バンライフではなく「ロケバス」を目指す!?
キャンピングカーの居住環境を「住まい」と比較した時、高価なキャンピングカーでも完全自立は不可能です。
海外のように、インフラが整備された状況で、その環境を使いながら各地を移動すると言うのが限界値でしょう。
具体的には、給排水タンクを各200リットル以上搭載したキャンピングカーってあるでしょうか。
なぜそんな大きなタンクなのかというと、汗をシャワーで流したりや洗濯物の処理をしたりと考えれば、50リットル級タンクだとしても、タンクの残量をしっかりと管理していなければ途中で水が無くなってしまうこともあり得ます。
何より、水は長期間放置すると腐るので、例えば車内調理に水が使えても、汚水をタンクに流したら、それこそタンクのメンテナンスも必要です。
例えばマンションの屋上にあるタンクの中を確認している人ってどれくらいいるでしょう。
ちなみに、屋上の水タンクは年々姿を消して、新しいマンションでは多くが直結給水方式と呼ばれる加圧式を採用しているそうです。
つまり、屋上から落下させるのではなく、下からポンプで押し上げると言う方法です。
こうなった理由の1つが、「タンクのメンテナンス」と関係しています。
使っていない水道水ですら、年に一回以上の点検が義務付けられているそうで、ましてキャンピングカーに搭載された汚水タンクなどは、もっと頻繁に点検しないといけなくなってしまいます。
しかし、そもそもタンクの中を洗浄している場面を見たこともなく、どうやって綺麗にしているのかと疑問でした。
と言うのも、水筒でさえ毎日使う度に洗っていますが、結構汚れは残りやすいので、タンクも同じように考えると洗浄剤だけで補えるものかと思うのです。
結論としては、キャンピングカーはとても便利ですが、一般家屋以上にメンテナンス代も必要不可欠と言う話で、割と購入動機として耳にする「旅費の削減」にはなっていないように思います。
タンクを始めとした必要な手間をどこまで省くのかで、コストカットしているに過ぎないのかもしれないと言う話です。
だったら、キャンピングカーを「我が家」とするのではなく、ロケバス感覚で扱ってみるのはどうかと言うこと。
つまり、生活するためのキャンピングカーではなく、仕事場としてのキャンピングカーを目指すのです。
そうする理由は、そもそも国内のインフラ事情も含めてキャンピングカーが「定住化」に無理があるからで、それ故に「車内調理」に起こる問題点が根本的には解消されません。
何より、無理して料理などしないで、出来合いのおかずを車内で食べるくらいの方が効率的ではないかと思うのです。
一方で、移動できる車としての利便性を考えると、キャンピングカーの積載性はロケバス的な使い方もできてしまいます。
例えば、後部の荷室に折り畳み自転車を乗せておけば、旅先の移動が楽になります。
ダホンの人気ミニベロ「K3」は、本体重量が8キロ代と、一般的な自転車よりも軽く、高額なスポーツ自転車と変わらない重量です。
しかも、ギアは3段切り替えなので、走る場所を問いません。
こみち的には、ハイエースに自転車を乗せて、長距離移動は車を使い、現地を隈なく移動することで撮影もできるでしょう。
必要なら車中泊も一泊程度ならできるでしょうし、宿泊施設やキャンプ場なども使えば一定期間の長期取材にも対応可能です。
人とは違う切り口でYouTube を目指すなら、今からキャンピングカーでバンライフを始めるよりも、「遠くへ行きたい」のように休日の朝に気負わずに見られるようなコンテンツを目指すのはダメでしょうか。
コロナ禍の波がまた大きくなっているので、なかなか遠出は控えたい時期が続きますが。