基本のランニングフォームはこうして作れたという話

 基本のフォームとは

あえて例を挙げると、こみちの基本のフォームは、キロ5分20秒ペースからキロ4分40秒ペースあたりで使うフォームで、ケイデンス170〜180spmでストライド幅110〜120センチを指します。

最近の気づきとしては、ドローイングに似た呼吸法を使い、それに似た姿勢でランニングは行います。

股関節から動かし、膝関節から先は流れに合わせるだけで、個別に動かすことはしません。

ある意味では、この基本フォームをマスターすると、こみちの場合は10キロ走で50分を切れるくらいになり、60分以内であれば特に何も考えていなくても基本フォームさえキープできれば走り切れます。

以前から紹介していることですが、この「基本フォーム」を作る意味は、体の動かし方をマスターするためで、個人的な能力はこの基本フォームの上に作られるものと理解しているので、10キロを40分台で走れるということではありませんが、誰でもある程度のペースで走れるようになります。

ちなみに、ランニング未経験者の方に説明させていただき、まだ完璧に理解している段階ではありませんが、段々と動きを理解するとキロ6分台だったペースがキロ5分前半まで自然に上がって来ました。

足の軌道や振り上げ、乗り込みなどが正しいというよりも、股関節の可動域が広がって、一歩で進める距離が数センチ変わったことが大きく影響していると思われます。

その意味では、基本フォームを股関節可動域を広げるフォームと置き換えても差し支えないのかもしれません。

股関節から動かすフォーム作り

ランニングをしている時に、正面からランナーを見ると、左右それぞれの足が交互に前に振り出されているのが分かります。

さらによく観察すると、膝頭が上下に動いているのが分かると思いますが、この「上下動」も上から下、下から上へと動いているのではありません。

これはあくまでもこみち場合ですが、体を上下方向に動かす力と背骨を軸に左右に回転する動きとが複合的にフォーム作りに関わっていて、単純に足を上に上げただけでは骨盤と太ももが接合する大腿骨が動いても、「股関節から動かす」ことにはなっていません。

つまり、足を上げた動作の時に、背骨を軸に骨盤そのものが左右に揺れるように回転し、振り上げに合わせて股関節ごと前に動きます。

ということは、太ももが真上に持ち上がるのではなく、上がりながら内側にも回転しているように見えます。

しかし実際には太ももの軌道に差が感じられないのは、上半身が逆方向にねじれることで左右方向の動きはほぼ分からないように見えるからです。

ということは上半身がリラックスし、腕振りならぬ肩甲骨から柔らかくねじれることでも、推進力を受けているのです。

基本フォーム作りでは、パワーよりも柔軟性の方が求められ、つまりはランニング以前にストレッチなどで体が滑らかに動かせることに取り組む必要があります。

こみちの失敗談から現状へ

全くの未経験から始めたので、ランニングとは走ることだという理解しかありませんでした。

しかし、フォーム作りを意識して、youtube 動画をいろいろと見ている中で、気づいたことを練習でも取り入れている中で、例えば走っている時に背中の筋を傷めてしまったことがあります。

なぜ傷めたのがというと、背骨を軸に左右方向に回転する動きができ始めて、でもまだ体は柔軟ではないので動きについて行けずに吊ったような感じになったのです。

その傷みが原因で違和感を覚え、思うようなフォーム作りができない時期が続きました。

基本フォーム作りは、初めての動きを覚える作業なので、手足が思うように動かないところから一つずつできるように練習しなければいけません。

ストライド幅150センチ以上で走れるようになったのも、才能ではなく基本フォームが段々と身について来たからです。

つまり、上級者が速く走るのは、練習や努力もあると思いますが、動きが正確で理にかなっているからだと思います。

言えば、こみちのようなレベルでも、それを体現できれば、その人と同じ動きになるでしょう。

しかしながら、可動域や筋力、柔軟性の限界もあって、ケガという形で終わることもあり得ます。

そこで、いきなり基本フォームを完成形で覚えるのではなく、いくつかに分断し、例えばランニングの姿勢からとか、股関節まわりを中心にストレッチしてみるとか、始められそうなことから一つずつできることを増やしましょう。

こみちの場合、それが「キロ5分ペース」でした。

がむしゃらに体を動かすという意識ではなく、基本フォームを真似る結果、大体キロ5分ペースで走れていたからです。

さらには、より理解を深めるために、各動きの精度を高めることで、例えば足を振り上げなくても(実際は振り上げいる)楽に走れるようになります。

そして、これもこみちの場合ですが、接地タイミングが合っていれば、ケイデンスを上げればペースアップできてしまうので、キロ5分ペースから意識して足を回せば、キロ4分、キロ3分とペースは変わります。

中上級者向けの練習は、タイムと意識したランニングだと思うので、基本フォームをさらに見直しつつ、いかに接地タイミングを上手く捌くのかでしょう。

以前にも触れましたが、アンクルロックのような意識も、接地タイミングを上手く行うための視点になります。


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