手放してしまう株主もいるだろう。

昔、「会社は誰のものか?」というような議論があったことを思い出した。

社長?社員?株主?顧客?

いろんな答えが成り立つのも、株券を発行できる「株式会社」という形式だからこそと言える。

今の時代、商品の評価は、数値的なスペックだけではなく、それこそ雑誌やYouTube のコンテンツなどで比較されることも増えた。

100万円のハイスペックだけが誉められるのではなく、1円の低価格な商品が評価される訳でもない。

それこそ使い方が決まっていると、求めている商品も決まりやすし、初めて購入するならこの辺りのグレードがおすすめというアドバイスもあるだろう。

何気なく紹介される動画や記事のレビューを見て、その商品に興味を持つことだってある。

失敗はしたくないけれど、商品選択に何時間も消費したいとは思わない人も多く、それこそ世間的な評判で購入を決めることだってあるだろう。

しかしそんな流れだったとしても、それがその会社の売上になる。

そして、株価にも反映されるとしたら…。

商品を製造するという時に、ただ良い物を作ればいい時代はもう終わってしまった。

個人にも投資が勧められる理由

少なくとも、もう企業だけで売上をコントロールすることはできない。

いろんな購入動機を持つ客に対して、どうアプローチした商品を製造し、それこそYouTuberなどにも協力してもらい、商品を上手く宣伝したいだろう。

同価格帯にある他社の商品ではなく、自社の商品を知ってもらうことが重要になっている。

広告として一方的に掲載するだけでなく、それこそもう一歩踏み込んで商品に関心を持ってもらうことが不可欠になのだ。

だとしたら、個別の商品をより広範囲の人に紹介できる方法があるなら、そこにコストを掛ける企業の思惑も分かる話。

インフルエンサーのように、その人の発言が多くの人に影響力を持つことが、今の時代はとても価値あることになっている。

しかし残念ながら、そんな影響力は誰にでも持てるものではない。

タイミングもあれば、時代の流れもあって、さらに個人のキャラが目に留まることも要因になるだろう。

ふと思うと、それはライバルの多い分野で自社商品が売れる構図そのもので、「知られる」ということがそう簡単なことではないからこそ、企業も広告を出すだけではなく、もっと効率的な方法に興味を持つのだろう。

100兆円市場で10万円分を投資しても、その影響は限りなく「0」に近い。

しかし、そんな「0」も100兆個集めたら、もう「0」ではない。

そんな「0」を目標数まで集めることができたら、もうそれはビジネスになり得るだけの力を持っている。

そこに気づくと、個人に投資を勧める理由も頷ける。

もしも個人に投資が「0」だとしても…

商品を売ることが難しい時代、企業は効率的な広告手段を探している。

そんな流れもあって、広告を扱うビジネスにも注目が集まる。

YouTube が目指すビジネスモデルもそんな一環と言えなくはないだろう。

こみちのように「0」のユーザーでも、時間を使って視聴者になってくれたら、そこには広告ビジネスが成立する。

案外、「無料」というキーワードは魔法で、「タダ」だからということに安心していると、別の理由ではしっかりと企業に貢献していたりもする。

YouTubeで稼ぐことと投資すること

個人が副業として考えるなら、YouTube を始めるのも投資を始めるのもそう変わりはしない。

利益が出やすいのは投資かもしれないが、初期投資という意味ではYouTube はスマホだけで始められる。

1万円分を投資して、それにひと月30時間を費やしたら、トータルコストをプラス3000円上乗せしなければ勘定が合わない。

つまり、1万円でも1億円でも投資としての手間は同じだから、少額で始めると利益はそれだけ出し難くなる。

YouTube を今から開始しても、収益化の条件を満たすには、最短でも3ヶ月は掛かるだろう。

もしかすると、こみちみたいに未だに条件をクリアできないということも起こり得る。

いずれにしても簡単なことではなく、それは企業が自社製品を売る時に感じた困難さと同じで、「利益を出すこと」がより複雑化している。

そこで考えるべきは、自身がより挑戦したいと思う方を選択することだ。

何か伝えたいことがあって、それをコンテンツ化し、視聴者を集められるならYouTuber になった方がいい。

また、投資に興味があって、そこに使えるだけの予算を組めるなら、投資だって悪い選択ではない。

ポイントとしては、動画制作にしても投資に関する情報集めにしても、意外と時間を使うということ。

時給1000円という労働が、どれだけの価値を持つのかを実感するだろう。

それこそ1日働いて確実に一万円を稼ぐことと比較すると、YouTube にしても投資にしても、実はそうハードルの低いことではないと気づく。

その意味では「困難さ」を社会全体で抱える仕組みになったのだろう。


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