「 YouTube 」で人気チャンネルを作るには?
こみち自身も描いたイラストを公開するチャンネルを運営しています。
「好きなこと」をベースにチャンネルを作りたかったから。
でもそれが「人気チャンネル作り」で失敗する典型例でしょう。
つまり、「人気チャンネル」を目指すなら、「誰が何に興味を持っているのか?」を抜きにしては考えられません。
例えば、「弁護士資格者向けチャンネル」を作っても、実際に現役の「弁護士」が視聴するでしょうか。
そんな風に考えると、YouTube を日常的に視聴できる生活をしている人という視点で、チャンネルの内容も決まってくるのは必然です。
「料理」に関するチャンネルを運営するにしても、主婦目線なら「時短で見栄えのする献立」を紹介することでしょう。
同じ「料理」でも、「初心者向け」とか、「包丁も使わない」とか、ニーズに則した内容に絞ることで、自炊したいけれど料理は苦手という視聴層を狙うこともできます。
「パンケーキに焼き目で絵を描く」のような内容も「料理」ではありますが、視聴者の層はまた異なるはずで、描いたアニメから関連動画で訪れた人や、パンケーキ好きなど、同じカテゴリでも視聴者層はかなり異なります。
思うに、YouTube は広く普及したメディアですが、全年齢層が同じ時間視聴しているとは限りません。
また使い方が確立され、仕事や勉強、家事をする時にBGMとして音楽視聴に使い方などは、同じユーザーでもじっくりと画面を見ている視聴者層とも違います。
その意味では、演者としてYouTuber になるなら、扱う内容よりも「誰向けチャンネル」なのかをはっきりとさせて、例えば学生向けチャンネルなら、「テストに役立つ」とか、「学習効率を上げる方法」など、彼らが気になる内容を調査することでしょう。
先に紹介したように、「現役弁護士」向け、「現役医師向け」のチャンネルを作っても、「なぜYouTube なのか?」という疑問から始まります。
つまり、無駄ではありませんが、人気チャンネルを作るなら内容選びとして最優先ではありません。
YouTube 動画はテレビ番組とは違う!?
ある人気YouTuber のプライベートがネットニュースになって、その言動にファンがどう反応したとしても、それが世論を代表した意見とは一致しません。
そもそも世論を全世代からの総意とするなら、ファンとなる人が均等に全世代からの集まっているとも言えないからです。
むしろ、世代に偏りがあって、趣味や嗜好に特徴があっていいはずで、そんなファン層が視聴してくれるチャンネルを作ることが「人気チャンネル」とも言えます。
つまり、子どもから大人までどんな世代にも不快さも無く、しかも視聴価値のある内容を目指そうとしたのが現代の「テレビ番組」でしょう。
テレビ離れが叫ばれる一因があったとするなら、規制を遵守する番組作りが「魅力」を損なう結果だったのかもしれません。
潜在的な視聴者を見つけ出すために
YouTube チャンネルに於いては、「0」から作り上げる意識を持ち過ぎないことが大切かもしれません。
「自分のオリジナル」を意識するあまり、視聴者が集まらないこともあるからです。
そうだとするなら、検索キーワードの観点から、世間で話題になっている「言葉」を調べてみましょう。
YouTube の急上昇を眺めると、音楽や格闘技、人気YouTuber など、ある一定の関連性が見て取れます。
特に、その動画の視聴者層は、10代を中心とした20代、30代の方々に思えます。
もちろん、40代やそれ以上の年齢層かも知れませんが、少なくとも現代社会で起こるニュースや事件を取材したり、弁護士が法律改正のポイントを解説したりしている内容ではありません。
つまり、どんなことに興味を持っているのかという点で、年齢層別というよりも、興味のエリアに特徴があって、急上昇ワードそのままではなくとも、扱うべき内容は「特徴的な癖」があります。
ということは、これから自分でYouTubeチャンネルを始めたい時に、「料理」や「ドライブ」などの大きなカテゴリを決めるまでは自身の興味でも良くて、さらに「メインテーマ」の部分ではYouTube で視聴されている人気チャンネルがどんな内容で視聴回数を伸ばしているのかをチェックすることでしょう。
言い換えると、「車旅」というカテゴリを選んだ時に、メインテーマとなり得る内容が見つからず、またそのテーマで人気チャンネルが存在しない場合、ニッチな分野として粘り強くこだわるか、若しくは結果が出にくいと考えて別のテーマを探し直すかになります。
個人的な感想として、YouTube は幅広い年齢層が視聴していますが、その視聴時間やカテゴリでは年齢層や趣味嗜好でかなり偏りがあるように感じます。
人気となるチャンネルの動画内容が子ども向けだとしても、それは視聴者層を考えてのこと。
「車旅チャンネル」を目指したからといって、いきなり「日本一周」を簡単に目指すのは要注意ということです。
例えば30代で車旅チャンネルを始めるなら、その年齢層が社会人としてどんな立場で、どんな人生目標を持って生きているのか想像します。
都市部で働く生き方も良いけれど、田舎暮らしにも憧れる。
「では田舎暮らしってどんな生活で、どんな未来が描けるだろうか?」
その答えの一端を感じられる動画なら、必ず誰かの役に立つでしょう。
でも、人気チャンネル作りを目指すなら、「車旅」のどんな部分に魅力を感じるのかもう一度立ち止まって考えることです。
キャンピングカーが車中泊に適しているのは分かっていても、旅先でどんな車上生活なのか、未経験者には想像もできません。
じゃあ、道の駅で車を停めて一泊するとしても、安全性や快適性はどうなのか気になるでしょう。
車内で調理して、その後片付けはどうしているのか、特にゴミ捨てや食料調達、入浴やトイレ、洗顔など、日常生活なら当たり前のことを、キャンピングカー生活ではどうしているのか。
結論的なことをいってしまうと、楽しいと感じる人もいれば、不安や不便に思う人もいます。
日本の治安は割と良いとは思いますが、絶対に安全なのかというと、リスクはゼロではありません。
より安全に旅行したいなら、管理された宿泊施設を使うべきで、車中泊をするにしても管理人がいる方が安心できます。
そんな風に考えると、キャンピングカーと言っても自由気ままとは言えず、やはり旅先では節度を保って利用しなければいけません。
その部分をしっかりと動画で扱うのか、それともキャンピングカーは自由で気ままに楽しめるというイメージ的に扱うのかでも、動画作りは大きく異なります。
何より、車中泊を一週間、一ヶ月と続けることに、どんな発見があるのかという部分になると、作り手はさまざまな問題や課題にどう向き合い、自分なりの答えを見つけなければいけません。
つまり、「車中泊」をテーマにしてチャンネルが、他のカテゴリのように伸びない理由があるとするなら、まだまだ「車旅」が日本の習慣に根付いていないからとも言えます。
定住しない働き方や生き方もありますが、それでも「車上生活」である理由を見出せるかは別の話で、だったら「楽しそうにワイワイしている内容」で、気楽に見てもらえることを目指した方がいいでしょう。
社会人経験もある30代以降の人が、「車旅」にどんな関心を持つにしても、気になる情報を他でも集めているはずです。
調べれば、ある程度想像もできて、定住して働く利点も感じられるでしょう。
事実、キャンピングカーの所有者が定年退職をした60代に多かったのも、車上生活では未来を描けない可能性が高かったからではないでしょうか。
極端な話、人気チャンネル作りという意味では、視聴者層を男性向けにして、旅先で事前に募集した現地の美女と「1日デートする」内容で、最後に「好きなったので、婿にしてください!」とお願いし、毎回、お約束で「ごめんなさい」と振られて終わるというエンタメの方が割り切り方としては視聴されるでしょう。
もちろん、好評なら女性が旅をして、旅先でイケメンと出会うパターンもありですが。
その意味では、もうYouTube も自分の好きなことをするという時代ではなくて、人気チャンネル作りを目指すなら、しっかりとコンセプトから作り込むべきでしょう。
まだテレビほどではないにしても、それだけ視聴者層を分析した動画作りが不可欠だという話です。