「キャンピングカー」の理想型
こみちが考える「キャンピングカー」への理想は高い。
自由や好奇心を叶える道具として「キャンピングカー」をイメージするなら、仕事と生活、遊びをいかに確立できるだろう。
例えば仕事として考えるなら、キャンピングカーで旅をして、そこで動画を撮影し、YouTube で収益化できれば理想的だ。
もう少し掘り下げるなら、日常生活を撮影するのか、日本各地の祭りや自然、観光地などを紹介するのか、さまざまな切り口をテーマにすることができる。
生活面で考えると、まずキャンピングカーが一般の自動車と同じ扱いを受け、住民票をキャンピングカーだけでは申請できない。
つまり、「365日キャンピングカーで旅をする」と言っても、「現住所」となる居住地を別に確保する必要がある。
モーターハウスという扱いは、現行の移動できる状態のキャンピングカーではできない。
遊びという面で、室内でもできるゲームや映画鑑賞などもキャンピングカーで実現できる。
一方で、料理や入浴などは簡易的に済ませるしかない。
もちろん、大型冷蔵庫や三口のコンロ、オーブンレンジを備えるキャンピングカーもあるが、個人的には給排水タンクなどのインフラを考えると、家庭同様のレベルでは難しい。
キャンプ飯のようなアウトドアの料理にも凝った料理があるし、車内では難しい調理を屋外で担うこともできるが、家にいる時ならキッチンでできることをわざわざ庭でしたいと思うのかに納得できるかだろう。
実際、家のキッチンで夏場の調理は汗だくだ。
リビングにはエアコンをつけて、涼みながらでないと嫌になる。
そうだとしたら、最近のキャンピングカーに搭載されたエアコンを稼働させられたとしても、車内で長時間の調理は避けたい。
YouTube での収益化を見越して、旅をしながら愉しむことを目的とするなら、やはり自宅を確保しつつ、週末などを利用して短い旅を愉しむスタイルが今の日本に合っている。
それを365日でキャンピングカーだけにするなら、家庭でもっと楽にできることも含めて楽しむ覚悟が必要だろう。
こみちのようにあと数年後には親の介護が心配になる年代ではなく、若くて気ままに動ける世代ならキャンピングカーだけで生活する一年や二年があっても良いだろう。
ただ現状としてキャンピングカーだけで将来もずっとというプランは難しく、どこかのタイミングでキャンピングカーと自宅の両立を見据えた時に、仕事や生活を根底から見直す必要が出てくる。
YouTuber には定年がないけれど、社会で働くなら職歴が無いのもデメリットになる。
つまり、同じYouTuber でも紹介案件のように依頼を受けてコンテンツを作るという仕事に慣れていないと、動画編集だけでは将来的に仕事を失う可能性があるだろう。
というのも、動画編集は、もっと高度なレベルで自動化できる。
その分野のアプリ開発者たちが、ニーズを感じているだろう。
撮り溜めた映像と仕上がりの雰囲気や製作意図を選ぶだけで、ある程度の品質で仕上げられる。
シネマティックな仕上がりを望むのでなければ、それこそ十分にコンテンツとして耐えるだろうし、YouTuber が最もカットしたい作業は動画編集だと思う。
その意味では、YouTuber が行うのは、企業のコンサルタントと同じで、収益を上げるために視聴者をどう囲い込めるかを独自の企画で実現して行くことだ。
キャンピングカーに関心があって、旅に憧れる視聴者が何を望んでいるのか。
その答えが、「道の駅の紹介」なのか、観光地や名所の案内なのか。
特に商業目的で、観光地をはじめとした場所を撮影できるとは限らない。
なぜなら、その場所にも収益化を見越した運営があって、その映像を第三者に使われたくはないからだ。
具体的に紹介したいと思うほど、実は制約も多く、思うように観光地などを放映することは許されない。
その結果、最近見かけることが多いキャンピングカー系YouTuberは、車両紹介や自作、車中泊などのテーマが多く、それはさまざまな理由から映像化できる内容が限られてしまうからだろう。
それこそ、キャンピングカーをベースに、まるでシェアハウスのように男女がドロドロしたドラマを展開するようなコンテンツを製作し、一定期間で人が入れ替わりながら、話を展開して行く方が視聴者を集められるかもしれない。
というのも、キャンピングカー系YouTuber もある程度、有名な人は限られていて、かなり飽和状態になっていると感じる。
キャンピングカー系のカテゴリで、それぞれが住み分け合いながら、活動を続けているのだろう。