先ずは「キロ4分ペース」を視野に入れて
今、20代や30代の方で、学生時代に運動経験がある人なら、50mを12秒で走ることは難しくないでしょう。
また学生の方なら、運動しない人でも50mを 12秒以内に走ることはできるのではないでしょうか。
つまり、「キロ4分ペース」と言っても、そのスピードは決して速いものではないことを最初に理解することです。
しかしながら、ランニング経験者になると、「キロ4分ペース走るのは難しい」と感じます。
この違いはどこにあるのでしょうか?
速く走るために手足をしっかりと動かす!?
今から50mを12秒以内で走ろうと思ったら、スタートから持てる力をフルに発揮して走るでしょう。
50mならスタミナ切れを心配する必要はないので、兎に角、足を前に前に動かせばいいのです。
そして、そんな経験があるからこそ、ランナーがキロ4分ペースで走ろうとすると、足を大きく動かしてすぐにバテてしまい、「キロ4分ペースは難しい」と結論づけるのです。
実際、こみち自身、ランニングを始めた時に「キロ5分ペース」で走ることがとても難しく、フォームの見直しや練習方法をいろいろと研究しました。
そんな過程の中で、膝頭を1個分高く意識するとスピードが出せて、その経験が「体を大きく動かすこと」が秘訣ではないかと思ったりもしました。
その後、もっとコンパクトなフォームでもスピードを出せることが分かり、むしろ手足をダイナミックに動かして走ることはしなくなりました。
理由は簡単で、そうしなくても楽に同じくらいのスピードになるからです。
これができるとキロ4分ペースでも走れた!
結論を言ってしまうと、骨盤を柔軟に機敏に動かせられたら、キロ4分ペースを楽に走ることができます。
つまり、足で地面を蹴るとか、高く上げるという意識を続けても、100mくらいは走れますが、長く走るとバテてしまいます。
だからこそ、バテないフォームを見つけて、それを練習で身につけることです。
そしてそのポイントはいくつもあるのですが、特に骨盤の動きが良くなるとペース作りが格段に楽です。
例えば最近のランニングは、ケイデンスが185spm前後なので、ストライド幅が135センチを超えるとキロ4分ペースに到達します。
足が自然に回って行くので、その流れでストライド幅も広がります。
その意味では、頑張って走るという意識ではなく、心地よく腕を振っていたら足もついて来てペースも上がるのです。
そしてその流れを作るのが骨盤の動きで、足だけで頑張ってもその動きにはなりません。
イメージとして、片足立ちして、ポンと足を変える。
ランニング中、地面に足が触れた時、ほとんど姿勢はその時と変わりません。
特に足の位置ですが、接地のタイミングでは前にも後ろにもなくて、片足立ちしている時と変わりません。
つまり、空中移動している時に足が動き、接地では足が閉じられているということを踏まえて、自身のフォームとの違いを確認してみましょう。
こみちは、そのタイミングと真逆だった時期があり、兎に角足を前に出して走ろうとしていました。
強くジャンプしたくて、接地でどうすれば強く飛び出せるのかを真剣に考えていたほどです。
しかし、静止状態で片足ジャンプするのと、走っている中でのストライド幅では全く再現の難しさが違います。
圧倒的に片足ジャンプの方が難しく、特に連続して脚力だけで飛び続けるのは大変です。
だからこそ、助走をつけて水面を弾くように駆けるようなイメージで、軽快に進むことが大切です。
それができても、スタミナ「0」で走れる訳ではないので、練習でリラックスして足をスムーズに回す反復が必要です。
長くリズムよく回すジョグと、短くても素早く回すインターバル練習のように、回し方にバリエーションをつけることで、少なくとも今以上に楽に走れるようになるはずです。