今朝も5キロをランニングして
昨日、街中を走るランナーを見掛けました。
癖でフォームを見てしまうのですが、手足の動かし方以上に確認してしまうのが重心の軌跡です。
重心の軌跡とは、頭や手足のような部位ごとではなく、一つの塊として見た時にどんな動きで進んでいるのかということです。
上に弾む力が強いとか、体重を支える時に膝関節で受けてしまい跳ね返りが重く見えているとか、そのランナーの癖がよく分かります。
例えば、世界陸上に出場されるランナーの走りを見て、フォームにある共通点を感じます。
それは手足の動かし方よりももっとアバウトに見た時の話ですが、言い換えれば「速く効率的に走る」ためにマストとなる動きがあるからだと思うのです。
今朝、準備体操をして走り出し、まだ運動に慣れていない体を確認しながらゆっくり走るのでが、なんだかスピードに乗っていると思ったので時計を見ました。
ケイデンスは175。
気持ちよく足を回した時が195なので、かなりゆっくりだと言えます。
しかし、ストライド幅は115センチを超えていて、地面を押すとか蹴るとか全くしていませんし、骨盤の押し込みもしていません。
接地で足を合わせるだけなのですが、それだってダラッとした感覚で走り出した直後のリラックスしたままです。
ペースはキロ5分を切るくらいですが、ランニングを始めたばかりの頃、この「キロ5分ペース」がどれだけ大変だったのかをよく覚えているので、改めて走り方次第だと思いました。
その後、ケイデンスが185くらいになるとペースもキロ4分20秒まで上がり、頑張って走るという感覚は全くありません。
強いて言えば、ケイデンスを上げた時に接地のタイミングが僅かにズレていると気づくことがあって、そんな時は姿勢を意識したりします。
感覚的に、腰が落ちている時は接地が粘っと重くなり、上に弾み過ぎている時は前に進んでいない気がして、強引に力で走ってしまう時は足が離れる時に力が後ろに抜けていると思ったりします。
これからの配分が理想的だと、本当に勝手にスピードが上がってしまうので、楽に走っているのにスピードに乗っているなぁと思います。
最近のいわゆる「ジョグ」は、ケイデンス195、ストライド幅130センチが目安になっていて、淡々と走った時によく見るスペックです。
一方で、最近はケイデンスを200弱まで上げることも増えて、ストライド幅が145センチくらいに増えます。
ペースとしてはキロ3分20秒から30秒ですが、ランニングというかジョグの中で少しペースした感覚で、筋力を使って走っているという感じはしていません。
今朝のランニングでは、ケイデンスを205、ストライド幅が160センチが最大値でした。
キロ3分10秒前後ですが、タイミングが合っていたので、頑張った感があまりありませんがスピードには乗れていました。
言ってしまえば、この感覚を守れば自ずと速く楽に走れることにもなります。
そう思った時に、誰かの走っている軌跡を見て気づくのは、「どれくらいのペースで走っているのか?」ではなく「どれだけ楽に走っているか?」なのかもしれません。
スペックだけで比較すると、5キロの前半でキロ3分台に入ることってほとんどありません。
頑張ってキロ4分という感じです。
でも後半になると、気持ちよく足を回して走っているとキロ3分40秒くらいになっていて、さらに調子がよければキロ3分20秒くらいに上がります。
何か車とすれ違うような場面でスピードを落とし、再び加速する場面で楽に走った時にキロ4分ペースということが普通にあって、ちょっと不思議に感じます。
パワーが変わったのではなくて、タイミングが合っているからペースがそれだけ変化しているのですが、いかにタイミングが重要なのかと言う話で、それこそ軌跡を見ると上手く走れているかも分かります。
加速のさせ方が上手くなると、頑張っている感覚はなくてもペースが上がります。
逆を言えば速く走ろうと暴れても、ポイントを外せば上手くスピードには乗せられません。
過去、調子が悪い時に「キロ5分ペース」が出せないことがあって、こんなに大変だったかな?と思いました。
結局、ランニングはパワーではなく、タイミングなので、ポイントを知っているかどうかで少なくともキロ3分30秒くらいまでは誰でも到達できると思います。
以前から紹介しているように、キロ2分ペースまで上がると練習方法ではなく素質だと思うので、誰でも到達できない領域です。
でもタイミングを覚えたら、キロ5分ペースがキツいと言うのはよほども体調不良だと思うので、そんな時は休息した方がいいでしょう。
ダラッと走っていても、タイミングを覚えてしまっているので、無意識のうちにタイミングを合わせてしまうので、キロ5分ペースになったのでしょう。
昔、リュックを背負いキロ5分ペースで走れると喜んでいたのですが、あれだけダラダラ走っても出せているので、1キロ2キロの荷物なら出ても不思議はないと今なら思います。
最近、同じ状況で、キロ3分台で走れているので、やはりタイミングなんだと思います。