そもそもキャンピングカーの利便性とは?
キャンピングカーの特徴は、自分だけの寛げる空間を気ままに移動させられること。
それを叶えるためには、エアコンや冷蔵庫、テレビやネット環境も必要でしょう。
人によっては、さらにトイレやシャワールーム、お風呂場まで譲れないかも知れません。
キッチンにしても、電子レンジやポットだけでなく、オーブンを使った本格的な調理まで楽しみたい人もいるはずです。
一方で、車としての利便性を考えると、車幅は2メートルまで、長さは5メートルまでが普段使いの最大寸法です。
というのも、このサイズを超えると駐車場探しが大変になり、自由なはずのキャンピングカーが苦労を伴う乗り物へと変わってしまいます。
どこまで居住空間を快適にするのか、実はキャンピングカー選びの「一歩」だったりするですね。
トレーラーハウスとは?
キャンピングカーとの違いは、それ自体で移動できるということでしょう。
つまり、トレーラーハウスは車と連結されなければ動くことはできません。
それだけ自由に移動することはできなくなりますが、キャンピングカーと比べて空間をフルに活用できるのが特徴です。
というのも、一般的なトラックベースのキャンピングカーでは、地面から最低でも50センチ以上、実際は70センチくらいあるかも知れませんが、それくらいの高さに床があります。
言いかえれば、外観では3メートルもある車高も、車輪やシャシーが隠されているのです。
ところが、トレーラーハウスではエンジンもないので、庭先に設置できる倉庫や納屋、離れの感覚で居住できます。
ただ、一般的な住宅で基本となる柱や梁、内外壁、断熱材など、どこまで住宅に寄せるかはポイントとなってくるでしょう。
トレーラーハウスは、あくまでも「動産」として扱われます。
コンクリートなどで基礎を作り、完全に固定されると「不動産」となり、固定資産税の対象や建築基準法の対象にも含まれるようになるでしょう。
つまり、住宅とシフトすればそれだけ一般的住宅と変わらない快適性を得られるものの、税制面や離れとしての選択肢との兼ねるも気になってきます。
あくまで固定されることなく、場合によっては動かすこともできるというキャンピングカーと住宅の狭間だからこその良さが「トレーラーハウス」の魅力でしょう。
そこで、目新しさのある「トレーラーハウス」をオフィスとして使ったり、お洒落なサーフショップやアパレルショップ、美容室などとして活用しても面白いかも知れません。
しかし、そこで暮らすという場合に、「インフラ(ガスや電気、水道)」をどうするかは問題です。
キャンピングカーの場合には、さらに給排水の処理やゴミ捨ても気になります。
それだけ、不動産ではない(自由な空間)を維持することは容易ではないのです。
車両という認識に立つと
トレーラーハウスを車(地面に固定されていないので不動産ではない!?)と考えれば、車検や設置年数の制限という概念も出てきます。
つまり、車幅2メートル50センチ以下、長さ12メートル以下、高さ3メートル80センチ以下でなければ、「ナンバー」を取得できません。
つまり、法律上の「車両」でなければ、自由気ままに公道を(牽引によっても)走らせることが出来ません。
これ以上になると、改めて許可を取り、その時だけ一時的に公道を使えるに過ぎません。また別の言い方をすれば、大型トレーラーに乗せて運ぶようなことになります。
ここまで来ると、もう移動させる物とは言い難くく、「ほぼ家」でしょう。
仮にナンバーが取得できる大きさだとしても、トレーラーハウスを引っ張りながら観光地を回るというような使い方はメリットが少ないので、ある程度の期間をそこで過ごしながら、もっと長いリズムで移動していくようなイメージなのでしょう。
スモールオフィスとしてのトレーラーハウス
先にも触れた通り、営業を兼ねた注目度を活かすならトレーラーハウスという選択肢はありです。
3ヶ月だけの理髪店や、フレンチレストラン、季節物のアイテム販売など、トレーラーハウスの特徴を活かせるでしょう。
しかしながら、こみちがイメージするちょっとした自分だけの気ままな「空間」としてなら、トレーラーハウスよりも一般的なキャンピングカーの方が合っているように思います。
デバイスと電源、通信用のルーターをリュックに入れれば、最低限の条件はクリアできるからです。
でもノマドにするとそこは気を使う部分もあるので、キャンピングカーのように視線を遮断して集中できる自分だけの空間が欲しくなるのです。
こうやって、トレーラーハウスという選択肢を考えたことで、また一歩、自分が求めるスモールオフィスの方法性に気づけたと感じます。