こみちの旅スタイル
もともと、こみちの旅スタイルはバイクから始まりました。
もっと根っこを辿れば、自転車だったとも言えます。
というのも、小学生の頃、いつも使っていた「道」がどこまで続いているのだろうと思い、朝早くに家を出て、ただその先を見たいがために走り続けた記憶があります。
しかもそれは一回ではなく、何度か挑戦していて、「前回はここで帰ったよなぁ」とその先に進めたことがとても嬉しく感じました。
実は実家を離れて社会人となり、久々にバイクで帰郷した時にも、その「道」を辿ったことがあります。
自転車で進んだ距離はあっという間で、その距離がこんなにも短かったことに驚きと同時に、今の成長を実感しました。
その後、バイクで走り続け、峠を越えて隣りの県まで行く、灯台の見える丘にたどり着いたほどです。
旅する気持ちをより強く感じる時とは?
こみちは、昔の友人に「お前って、いつか居なくなる気がする」と言われたことがあります。
でもそれはその友人が思っていただけでなく、こみち自身も感じていた感情です。
昨日まで知らなかった街まで遠出して、そこで暮らす人々を見てみたいと思っていました。
シンプルな旅なら、バイクに最低限の荷物だけを持って行くスタイルが好きです。
何でも揃っているという旅よりも、「無くてはならないもの」だけしかない。それくらいの方が、旅心をくすぐります。
本来なら料理することも嫌いではなく、料理本を見てデザートも作ったりしました。
とりあえずは、空腹を満たせるくらいなら作れると思います。
だからこそ、例えばキャンピングカーだから「車内で料理をしたい!」とは思いません。
キャンピングカーの中には、三口コンロまで搭載したモデルがありますが、そこまで料理したいならもっと環境が整った「自宅」でと思ってしまいます。
少し不便で、でも旅先だから「コレで十分!」と思えるくらいが好みです。
最近、キャンピングカーをいろいろと見比べていた時に、ふと本当に何が必要だと思っているのだろうと考えたのです。
YouTube を見ると楽しそうに旅を楽しむ人たちがいます。
キャンピングカー作りから楽しむ人も見かけます。
確かに装備が良くなれば、遠くまで簡単に行けたりします。
でもそれが望んでいた「旅」とは限りません。
むしろ、セローくらいの使い切れるバイクに乗って、トコトコと走っている時の方が旅心をくすぐったりします。
旅って不思議です。
理想のキャンピングカーは?
バイク旅と車旅に違いがあるとしたら、それは他車との関係でしょう。
バイク旅は、50ccでも750ccオーバーでも、それぞれに楽しみ方があります。
動力性能の違いから、航続距離も異なりますし、景色の見え方も違います。
とは言え、大きなバイクで下道で800キロも1000キロも走っていた時には、小さなわき道に入る楽しさは分かりませんでした。
そして、キャンピングカーというと例えば海が見える場所に停車して、そこでキャンプをしながら自分らしい時間を過ごすようなイメージを浮かべます。
でもバイク旅の時には、少し大きな岩場に腰をおろし、ヘルメットを脇に置いて、時折り吹く風に街の匂いを感じた時の方が、何倍も「旅心」を感じました。
面白いもので、人生には余裕が欲しいのに、あり過ぎると見えなくなってしまうのが「旅先で感じる浪漫」でしょう。
そんなことを考えていると、トコトコと走って行くなら軽キャンカーが理想です。
追い抜かれるの方が当たり前で、でも一歩ずつ進んで行く様はまさに50ccのバイクと同じです。
6メートルを超えるような、例えば「ボーダーバンクス」はハーレーやゴールドウイングでの旅で、走っている時から満たされた気持ちになるでしょう。
ただ、満たされすぎると旅心を感じなくなり、キャンピングカーをスモールオフィスと考えていた時とは求めるものが変わります。
きっと、長く乗って来たジムニーのような車で、一人気ままな旅が理想なのです。
でも、段々とジムニーが楽しめなくなり、マニュアル操作が億劫に感じた頃から車選びが変わりました。
バイク選びも同様で、600〜750ccクラスが扱いやすさと機動力のバランスに優れていると感じます。
キャンピングカーなら、2名仕様で良く、長さは原則5メートルまで。
感覚的にはフリードプラスなんかもキャンピングカーとして候補に入るくらいです。
車中泊よりも刺激的な「野宿」が楽しいですし、ホテルや民宿に泊まるのもまた楽しいことです。
それを言えば、鉄道だけとか、バスだけみたいな縛りを作ることに旅心がくすぐられます。
結局のところ、キャンピングカーでしたいのは、移動手段であり、文章やイラスト作成をする空間を確保すること。
思えば横になって寝るとか、シャワーを浴びるとか、手の込んだ料理をするイメージはありませんでした。
でもでも、そう思うのは、旅をストイックに感じたいから。
少し時間が経つと、6メートルオーバーとは言わないにしても、新型SAKURAのように足腰が強く、装備も充実したモデルが欲しくなるのでしょう。
どんな旅をしたいかで、キャンピングカー選びはまるで違います。
充実を求めて軽キャンカーを選ぶのは間違いですし、トコトコ旅がしたくてバスコンを選ぶと何か満たされ過ぎていると感じるでしょう。
「このキャンピングカーなら…」
あれこれといろんなキャンピングカーを見比べながら、理想の旅をイメージしている時が幸せに浸れる心豊かな時間の始まりです。