キャンピングカーで使う「水」の話

 理想の給排水タンク容量とは?

キャンピングカーで旅行する時、いろいろと気になることが出てきます。

その一つが「水」ではないでしょうか。

というのも、一般的な住宅であれば、そこには水道管が敷かれていて、蛇口をひねれば「安全水」を使うことができるからです。

もちろん、オートキャンプ場など、水道水を使うことができる場所もありますが、キャンピングカーの利便性を考えると車載している給排水タンクに着目しましょう。

キャンピングカーとして登録する場合、最低でも10リットル以上の給排水タンクが必要です。

また、車内にシャワー室があって、そこで汗を流したり、頭や体も洗うつもりなら目安として1回50リットルは欲しいところです。

髪の長さで異なるとは言え、夫婦で100リットルとなるとかなりの重量とスペースが必要でしょう。

こみち自身は、10リットルでは心もとない気がして、でも夫婦で100リットルを確保するとなるくらいなら、車内での入浴は濡れタオルで拭くくらいにとどめ、入浴施設を使う方が利点も多いように感じています。

というのも、車両のシャワー室は、構造的に水平な場所で使用しないと排水タンクまで流れずに、最悪の場合シャワー室の床に水が溜まってしまうことも起こり得ます。

さらに、濡れた室内をそのまま放置するとカビや悪臭の原因ともなるので、こまめな拭き取りと換気扇での乾燥が不可欠です。

しかし、この作業が思いの外面倒で、現役オーナーが好んでシャワー室を使わない理由だと思います。

ファミリー向けの食器洗いを終えるには、約40〜60リットルの水量が必要だそうです。

キャンピングカー内の食事が自宅とは異なるとは言え、それでも10リットルでは不足する計算です。

積極的に使用する場合には100リットル以上も想定できますが、増加重量や衛生面の観点から夫婦2名で50リットル程度の給排水タンクが必要でしょう。

また、車内での調理をなるべく避け、電子レンジや別途用意した飲み水を使う場合、給排水タンクの大きさをそれぞれ20リットルまで小さくできる計算です。

飲料水と生活水区別する理由

キャンピングカーで使用する場合、飲料水と生活水を区別した方が良さそうです。

というのは、車載する水には限りがあり無制限ではないからです。

これまで生活水を含めて給排水タンクの水量としました。つまり、飲料水は一人、1日あたり1.5リットルくらいを目安に用意しましょう。

本来なら塩素を含んだ水道水は安全性の高いものですが、流動性の低いタンクであることや夏場など常温保存の場合には少なからず劣化も気になりところです。

そのような配慮から、飲み水や調理に使うものは、より安全性の高いものを使います。

飲料水をどこで手に入れるのか?

旅費を抑えるためには、全てを市販の天然水で賄うのも大変です。

例えば、ウォーターサーバーでも、使用している水は、天然水の場合もあれば、RO水ということもあるようです。

ここでいう「RO水」とは、逆浸透膜とも言われる微細なフィルターで不純物を取り除いた水で、いわば「純水」に近くなります。

不純物が取り除かれた分だけ、臭みなども軽減し、料理などが美味しくなると言われます。

ただ、塩素分も減るので、水道水以上に劣化しやすいと考えられるので、冷蔵庫での保存が好ましいでしょう。

実はこの「RO水」、スーパーマーケットなどでも手に入れられるそうです。

全国展開しているイオングループの場合、「おいしい水」の無料給水サービス(注意:2020年10月20日以降はサービス見直し店舗もあるそうです)を行っていて、WAONカードやイオン系クレジットカードを持っていれば、専用ボトル(サービスカウンターにて購入)で受け取れます。

その意味では、ご当地のスーパーなどでRO水や天然水を無料または格安でに入れることができそうです。

生活水をどこで手に入れて捨てられるのか?

飲料水ほどシビアではないにしても、水道水を自由に使える場所は限られています。

オートキャンプ場やRVパークなどが思いつくところですが、ガソリンスタンドや道の駅も気になるポイントではあります。

しかし、近年のキャンピングカー増加に伴い、道の駅でのマナー違反(キャンプ行為等)が問題視されることも多く、またガソリンスタンドでも給排水を断られるケースもあるそうです。

そう、「無料」でいつでもOK!という場所は、自宅くらいしかありません。

それだけに、キャンピングカーでの長期移動は、マナーを守りながら周囲の方々に助けられて成立します。

水が凍る冬場のキャンピングカーで注意すること

キャンピングカーによってはFFヒーターと呼ばれる暖房装置が完備されています。

純正の場合やオプション扱いの場合もありますが、キャンピングカーを温める装置として重宝します。

このFFヒーターをタンクや水道ホースなどの凍結予防として、最低温度でもいいので点火しておくといいそうです。

自宅では何気なく使う「水」も、こうして見て行くといろいろ知っておくべきポイントが見つかります。

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