「スペーシアベース」の人気を掘り下げてみよう!
キャンピングカーに関心を持つと、車としての移動の他に、停車中の居住性が気になるところです。
その際のポイントが幾つかあって、車内で立つことができるのか、外部からの遮光ができるのか、車内の温度管理が簡単か、車内調理やトイレが使えるのかなどでしょう。
それら全てを満たせるのは、本格的なキャンピングカーでも「キャブコンタイプ」や「バスコン」です。
こみちが好きな「バンコンタイプ」では、子どもや160センチ前後の人なら立てますが、それ以上ではどうしても構造的に無理があります。
つまり、キャンピングカーではないスズキの「スペーシアベース」なので、当たり前ですが軽自動車枠でキャンピングカーと同じ性能ということでは無さそうです。
ではどんな部分が人気なのでしょうか。
「スペーシアベース」がコンセプト段階で見切ったのは、車内で立つことや外部からの視線を遮るためのブラインド式目隠し、FFヒーターやサブバッテリーによるエアコン稼働などでしょう。
しかし、これらの機能は居住性に於いて重要な要素ですが、キャンピングカーとして組み込む際に多くのデメリットも抱え込みます。
言うなれば、キャブコンとバンコン選びのポイントとも言える部分でしょう。
その意味では、一般車という立ち位置で遊べる車をコンセプトに開発したのなら、スズキの考え方はとても共感できます。
つまり、日中に自宅以外の場所で、パソコン作業や軽食を食べるなどを秘密基地感覚で気軽に楽しめるという部分です。
スペーシアベースの特徴は後部席で、後部席をフラットに折り畳み、その後ろとなる荷室スペースにテーブルを付けられます。
つまり、そこが一人用の作業スペースとなり、足をテーブル下に入れたまま、ちょうど足を投げ出した姿勢でタイピング作業が可能です。
パソコンを置いても、その脇に書類なども広げられくらいの余裕があるので、無理すれば夫婦で並んで弁当を食べることもできるでしょう。
簡単なテーブル作業ができることで、例えば旅系のYouTuber なら、車で移動し現地で撮影を済ませて、車内で編集も可能です。
助手席を倒せば、一人くらいが横になるスペースが確保できますが、そこは本格的なキャンピングカーではないので、車内の温度管理をはじめ、遮光や遮音なども求め過ぎはいけません。
しかし、バンコンタイプのキャンピングカーが気になる人で、それが運転や駐車スペースの快適さを気にしているなら、この「スペーシアベース」は候補になる一台でしょう。
こみちのように車中泊に不安がある人や、車内で簡単食事スペースが欲しいと思う人などは、コンセプトが合うでしょう。
このスズキのスペーシアベース、面白い発想で作られた一台だと思いました。