キャンピングカーを「自宅」にできるのか?

 動産と不動産

キャンピングカーというよりもトレーラーハウスの方が言葉として適しているかも知れません。

というのも、キャンピングカーと呼ばれる車は、形こそさまざまでも車としての外観を保持しています。

一方でトレーラーハウスの場合、かなり「家」に近い形態をとっていて、それが快適性の向上に繋がります。

税制面の話をすると、一般的な住宅は不動産なので、固定資産税が必要です。

しかしキャンピングカーやトレーラーハウスは動産に分類されるので、固定資産税が掛かりません。

また、建築基準法の対象からも外れることから、設置場所の制限が不動産とは異なります。

では、トレーラーハウスと住宅の違いってどこにあるのでしょうか。

トレーラーハウスが住宅ではなく車両として扱われるには、移動できることが必要です。

つまり、半永久的に固定されてしまうと、その時点で住宅として扱われます。

基礎工事をして、そこに柱を立てるという作り方は出来ません。

あくまでも車両としてのベースがあって、それを住宅のように快適にアレンジしたものであることがポイントです。

外観上、地面と固定された部分がなく、しっかりと車輪が付いていて、いざとなれば動かせる形態であることが必要なのです。

また、「動かせる」という意味は、外部又は内部の動力用いて移動できるということではなく、車両として公道を走らせられる大きさに収まっていなければいません。

つまり、車幅2メートル50センチ以下、長さ12メートル以下、高さ3メートル80センチ以下でなければ、原則として車両とは扱われません。

ただし、例外としてそれを超える場合でも、特殊車両通行許可を取ることができれば、車両として扱われます。

キャンピングカーとトレーラーハウスの違い

キャンピングカーは、原則としていつでも移動可能な乗り物です。


一方でトレーラーハウスは、地面に固定はできないものの、ライフライン(ガスや電気、水道)とは条件付きで常時接続できます。

その意味は、かなり住宅に近いインフラ環境が整うでしょう。

また、トレーラーハウスは、「住所として登録可能」です。

つまり、更地にトレーラーハウスだけを置いて、その場所に自分の住所を置くことができます。

一方でキャンピングカーの場合は車としての扱いなので、キャンピングカーを置いただけでは自身の住民票を登録することは出来ません。

そのことから、キャンピングカーだけで生きて行くには、どこかに住民票を置かなければならず、例えば親戚や友人などにお願いして同居人として認めてもらうなどの方法が必要です。


もしも所有している土地があるなら、そこにタイニーハウスを建て、住宅として登録することもできるでしょう。

小さくても不動産なので住民票を置くことができますし、キャンピングカーで自由に移動することも可能です。

このように、住民票を取ることができれば、その場所が自宅になります。

そう考えると狭小住宅やガレージハウスという選択肢も開け、キャンピングカーとの付き合い方も今以上に幅が広がるでしょう。



こんな記事はいかが?