市民ランナーが安易に「フォアフット走法」で走らないワケ

 「フォアフット走法」の良さ

もっぱら、フラット接地で走っていたこみちですが、ランニングフォームをいろいろと考えた時に「フォアフット走法」のメリットにも気づきました。

だったら、そのフォームで走ってみたいと思い、日々のランニングでも意図的に前足部だけを接地させて走ってみました。

結果を言えば、キロ3分台のペースで走れます。

しかも、無理をしてペースアップしたではなく、足の回転を邪魔しないので自然と速く走れてしまいます。

「フォアフット走法」を始めるには

踵で接地するフォームのまま、接地する部位を「つま先」に変えても、フォアフット走法にはなりません。

ポイントは接地時間を短くすることで、「推進力を発揮させる」のではなく「推進力を妨げない」ようにすることで、踵着地のフォームのままでは接地時間が長くなり過ぎて推進力が弱まってしまいます。

つまり、腰の位置を高めにキープし、足先を伸ばして地面を掻いた時に、ちょうど真下だけ触れるようにすることで、接地時間を短くします。

ということは、その短い時間で落下してくる体重を支え、さらに弱まった推進力を速やかに補うことが不可欠なので、足首関節を動かすよりもアキレス腱の伸び縮みを使ってさらに素早く足さばきしなければいけません。

接地の時に体重を支え安定するまでの時間が長いままではフォアフット走法にならないので、踵着地のフォームから移行するには体幹の強化が不可欠です。

しかもシザーズジャンプが必須で、この動きはこみちの場合、直ぐにできるようにはなりませんでした。

動きとしては、ジャンプしている間に、前後に開いた足を入れ替えてまた戻す動きなのですが、ジャンプ中のわずかな時間で足を素早く動かすことは意外とできないものです。

というのも、フォアフット走法はつま先接地に着目されますが、むしろこのシザーズジャンプがあってこそのフォームなので、先ずはその動きを安定して繰り返せなければ不可能です。

こみちの場合、このシザーズジャンプは以前から練習して来たのでできるようになったのですが、実際にフォアフット走法で流すように走ったところ、昨日のランニングではキロ3分台のペースで走れたりもするのですが、今日になって傷めていた左ふくらはぎに強い痛みが生じ、しばらくはフォアフット走法で走るのは控えた方が良さそうです。

というのも、アキレス腱を使って走るので、上手くなるほどに負担が増します。

傷めている部位をまた悪化させてしまうという悪循環です。

フルスピードで走ると負担が大きいので、昨日もかなり力を抜いていたつもりですが、フォアフット走法はリラックスしていても速く走れる走法なので、結果的にアキレス腱を傷めやすいとも言えます。

「かなりゆっくり走ったけど」

でも、それくらいの感じでも、キロ3分台ペースで走ってしまうので、踵着地をして走るピッチ走法とは推進力が全く違います。

運動経験の浅いこみちのような市民ランナーにとって

フォアフット走法のメリットはたくさんあって、実際に慣れて走れるようになるとペースがまるで変わります。

フォアフット走法でキロ5分台のペースは合わなくて、フォームさえキープしているとキロ4分台のつもりでも知らないうちにキロ3分台で走ってしまうほどです。

理由は簡単で、足さえ回せていたら、妨げるものがないので、ケイデンスが上がりやすく、しかも推進力がキープされるのでストライド幅も伸びます。

ただ、筋力というか、体幹が整わないまま走ってしまうと、こみちのようにふくらはぎを傷めてしまったり、古傷を悪化させてしまうようなことが起こります。

スパスパと走れてしまうので、フォアフット走法で走ると気持ちがいいのですが、今朝起きて、ふくらはぎに違和感があった時に「またか…」と思ってしまいました。

癖になっているのか、動きに耐えられないのか、しばらくは走れても、あとになってやっぱり傷めてしまいます。

その意味では、踵着地でピッチ走法をしていれば、大きなケガはしないので、運動経験の浅いこみちような市民ランナーは、無理してフォアフット走法に移行するべきではないのかもしれません。


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