結局、極限までに洗練されているということ
学習効果を高めるセオリーは、「完コピ」だと思います。
なので、自分よりも先行している上級者を見て学ぶことが良いとされるのも同じ理由でしょう。
資格試験などで、「独学」を「毒学」と言ったりしますが、これから学ぶ立場の目線で取捨選択すると時に大きな誤解やミスにハマり、努力が結果に結びつかないという意味です。
こみちのような市民ランナーは、個人の考えと平均レベルの運動能力で、試行錯誤しながらランニングの向上を目指しています。
中には同じ環境でも実力を高める人もいれば、それでは上手く実力を開花させられないこともあるでしょう。
では世界トップクラスの選手がずっと独学で今の実力に到達できたでしょうか。
おそらく無理だったのではないかと思います。
というのも、選手が元々備えている骨格や筋力、スタミナという資質に正しい練習とプランが噛み合うことで今の実力に到達できたのだと想像するからです。
いい指導者に恵まれても、ポテンシャルの低い人が世界トップクラスまで開花できるとは思えません。
また、ある程度早熟タイプで実力を開花させても、筋力や骨格に恵まれなければ、途中で思うように伸びなくなるからです。
ランニングというスポーツで考えると、個人的にスピードに関しては学生時代の50mの速度まで、距離に関しては歩くことはできる範囲なら完走できると思っています。
つまり、こみちは学生時代に50mが6.8秒だったので、2分20秒ペースまでが上限です。
それ以上のスピードには、これからどんなに練習しても超えることはほぼないでしょう。
それよりも遅いペースの中で、まだスピードと距離との関係で比較的得意な領域が、適性の競技になります。
つまり、3000mなのか、5000mなのか、10000m、フルマラソンと…。
トップスピードがそこそこでも、例えば100キロとか200キロの距離を延々と走れれば、それは真似できる人も限られます。
100mでは勝負になら相手でも、世界一周の競争だったら短距離のスピードの違いは大きな問題ではありません。
社会人ランナーの場合、ランニングのことだけを考えて生活は難しく、いろんな事情も含めてランニングがあるので、練習プランにも限界あるでしょう。
同じ能力の人同士でも、どれだけ競技に時間を割いているのか、いい指導者にアドバイスを受けているのかでも実力は違うはずです。
でも、結果として5分のタイム差があったとしても、やはり多くの人にとっては世界トップクラスにはなれません。
クラス分けされるとしても、トップクラスではなく、それより下のどこかなのです。
こみちなどは、1万目なのか、1億番目なのか分かりませんが、1クラス上がっても下がっても、自分のクラスは覚えるのも大変なくらい長い数字でしょう。
そこは趣味であり、個人的な娯楽なので、人生を賭けて挑む方々とは意気込みや覚悟が違います。
どこかの映像で、国内トップクラスの選手が「キロ3分とか4分のペースで考えなら…」という一節が耳に残っていて、彼にとってはキロ3分も4分もスピードは違っても、認識としての位置付けは同じで、もっとハイペースな領域でのパフォーマンスを見定めているのです。
つまり、こみちにすれば、キロ4分ペースで走れたとか、もう少し速かったとその出来に一憂しますが、日頃から目指している世界が違う人にはその違いはあまり意味を持ちません。
意外とトップ選手ほどシューズレビューをしていない!?
ランニングシューズは各メーカーから販売されていて、上級者から初心者まで幅広いランナーにシューズが用意されています。
例えば、キロ4分、5分ペースのジョグに最適なシューズはどのメーカーなのか?と考えた時に、ランニングの知識や技術、運動経験やその目的によっても選ぶべきシューズは違うでしょう。
F1に乗って買い物する人はいませんし、ママチャリでツールドフランスに参加する人もいないように、このシューズ一択とはなりません。
しかし、運動経験のあるランナーは、自身の目標や強みもよく理解していて、シューズに求める機能も明確です。
言い換えれば、同じブランドのシューズがたくさんあっても、使いたいシューズははっきりと選べるのではないでしょうか。
こんな練習プランだから、このシューズを使いたいと。
その意味で、一見同じようなシューズがあっても、足の形や好みなども含めると、こみちのような市民ランナーのシューズ選ぶとは全く異なる気がします。
つまり、シューズの性能を十分に発揮させられるだけの能力がこみちにはないので、シューズにどんな機能を求めれば良いのかも本当の所は分かっていません。
今よく履いているナイキのレボリューションも、本格的なランニングシューズではないのかもしれませんが、キロ4分台で楽しく走れているので、それはそれで十分にいいシューズだと思っています。
例えばもっとレーシングシューズなら、キロ10秒速く走れるとして、今のこみちに意味があるのかというとあまり感じません。
「このシューズは接地で少し溜めるように踏ん張ると…」
と解説されて、それと同じフォームに真似られるでしょうか。
フォームに合うシューズを選んだ方がいいですし、接地でそこまで余裕があるランナーは相当の実力者でしょう。
実力のあるランナーの方々があまりシューズレビューしないのは、最適なシューズは決まってしまい、意外と別のシューズには変わらないからでしょう。