ホンダ「FREED+」から始めるキャンピングカー選び
「旅」をするツールとして、車を選ぶにはどうすればいいでしょうか。
そこで、自家用車ホンダ「FREED+」をスタートにして、キャンピングカーに求めることを確認してみたいと思います。
キャンピングカーを選ぶうえで大切なことは、使用用途をしっかりと決めておくことです。
特に「何名」で使うのかは重要項目です。
こみちの場合は、一人又は二人を想定しています。
二人と言っても、相手は「妻」なので、そのこともポイントとなるでしょう。
ホンダ「FREED+」とは、姉妹車に三列シートを備えたコンパクトミニバンがあります。
その三列目シートを無くして、荷台スペースを確保したのが「FREED+」の大きな特徴です。
乗用車としては比較的フラットなスペースが手に入ります。
そのサイズは、奥行き190センチ、横幅125センチ、高さ90センチといったところでしょうか。
つまり、サイズとしては大人二人が仮眠できるくらいはあります。
しかし、問題点もあるので確認しておきましょう。
「FREED」はやはり乗用車なのだ!
キャンピングカーに採用されている架装で多いのは、断熱効果の高い外壁とアクリル製の窓を採用していることです。
窓を二重にして、空気の層を作り、車内の温度が車外へと逃げない工夫がされています。
一般的な乗用車の場合、夏は窓から日差しを入り、じっと座っているのも困難なほどになる一方で、冬場の夜などは車内でも野宿と変わらないほど冷え込みます。
「FREED」を使う時も同様で、一泊程度なら季節によっては車中泊も可能ですが、フラットになるとは言え、板間に寝ているような寝心地を考えると、マットレスを使ったり、寝袋を用意するなど、それなりの対策が必要になることも想像できるでしょう。
もう一つの問題点が、停車中に避けられない外部からの「視線」です。
夜間時となれば、車内で灯りを灯すだけでかなり目立ってしまうでしょうし、全ての窓にカーテンをつけるとしても、その効果は家や本格的なキャンピングカーには遠く及びません。
つまり、着替えや車内での食事などをする場合にも、それなりの覚悟が必要になるでしょう。
乗用車ではなく、キャンピングカーを選ぶ理由は、「しっかりと寝られること」と「外部からの視線に晒されないこと」が挙げられます。
キャンピングカーを選ぶポイント
キャンピングカーのなかには、昼間テーブルセットとして使用しているスペースをベッドとして使うこともあります。
また、最初からベッドが常時装備されている場合もあります。
その際、必ずチェックしたいのが「寝心地」です。
実際、自宅にあるベッドにしても、スプリングの強弱やマットレスの柔らかさなど、快適な寝心地を得るためにいろいろと工夫しています。
枕の質や高さも関係してくるかもしれません。
こみちのように中高年世代になると、とにかく足を伸ばして寝られれば良いとは言えないのです。
疲れが残りますし、身体のあちこちに痛みが出るからです。
また、外部からの視線について、バンコンタイプのキャンピングカーの中には、窓にシャッターが付いていないこともあって、乗用車同様にカーテンで目隠しするケースもあるでしょう。
さらに言えば、夜間時になると外部からの話し声が聞こえると、何となく車内にいても気まずく感じるものです。
そこで、キャンピングカーになり込んだ際は、一度は窓や扉を完全に閉めて、外部からの視線がどれくらい遮れるのか、音はどれくらい入って来るのかを確認しましょう。
この2点が改善されていないなら、乗用車を使うのと変わらなからです。
本当はさらに断熱交換も確認したいところですが、FRP製の外壁なら先ずは乗用車よりも良いと思います。
トイレは必要かどうか
特にハイエースを使ったキャンピングカーを考えるなら、「トイレ」を確保するか否かが選択を分けます。
あると万が一に安心ですが、限られた空間で工夫をしているキャンピングカーなら、トイレスペースを省けたら、それだけ居住スペースに余裕が生まれます。
かと言って、ハイエースでも車格の大きいワイドボディーを選ぶと、全長が5メートルを超えてしまい、キャブコンとのサイズ感がかなり似て来ます。
車内で立てなくても良いと割り切れるか否かで、キャブコンとワイドボディーのハイエースを選べばいいでしょう。
こみちの場合、ワイドボディーのハイエースという選択を個人的に選びません。
というのも、乗用車感覚の延長でナローハイエースを選ぶか、ガッツリ装備でキャブコンを選ぶかの二択です。
いつか紹介した「Retreat」のように、装備をシンプルにして、工夫しながら使うというスタイ
ルも良いと思います。
全てに満点ではありませんが、できることがはっきりしているので、それに合わせながら使うことで満足度は高まります。
追加装備として電子レンジでもあれば、車内での簡単な食事が可能で、それ以外は出先で済ませれば問題はないでしょう。
豪華装備を期待するなら、走行安定性も期待できる「SAKURA」みたいなキャンピングカーがオススメです。
大柄に見える「SAKURA」ですが、例えばワイドボディーのハイエースと比較して、横幅や長さではむしろ短いから驚きです。
さらには、細い田舎道でもトラックベース故の小回りで、見た目以上に使い勝手にも優れます。
こみちの場合、バイクでのツーリングも好きなのですが、何をどこまで快適にしたいかで、必要となるツールが変化します。
「大は小を兼ねる」とは言いますが、キャンピングカーに限っては「使い勝手」も重要なポイントでしょう。
さすがに「SAKURA」では近所の買い物は行きません。
そんな時には、「スーパーカブ」のようなバイクで、トコトコとのんびり出掛けたら道中も楽しいでしょう。