「道の駅」とは?
「道の駅」は、高速道路などにおけるサービスエリアやパーキングエリアのように、一般道での休息場所として1991年に試験的な試みを兼ねて誕生しました。
1993年、第一回の登録として、全国103か所の「道の駅」が営業をスタートしたのです。
「道の駅」がサービスエリアなどと大きく異なるのは、ドライバーだけに提供されるスペースではなく、その地域の文化や特産品などを通じて幅広い交流の基盤と考えられている点でしょう。
確かに、「道の駅」を訪れるとその地域で作られた農産物や海鮮など、一般的なお土産物売り場とは異なる品ぞろえで来場者をもてなしています。
「道の駅」として周知されるにはいくつかの「要件」が設定されていて、設置者はその地域の自治体等とされ、国土交通省道路局に申請し登録が行われます。
また、「全国道の駅連絡会」が、全国を9つのブロックに分かれた支部を取りまとめ、相互の連携を促し、活性化にも寄与しています。
2020年7月時点までに登録された「道の駅」は1180か所になり、北海道から九州、沖縄までそのネットワークが拡大しました。
「道の駅」で「車中泊」できるの?できないの?
そもそも「道の駅」が誕生した背景を考えても、「車中泊」が公然に認められている状況にないことは想像できます。
一方で、地域交流や情報発信の観点から、幅広い来場者に期待を寄せていることもあるでしょう。
事実、「車中泊」を明確に「禁止」している道の駅が増えているのは、設置目的との齟齬が問題視されていることもポイントです。
隣接地に有料オートキャンプ場が設けられているような状況で、宿泊費を浮かせる又は利便性という観点で「道の駅」を占拠する行為が、設置する自治体や地域住民の想いと一致しないのはキャンピングカーを楽しむためにも気をつけなければいけません。
また、「車中泊」を認める道の駅でも、車外でのキャンプ行為やオーニングを展開する行為について禁止や自粛を掲げるのも、幅広い利用を促したい目的に従うものでしょう。
結局のところ、車中泊を禁止している場合はもちろん、禁止を明示していなくても、キャンピングカーで旅を楽しむ以上は「他者」への迷惑行為を回避したいものです。
車中泊する時に覚えておきたいこと
道の駅で車中泊できる場合でも、周辺への配慮から長時間のアイドリングや発電機の稼働は自粛しなければいけません。
そう考えるとサブバッテリーによる稼働が基本となり、快適に過ごすためにも十分な「容量」を確保しておきたいものです。
道の駅は基本的に外部電源を確保できる環境にはないこともサブバッテリーの必要性に繋がります。
夏季や冬季であっても、車内での火器を使った調理では換気が不可欠です。
一酸化炭素中毒には十分に注意しなければいけません。
「道の駅」が設置されている目的を考えても、例えば入浴施設や宿泊施設、飲食店なども積極的に利用し、地域交流の担い手になれるように努めることもこれからのキャンピングカーライフを楽しむためには欠かせません。
また、「道の駅」公式サイト(https://www.michi-no-eki.jp/)だけでなく、地域のイベントや特産品を紹介している「全国観るナビ」(https://www.nihon-kankou.or.jp/)などを使えば、時期に合った催しなどの情報を得ることができます。
旅先での目的地を探すきっかけにもなるでしょう。
もちろん、キャンピングカーに限らず、乗用車やバイクでも「道の駅」を訪れることが可能です。
地元にある「道の駅」を訪れて、文化や特産品に触れることから始めても面白いのではないでしょうか。