ストライドとケイデンス
ランニングペースは、ストライド×ケイデンスで決まります。
つまり、ストライドが広がってもケイデンスが落ちてしまえば意味がありません。
その逆も同じで、どちらも今以上に上げることが欠かせません。
先ずはケイデンスを上げるために
一般的な市民ランナーとして考えた場合、ケイデンスの最大値は230spmと考えました。
もちろん、運動能力が高くて、250spm以上も軽々と出せるなら、それに越したことはありません。
ただ250spm以上が出せる人で、この記事のタイトル「キロ3分10秒ペース…」と言うフレーズに興味などないでしょう。
と言うのも、それだけしっかりと足が回せるなら、軽くキロ2分台で走れていると思うからです。
むしろ、現状のケイデンスが短い時間であっても、200spmを超えて回せない人が対象です。
こみち自身もランニングを始めた頃は、普通に走っている時のケイデンスが160spm台で、ゆっくりと走っているつもりはありませんが、180spmでも凄くハイテンポに感じていました。
それだけに200spm、230spmを超えることがかなり困難ですし、早いテンポにどうすれば移行できるのかも分かっていませんでした。
ちょっと考えて欲しいのは、前後に動かす足の可動域が広いほど、スイングスピードが高くなければいけません。
つまり、ストライドを稼ぐために、足を大きく動かしてしまうと、ストライドは伸びてもケイデンスが落ちるので、結局はペースが変わらないことになってしまいます。
いかにコンパクトなフォームで、でもしっかりと空中移動できているかが目指すべき方向性だと認識して欲しいのです。
ケイデンスを上げるためにも、足を素早く動かすことに慣れましょう。
陸上部が、地面に置いたラダーを使い、リズミカルに足を動かすトレーニングをよくしていますが、全く意識していないのと少し練習した後では、かなり運動慣れが違いはずです。
ランニングを始める準備体操の後やランニングの後などに、素早く足を動かす練習を数回と取り入れるだけでも、何もしていない頃と比べればかなり上手くなるはずです。
一方で理解して欲しいポイントがあって、関節を動かすと筋肉も動くと言うこと。
そして、筋肉の収縮よりも腱反射の方が反応がいいということ。
つまり、膝や足首関節を動かして走ると、筋肉を使ってしまうので、長く走るには関節はロックさせたいのです。
完全にロックさせるのは難しいのですが、先ずは足首と膝関節は、走っている時に意図的に動かそうとしないことです。
基本的に動かすのは股関節で、足は「棒」でしかありません。
また、足首関節を意図的に動かさないので、接地した時も足首を返したりしません。
体重を受け止めるだけです。
無駄な動きを削ぎ落とすことで、ケイデンスが上がります。
おすすめは、軽い下り坂を駆け降りて、足首を使わない感覚を学びます。