ランニングを難しくしてしまう原因の話

 結論を言えば「乗り込み」に尽きる!?

ランニングを説明する時、手の振り方や胸の張り方、背筋や頭の位置など、言えばいくつもポイントがあります。

こみち自身それぞれのポイントについて「なぜそうしているのか?」という自分なりの答えがあって、さらにランニングを理解する中で「修正」や「試し」を通じて変更したりしてきました。

でも、そこから入ると初心者は「ランニングって細かなポイントが多すぎる」と思うのではないでしょうか。

なので、最も重要なポイントを考えると「乗り込み」ではないかと思うのです。

縄跳びを想像して欲しい

今から前飛びを連続して100回行うとします。

つま先だけでもいいですし、踵までべったり着地しても構いません。

兎に角、先ずは「100回」を達成させるために縄跳びを行います。

その時、75回のジャンプと76回目のジャンプに違いを感じたでしょうか。

「回数」という数字にこだわらないなら、100回と101回で消費される体力に違いを感じるでしょうか。

一方で、一回ごとに静止し、合計で100回のジャンプをすると、縄跳び100回よりも意外とつかれり、気持ち的にだるいと思うのはなぜでしょうか。

これらのたとえ話で考え欲しいのは、「連続」は勢いでしているので、43回と44回もそう違いを感じないだろうということ。

また、一回ずつ区切ると、その度に「スタート」があって、この「スタート」という意識は思いの外、ストレスになるということ。

縄跳びの話がランニングにどう活かされるのか?

ストライド走法に比べて、ピッチ走法が楽に感じられるのは、リズムを作りやすいからだと思います。

明確に踏み切るポイントがあるストライド走法は、長く走ると段々とタイミングを取ることが面倒に感じて、それが疲労感になったりもするからです。

ただ、ランナーのタイプによってはストライド走法の方がタイム的に優位ということもあるので、練習次第ではピッチ走法ではなくストライド走法よりにされる方もいるでしょう。

例えば、3キロだけとか、5キロだけというような距離接地が明確にあると、流れでストライド走法で走るというのもあります。

でも、距離も定かではなく、その距離が50キロ、100キロという感じなら、ストレスもスタミナもできるだけ消費しない方法を選ぶでしょう。

こみちは、ストライド走法でも走りますし、ピッチ走法も使いますし、なんなら徒歩でも移動します。

最も楽な移動方法は、意外にも徒歩一択ではなくて、キロ5分台のランニングがメインで疲れたら徒歩を挟むというパターンです。

キロ4分台でも6分台でもないのは、足を振り出す時の消耗度と進み具合とのバランスを考えた時に、それくらいのペースなら無理をしないでそこそこ進める感覚もあって丁度いいからです。

歩くだけの移動は、心拍数も70spmくらいのままで運動としては低いので楽ですが、景色が変わらないし前に進まないので、それがとてもストレスに感じます。

多分、10キロの移動をランニングと徒歩のどちらかから選ぶとしたら、即答で「ランニング」にします。

「徒歩」と「ランニング」はスピード以外は同じだと思うかもしれませんが、「空中移動」しているかが最も異なる部分で、徒歩は決められた距離を一歩ずつ進んでいますが、ランニングは一歩につき10センチくらいは空中移動なので、移動距離を10〜15%くらい短縮している感じです。

だから、徒歩だけの移動は大変で、それはつまり最初に触れた「縄跳びの話」で、一歩ずつ区切って行うという動作は疲れるという話になります。

つまり、リズミカルな動作は、100回も101回もそう違いません。

何なら勢いで、数歩くらいは進んでしまうほどです。

だから、縄跳びで100回のジャンプをした時に、つま先だけで弾むのと、踵までべったり着くのではどちらが楽にできるのかという話にも通じます。

100回ならつま先だけど、1000回なら踵までということもあるでしょう。

今回だけではなく、毎日縄跳びを続けたら、踵までべったりだった人がつま先だけの方が楽になったということもあるはずです。

つまり、ランニングは縄跳びのジャンプ似ていて、いかに楽に勢いで続けられるかを探すことでもあって、こみちの場合、ペースを上げて走りたい時はつま先だけの方がいいですし、のんびりと走っていたい時は踵までべったりと着きながら走る方が楽です。

故障や体調不良などがなければ、キロ7分とか6分ペースで始めても、勝手にキロ5分台のペースになってしまうのは、今使っているフォームを自然に続けているとそれくらいのペースになってしまうからです。

2キロくらい走り続けたら、さらにストライドが伸びてキロ4分台後半から中盤、前半と速くなるのも、確かにキレを変えているのは事実ですが、力を使っているのかというとそうとも限りません。

ただキロ3分台後半、中盤になると、意図的に全身を使って走っているので、スタミナの消耗も激しくなりますし、走り終えた後の達成感も強まります。

例えば、キロ6分ペースで10キロを走ると、疲れた感覚はありますが、あまり達成感はありません。

体が動けるのに、キロ6分ペースをキープする方がストレスで、それはつまり徒歩でなかなか進まないと感じてしまうのに似ています。

キロ4分台だと無理している感じで、キロ5分台が楽に走れるし、ストレスも少ない気がします。

ランナーとして速いとか遅いということではなく、体を動かすリズムが今だとペース的にそれくらいになるということ。

でもこの感覚を知っていると、ランニングが苦ではなくなります。

例えば、「ここから3キロ移動する」と言われても、「自分のペースで走ればそう大変ではない」と知っているからです。

もしもこれが、「キロ3分40秒ペースで走る」というような条件付きだったら、走る前にしっかりと準備運動をして、さらに事前に少しランニングをしてペース感覚を掴もうなんて思うかもしれません。

距離ではなく、ペースに気を取られて、走る前から不安やストレスを感じるでしょう。

多分、徒歩で腕振りを加えたら

誰でも歩きながら腕をしっかりと振っていると、足取りが少し軽快になってケイデンスが上がると思います。

両足をしっかりと地面に着いていないで、少しでもポンと弾む感覚が得られるかもしれません。

それが10歩や10mの距離だったとしても、言い換えるとリズムとしてはその方が楽に進めるということです。

筋力やスタミナが伴わないことで、疲れを感じたり筋力的に厳しくなったとしても、そのリズムに近づけてランニングできるようになれば、慣れ次第で1キロでも2キロでも走れるようになるでしょう。

初心者は、ランニングをしている人のペースを見て、それに合わせて無理をしがちです。

覚えていて欲しいのは、こみちも最初はキロ5分ペースで走りたくて頑張っていました。

でも慣れて来ると、段々と心地よいペースも変化します。

その意味では、しっかりと運動したい時のペースとか、爽快感や疾走感を得られるペースなど、気分や目的に応じてランニングを変えるのも悪いとは思いません。

競技志向でトレーニングをして考えるなら、スタミナ、脚力、心肺機能の全てを上げられるようなメニューが欠かせないでしょうし、時にそれらは苦痛やストレスが大きくて、ランニングを楽しむことから遠ざかってしまいでしょう。

何を目指すのかで方法を工夫すると、ランニングはやっぱり楽しいことに変わりありません。

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