海外製キャンピングカーの特徴
国内モデルのキャンピングカーの後に海外製を見ると、豪華とかオシャレとか、洗練されたというイメージを持つ。
そのペースにあるのは、キャンピングカーのサイズによると感じる。
もちろん、ハイエースやカムロードなど、日本では商業車を使うことが多いのに対し、ドイツなどではフロントにエンジンを搭載した乗用車を使っているからだ。
特徴的な部分は、運転席や助手席を反転させることでリビングチェアーにもなり、室内空間をより有効的に使えることだろう。
どうしてもハイエースやカムロードのキャンピングカーでは、運転席と助手席は居住スペースから隔離された存在で、停車時はその存在を意識することが少ない。
まして、海外製キャンピングカーが、二人旅を想定したモデルでも6メートル級があり、ファミリー向けには7メートル級にもなる。
しかし、国内の道路事情や駐車場の枠線を考えると、2メートル×5メートルという大きさが1つのボーダーとなり、それを超えるサイズのキャンピングカーを所有するなら、もう一般的な普通自動車の駐車場は考えないことだろう。
大型車両が停めるような場所を探して、日本を旅することになる。
こみち自身、キャンピングカーは旅の道具ではあるが、「動く事務所」という感覚も持っている。
最近では、ソーラーパネルを搭載し、室内で家電を気兼ねなく使えるモデルも登場した。
30度後半にもなる日本の夏だけに、「家庭用エアコン」が装備されたモデルを探してしまうのも、日本国内の環境変化を物語る。
一方では、最先端のトレンドを取り入れる海外製キャンピングカーでも、家庭用エアコンをサブバッテリーで動かそうという考えには至っていない。
というのも、海外ではオートキャンプ場など、外部電力を気軽に使用できるインフラ整備が整っていて、何もキャンピングカーだけで完結させる必要性が乏しいという。
日本国内を気ままに旅するなら、キャンピングカーだけで完結した電力システムを備えていることが大切だ。
それはまだまだ外部電力を使用できる場所が限られていて、気に入った場所に停車させてキャンピングカーを活用するには、大きなサブバッテリーが何かと便利だからである。
そう考えると、確かに洗練された内容や、ブロンドイメージに憧れもあるが、日本国内の環境下に基づいたキャンピングカーを選ぶべきだと気付かされる。
ハイエースのイメージはアウトドアではない!?
こみち自身、長くスズキのジムニーを愛車としてきた。
公道では決して速い車ではなく、長距離移動でも疲れる車で、移動手段として評価すると平均値にも届かないだろう。
しかし、車が移動手段だけではないように、ジムニーの魅力はそれ以外で十二分に発揮される。
何よりも二人乗りまでを想定すれば、究極にコンパクトなキャンピングカー(厳密な意味ではないが)にもなる。
感覚としては、バイクツリーリングで困る宿泊先が、「車中泊」として1つ増える計算だ。
御世辞にも快適とは言えないが、テントで寝るよりも雨風を心配しないで寝られるだけ安心できるというもの。
意外な話として、例えばジムニーで野宿やキャンプをするのと、ハイエースを使ってキャンプするのでは「女性ウケ」が異なるという。
男性目線とすれば、ジムニーよりも積載できるから、より多くの荷物も持っていけると想像する。
しかし、ハイエースは昔から仕事車という印象が強く、特に女性から見ると運転しているのは力仕事をしている男性たちなのだ。
そんな思いもしないイメージがあって、ハイエースを「怖い車」と感じる人もいるらしい。
確かに、住宅地の片隅に、ガラス面が黒いスモークのハイエースが停められていて、エンジン音がアイドリングのまま聴こえていたら、「あの車は中で何をしているのだろう?」と気になってしまう。
その意味では、ジムニーが同じことをした時と、僅かでも印象に差があるのも感覚的に知っていた方がいい。
それは、例えばスモールオフィスとして使いたい場合に、周囲から受ける心配や不安感にも気づくことができる。
「キャンピングカーですよ!」と分かってもらえれば良いだけなのだが、キャブコンのように目立つキャンピングカーを避けたつもりが、ハイエースモデル故に「怖いイメージ」になってしまうのは注意したい。