昨日の15キロ走と今日の23キロ走から考える「サブ4」の難易度

「サブ4」は「キロ5分40秒ペース」で走ることなの?

最初に以下の文書は、ほぼ2年間、ランニングを続けたこみちの実体験から導いた結論です。

子ども時代にクロスカントリーの大会に学校から選ばれて出場した経験こそありますが、熱心に運動部員として運動していたタイプではありません。

そんなこみちが、気分転換と運動不足解消などの目的てランニングを始めて、その中で気づいたことを練習し、段々と「ランニング」がどんな運動なのかを理解して今に至ります。

ランニングを始めた当時から、歩きも含めて10キロ、15キロくらいは移動距離を伸ばすことができていました。

もっと長い時間(8時間くらい)移動したこともあります。

その点では、スタミナの部分では平均よりも良いのかもしれません。

一方で、パワーがあるタイプではなく、筋力に恵まれてはいません。

短距離走も50mが6.8秒なので、速いとも言えない普通くらいでしょう。

フルマラソン約42キロを4時間以内で走り切れたら「サブ4」と呼ばれるそうです。

距離と時間を単純計算し、1キロを5分40秒の速さで走れればいいと言われます。

なので、「サブ4」と「キロ5分40秒ペース」がセットで考えられるのですが、昨日と今日の2日間、いつもの5キロではなく、15キロと23キロを走ってみて、ちょっと気がつきました。

今回はそんな話です。

絶対にマスターしたい「股関節」を使う走法

この2日間で確信したことは、股関節を使って走ることができていると、疲れてからでもある一定のスピードで走ることができます。

こみちの場合、ストライドを狭く(気にしないで)して、股関節の動きだけを意識して走るとキロ5分20秒ペースは上回れます。

気持ちはバテバテで、足も痛くなったりしましたが、どんなに疲れても走っている限りはそのペースで走れました。

「乗り込み」は日々のランニングでも特に意識していますが、今回も「乗り込み」が遅れて、上半身が足の動きに連動できなくなって、でもなぜそうなるのかを知っていたので、しっかりとフォームを正すことでスピードを保てました。

何より、股関節を使って走れれば、地面を蹴るのではなく、体重を足の裏に乗せられるので、推進力を上げることもできます。

つまり、バテた時にペースが下がってしまうのは、歩いている割合が増えるからで、走っている時のペースは疲れていてもキロ5分ペースとかキロ4分20秒ペースの間でした。

そのペースの差は、乗り込みの度合いによるもので、フォームにメリハリをつければペースを変えられます。

実際、2日目のラスト1キロのスパートでは、キロ4分ペースまで上げて走り切れました。

足で走っていないので、股関節が動いていればキロ4分ペースまではほぼ違いは乗り込みの意識だけなのです。

だから、足から動かして走るのではなく、骨盤から動かして走る癖がついていると、キロ5分ペースが約束されると分かります。

つまり、キロ5分40秒ペースで4時間走り続けることがサブ4ではなく、キロ5分ペースで走る区間と歩いて休む区間を混ぜて、平均でキロ5分40秒ペースになっていたらいいのです。

そんな発見は、最近のペースと街中の段差がある歩道を経験して得たことで、逆を言えばキロ5分40秒ペースでずっと走る方が体としても大変です。

「股関節から走る」ために

同じように見えて、足を動かすことと股関節を動かすことは違います。

こみちも足を動かして走る方がスピードを出しやすいです。

例えば、トップスピードを向上させる練習では、股関節も動かしますが、同時に足も動かしています。

その意味では背中も使って、全身運動です。

でもトップスピードは出せますが、それでは長く走り続けられないので、最も重要な股関節だけでどれだけ走ることができるのかがポイントです。

つまり、スタミナとパワーのある若い選手なら、こみちよりもずっと速く3000mや5000mなら走り切れてしまうでしょう。

もっと素質があれば、10000mやハーフも好タイムで行けてしまうかもしれません。

でも42キロのフルマラソンになったら、トップスピード勝負ではなく、スピードを楽にキープする能力も問われます。

その基本が股関節で走ることなので、できるようになっていれば、疲れてからでもスピードを出すことができます。

しかし、足で走ってしまうと、太ももを含めて筋力が低下するとペースが一気に落ちてしまうでしょう。

やはり、どう体を使って前に進んでいるのかが二つの走法で異なるからです。

地面に足が触れている時間を長くできることは悪いことではありません。

しかし、キロ5分ペースとキロ4分ペースでも接地に許される時間はかなり異なり、いかに短い時間でしっかりと仕事ができるのかが重要です。

「着地して体重を支えて、さらに地面を蹴る」

それでは接地時間が長くなります。

「着地と同時に押す」

そうしたいのです。

つまり、いかに足が地面に触れるタイミングを遅らせて、触れたらすぐに足を上げたいのです。

真下接地とは、「頭の下で着地すること」ではなく、走る中でギリギリまで「接地を我慢する」ということです。

だから、地面から最も離れた体の重心の真下でふれて、そのまま足を前に振り出します。

腰が落ちていてはそうなりませんから、「真下接地」は姿勢が正しくなければ、体の真下でも意味を成していません。

そして、股関節で走る目的は、できるだけ体の中心に近い大きな筋力で走りたいからですが、足の筋力は器用にパワーを発揮できるのですが、股関節はそれよりもずっと使い慣れない部位です。

ただ接地するタイミングはそれほど早いテンポではないので、接地の時に股関節を適切な角度に保つことは練習で十分に可能です。

だからそこ、股関節を動かすことで、空中移動する時間が長くなり、ストライド幅が伸びて、同じように走っていてもペースは速くなります。

太ももで地面を強く蹴っても速く走れますが、足を動かし続けなければスピードが落ちます。

一方で、股関節を使うと太ももや膝下の動きを意識しなくても、キロ5分ペース(慣れればキロ4分ペース)くらいなら淡々と走れてしまいます。

つまり、サブ4はキロ5分40秒ペースで走ることではなく、股関節で走りながら、途中はもう少しペースダウンも入れて、最後まで走れるようにすることでしょう。

そこから、サブ3.5やサブ3になると、動きは同じで、乗り込みでも体の使い方が変わるだけです。

リズムに遅れないように体を動かす練習をジョグやもう少し強度の高い練習を組み合わせて、走力を高めることになるのでしょう。

この2日間、NIKEのレボリューションで行いました。

別にカーボンシューズでなくても、走り切るだけならシューズはあまり関係なさそうです。

とは言え、23キロ走もフルマラソンの約半分なので、実際に40キロを超えて走るにはまだ知らない対策が必要なのかもしれません。

ただ今回、股関節を使い慣れたことで、終盤でもしっかりと走れることが分かったのは大きな進歩だと思いました。

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