キャンピングカーの車内で使う「コンロ」について

 キャンピングカーの車内で料理をするつもりなのか?

こみちがまだスズキのジムニーに乗っていた頃、後部席を倒してできる半畳ほど広さをワークスペースにしようと考えたことがあります。

もう随分と昔の話で、今のようなポータブルバッテリーなどありません。

搭載バッテリーを使用するインバーターをシガーソケット経由で取り出し、消費電力の小さな家電をどうにかしようするというイメージです。

キャンピングカーのようにサブバッテリーも無いので、エンジンを掛けておかないと、バッテリーが上がってしまうことも十分に想定できる話でしょう。

そんな「ごっこ」を経験しているだけに、キャンピングカーとはいえ、どこまで本格的な料理をするのか、気になるところです。

そこで料理をランク分けすると

最も簡単な部類に入るのは、電子レンジ調理、お湯を注ぐだけの調理と続くでしょう。

フライパンで焼く料理、煮物料理、揚げ物料理、オーブン料理と続きます。

こみちが事前に想定しているスモールオフィスとして活用する場合、「焼く」を言えるかどうかがボーダーラインだと思います。

米を炊くかもポイントではありますが、米を研ぐための水を考えると、レンジ調理で食べられるパックご飯でも十分です。

というのも、100%の自立を想定している訳ではなく、日常的に食する手段なので、どうしても美味しい料理が食べたい時は、キャンピングカーを停車させてお店にお邪魔すれば良いと思っています。

IHコンロとカセットコンロ、ガスコンロ(さらにホワイトガソリンを使うバーナーもある)を比較する!?

家庭のキッチンにビルトインするIHコンロは、一般的に3000w相当です。

手軽さのあるカセットコンロも3000w相当と言われます。

また、家庭用のガスコンロは4000wで、単純に比べると一番強い火力となります。

しかし、IHコンロが鍋やフライパンを密着させて動かさないのに対し、カセットコンロもガスコンロも炎が出て熱を伝えます。

つまり、その構造の違いによって、IHコンロが90%程度の効率で熱を伝えられるのに対し、カセットコンロやガスコンロの熱効率は50〜60%程度です。

調理をする際の熱源と考えるなら、4000wのガスコンロよりも、3000wのIHコンロの方が効率的なキッチン環境と言えるでしょう。

キャンピングカーという限られた空間で

最近、リチュウムイオンバッテリーが広く普及したこともあって、ポータブルバッテリーが注目されています。

さまざまなタイプがある中、1000wクラスの家電が使えるものも目につきます。

1000wクラスとなれば、電子レンジも稼働できる環境が、バッテリー一台で作れることになったのです。

例えばIHコンロ場合、キッチンにビルトインして使うタイプの他に、持ち出しやすい1口や2口の板状になった卓上タイプもあります。

高火力タイプを探すと、1000wの他に1400wという商品も見つけられるでしょう。

キャンピングカーでAC電源(家庭で使う種類)は、DC電源のサブバッテリーをインバーターという装置で変化して使用します。

つまり、本来なら冷蔵庫などで見かけるDC電源による使用の方がインバーターによる変換を通さない分、効率的と言えます。

本格的な調理環境を作る意味では、DC電源で稼働するビルトインタイプの3000wクラスのIHコンロが装着できれば家庭と変わらないでしょう。

しかし、そこまで本当に必要なのかというと、キャンピングカーにどこまでの快適性を求めるのかで見解に差がでます。

例えば、日本特種ボディーの新型サクラ。標準のサブバッテリーが400Aなのに対し、オプションで760Aまで容量アップが可能です。

ネット上で調べた範疇では、サクラが24Vベースであることで、一般的に12Vで動くリチュウムイオンバッテリーがそのまま使えません。

つまり、増量された760Aもバッテリーのダメージを踏まえれば、半分程度の380A程度が使用できる容量となるでしょう。

単純計算ですが、380Aあれば3000Wクラスのコンロも動かせない訳ではありません。

そのあたりも、新型サクラの近未来的な可能性と言えるでしょう。

しかし実際問題としては、1000W又は1400Wの卓上タイプを使うことになり、一般的なカセットコンロと比較すると、熱の伝導率を踏まえても「火力」という面では少し不便さを感じることがありそうです。

一方で、カセットコンロやガスコンロを装備した場合、火災や一酸化炭素中毒の危険性が高まることに注意が必要です。

熱を伝えられる構造のIHコンロに比べて、カセットコンロなどは火が出る分、壁や天井まで熱が拡散します。

カセットコンロを使用する場合、1本で約1時間から2時間程度持ちます。

つまり、一回又は二回の調理で、使用済みのカセットがゴミとなってしまう計算です。

キャンピングカーで問題となる1つが、ゴミの処分なので、頻繁に増えるカセットの空き缶は見逃せないデメリットとなるでしょう。

缶に穴あけが必要だったりと、処分の手間が掛かるのも要注意です。

YouTube 上で見つけられる新型サクラの車内で、フライパンと使って調理している様子を見れば、高火力でパリッとシャキシャキな野菜炒めは難しいとしても、焼き肉用のカルビやベーコン、野菜などを簡単に焼いたり炒めたりできそうです。

もっとも、1000wクラスの卓上タイプを使えば揚げ物料理もこなせます。

使用した油の処理や、油はねまで考えると、惣菜として現地のスーパーで調達しても悪くはないでしょう。

結論として

家庭同様の環境を構築することもできるとは思いますが、実際の利便性を考えると、キャンピングカーの中では「焼き」を限度とした調理まで想定するくらいが程よいと思います。

つまり、電子レンジやお湯を注ぐだけの調理に加えて、卓上型IHコンロで焼きを使った料理までできれば十分です。

キャンピングカーでの調理の設定値を決めることで、例えば車内環境システム(マックスファン)導入の必要性も決まるでしょう。

新型サクラのように、わりと気兼ねなくエアコンを使える場合、車内にこもった熱をそれほど神経質に気にしなくても良いはずです。

換気扇としては、調理後の臭い除去として、窓を開けてベンチレーターを動かしても取り除けない場合がどれほどあるのかが気になるくらいです。


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