日本特種ボディー「SAKURA」で決まり!?

 キャンピングカーとは何か?

「スモールオフィス」や「緊急時の居住スペース」、リモートワークが叫ばれるようになった背景もあり、キャンピングカーの役割が見直されてきました。

約10年前、猛烈に欲しかったキャンピングカーを購入できなかった理由があるとするならば、電気系の機能拡大と走行安定性、明確な使用目的をこみち自身の中でどこか満たせなかったからでしょう。

例えば、当時のキャンピングカーは、海外モデルが牽引していて、高価で高嶺の花という印象でした。

かと言って、国産車に小さなキッチン台をつけたモデルでは、料理と言ってもお湯を注ぐような印象だったのです。

つまりは、キャンプでよくあるBBQのような料理が主流で、「スモールオフィス」や「緊急時の居住スペース」という印象ではありませんでした。

もっとも、ホットプレートの電熱部分を使えば、電源さえ確保できると「カレーライス」「パスタ」「野菜炒め」などなど、男性が一人で食事するくらいなら十分な料理が作れます。

4人以上の家族の食事でもなければ、二人くらいの場合、3口コンロまでなくても充分でした。

もっとも、その頃は、プロパンのガスタンクを積載しているキャンピングカーがあったくらいなので、コンロを使うことさえかなり大掛かりだったのでしょう。

今のようにバッテリーの性能が向上し、ソーラーパネルによる充電が個人ユースのキャンピングカーにも選べるようになったことが格段に使用用途を拡大させたと思います。

当時から、国内製のキャンピングカーを見て、「あの細いタイヤで大丈夫なのか?」という印象を持っていました。

もっとも、当時は知識もありませんでしたから、購入したとしてもどこでキャンピングカーを使えるのかも考えていませんでした。

海外モデルが自然豊かな見晴らしのいい場所に停められていて、優雅な食事や家族の団らんを楽しむイメージ写真ばかりが脳裏に焼き付いていました。

キャンピングカーを買えば、「あんな風に楽しい時間を過ごせるのだ!」と妄想ばかりが膨らんでいたほどです。

日本特種ボディーが発表した「SAKURA」を知っていますか?

失礼を承知で告白すれば、10年前、「日本特種ボディー」というビルダーを知らなかったのです。


また、キャブコンモデルと言えば、タウンエースを用いたコンパクトサイズと、カムロー


ドを用いたレジュラーサイズが記憶に残っています。

もちろん、エアコン搭載モデルは特別モデルであり、キャンプ地は涼しいから自然風でも十分という印象でした。

こみち自身はバイクツーリングに夢中だったので「野宿」もよくしていましたが、それに比べれば当時のキャンピングカーも十分に上質な空間だったのです。

なぜ、リアタイヤが細く頼りない1本だったのでしょうか。

そこにはキャンピングカー市場が今よりもずっと特別な人びとに向けられたもので、海外モデルに追いつこうとしていた国内ビルダーが「日本におけるキャンピングカーの在り方」を模索してように思うのです。

つまり、確かにワングレード大きな車体でキャンピングカーを作ることができたら、走行時の安定感も違うでしょう。

しかしながら、例えばより高価な車体を使うことで販売価格が200万円違ってしまうと、当時はとても国内モデルをアピールできなかったと思うのです。

「そこまで高額なら海外モデルを選ぶよ!」

つまり、国内モデルは、海外モデルまで手が出せないユーザーにも楽しんでもらえることが、大前提となっていたのでしょう。

それこそが、リアタイヤをダブルにしたり、積載荷重に余裕がある車体を選べなかった理由ではないでしょうか。

もちろん、それはこみちが想像した理由であって、本当の理由とは異なっているかも知れません。

とは言え、当時の国産キャンピングカーを見て、あの足回りでいろんなことが安全にできるのだろうかと不安に感じていたのは事実です。

埼玉県越谷市にある「日本特種ボディー」というキャンピングカーのビルダーを知ったのは、つい数ヶ月前のことです。

キャンピングカーというと、「バンテック」や「ナッツ」が有名で、当時も展示会などにも足を運んでいました。

キャンピングカーというと、外見を見ると大きく感じ、車内に入るとコンパクトに感じます。

これは、ホームページや写真だけを見ていても分からなかった当時の印象です。

楽しそうだという印象と裏腹で、どんな使い方ができるだろうかとも感じていました。

あれこれ考えると、気になる部分ばかりが増えて、「欲しいけどまだ時期が早いのかも…」と思うようになってしまったのです。

久しぶりに見た「SAKURA」のファーストインプレは、「キャンピングカーってやっぱり大きい!」でした。

Youtubeでキャンピングカーを紹介している方々のコンテンツを眺めながら、「日本特種ボディー」の社長や営業マンの説明に耳を傾けました。

「安全で安心できること」そして「電気系に強いこと」

しかも、「SAKURA の内外装は、とてもナチュラルな配色で好印象」でした。

その時、海外モデルと当時の国産モデルの差が、機能美を兼ね備えたデザイン性にあったことを思い出しました。

もちろん、SAKURA のリアタイヤはダブルで、しかも「205」と現行のカムロードが採用するタイヤよりも太いものを使っています。

さらに、標準でソーラーパネルを4枚。追加で6枚まで増設できます。

エアコンもあれば、冷蔵庫や電子レンジも装着できて、何よりもいたるところにAC用コンセントが用意されています。

キャンピングカーに乗ってキャンプ地に出掛けるというのも楽しみ方の1つですが、「スモールオフィス」や「緊急時の居住スペース」にもなるのは、今の時代に合った進化と呼べるのではないでしょうか。

どうにか移動することもできるキャンピングカーという位置づけではなく、国内のいろいろな場所へ「安心安全」で移動できるキャンピングカーとなると、先ずは「SAKURA 」がベンチマークではないかと思います。

というのも、充実した装備だけにSAKURA は1000万円を優に超える高額モデルなので、予算に余裕が有れば「一択」とも言えますが、どこまで機能を厳選して「自分に合ったモデル」にたどり着けるのか今後の課題でしょう。

日産のエルグランドには、「アラウンドモニター」があって、運転が苦手な人でも安心してハンドルを握ることができます。

そんな便利な機能が、オプションとは思いますが「SAKURA 」にも設定されています。

どこまで親切なんだろうと思いました。

ユーザーにとって不要な装備は大胆に省けば、それだけお手頃な価格になります。

つまり、運転が得意なら「アラウンドモニター」も不要かも知れません。

ですが、キャンピングカーを幅広く使うために、「絶対に省けない装備は何か?」をビルダーが教えてくれるのはとても今っぽいと感じます。

「初心者ならこれを使いなさい」という押し付けではなく、どう便利なのかをYouTuberを介して紹介してくれたあたりも好印象でした。

現時点で気になるのは、シャワースペースの必要性と生活ゴミの処理あたりでしょうか。

スモールオフィスという利用では、丸一日を有意義に過ごせれば問題はありません。

しかしこれだけ装備が良いと、いろんな場所にも行ってみたくなるはずです。

その時に、当然ですが入浴したくなるでしょうし、食事などの生活ゴミも出てくるでしょう。

そのあたりをどう便利にできるのか、まだこみち自身は解決方法が分かりません。

それとは別に、もっと大型のモデルも市販されていますが、四人くらいまでの使用ならこのSAKURAで十分以上の性能が確保されていると思います。

こみちとしては、大半が自分専用のオフィスとして使いたいですし、気ままに移動して現地の食材で簡単な調理が楽しめたらさらに嬉しいです。

当然、冬の北海道や夏の九州四国でも快適に過ごせるなら、これ以上は望みようがありません。

このサイズよりも小さくすれば小回りは有利ですが、居住性がどこまで制限されるのか気になります。

キャンピングカーって、すべてを満たすとどんどん大型化されるので、自分の要望にあったサイズ感で見つけるのが楽しみでもあるのでしょう。


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