初心者から始めるランニングフォーム作り
ランニングフォームを考えて7ヶ月の成果として、ポイントは「足の抜き方」だと思っている。
「抜き方」とは、着地した足が再び地面から離れるタイミングのことで、この流れがシンプリで癖なく出来れば、フォームの質は一段階上がるだろう。
実践として、リラックスした状態で、考えるのは足の抜き方をリズミカルに行うことだけ。
因みに、今回の試走でも、力みなくスムーズに足を抜くことができれば、自然とキロ3分台で走れてしまう。
スムーズに足が抜けていると、あとはテンポを上げることでスピードは自然に上がるから、先ずはスムーズに足を抜けている感覚を持てることが次のステップに繋がる。
以前、たまたま見かけた若いランナーが、目の前をフォアフットで走っていた。
しかし、個人的に思うのは、いかに素早く足を抜けるのかを考える段階を経てこそ、フォアフットという選択肢を考えるべきだと思う。
つまり、重心よりも前側に着地し、その状況で体が前に移動して、再び地面から足を抜くというタイミングではフォアフットを選択する段階ではない。
素早く足を抜き、それによってスピードが高まったものの、さらなるスピードを求めた時に問うべき話なのだ。
ではランニングを始めたばかりの人が、どんなことを意識してランニングフォームを作ればいいだろう。
先ず言えるのは、ランニングフォームでは股関節をはじめとした下半身の柔軟性と筋力が欠かせない。
しかし、運動経験が豊かな人でもない限り、ランニングフォーム作りに必要なそれらがあるとは限らない。
ということは、最初からいきなり走ってランニングフォームを理解しても、その内容を再現するだけの体力が整ってはいない。
こみちがおすすめしたい運動は「縄跳び」で、ポイントを挙げるとリズミカルに素早く、10分くらい連続で飛び続けられるまで目指して欲しい。
その時に、着地してどう弾むとスムーズに飛び上がれるのかを体験し、例えば交互に着地しながらとか、片足だけ連続してという感じで、「反発力」をもらうための動きを学ぶといいだろう。
必要以上に膝を曲げ過ぎず、腰を落とし過ぎないことで、縄跳びで会得した動きがランニングフォームにも通じるはずだ。
リラックスして走っていても、しっかりとした動きができるとストライドは130センチ以上になる。
奥歯を噛み締めて頑張るような走り方ではなく、脱力して動きだけを間違えないように続けることだ。
久しぶりにランニングフォームを目標に近いイメージにしたら、それまでバタバタしていた手足が急に静かになって、それこそ淡々と動き続けている感じになる。
「嗚呼、この感じ」と思ったら、やはりキロ4分前後になっている。
少しでも動きにキレをつけると、力を入れなくてもキロ3分台に入る。
そこで欲を出して地面を蹴ったりすると、一気に「足の抜け」が悪くなって力みだけが強くなる。
そうなってはもう練習している意味がない。
むしろ、一度走るのをやめて、もう一度基本に立ち返った動きに戻ることだ。
久しぶりに大臀筋を使って走った気がするし、リラックスして走ることができた。
距離は4キロと短く設定し、動きだけを意識した練習にしておいた。