「何のために走るのか?」って言われても…。

 キロ3分台前半で走る学生ランナー

大学生のランナーたちは、10キロを30分を切るスピードで走ってしまう。

陸上競技のルールもあって、トラックではスパイクを使い、ロードでは厚底シューズと使い分けることも求められる。

考えてみれば、車やバイクのレースでも、距離やコースによってセッティングは変更されるもので、そこがチームワークの見せどころとも言える。

そんな風に考えると、「ランナー」はドライバーやライダーであり、「エンジン」でもあって、そのスペックをどう活かせばいいのかがチームとしての重要なポイントになる。

もう少し俯瞰して見渡すと、学生ランナーが実業団でもランナーを続け、日本代表のマラソン選手に選ばれるというストーリーは、彼らのような優秀な選手であっても、一握りの選ばれた人しか叶わない夢だ。

10キロを3分ペースで走るのと、40キロを3分ペースで走るのは、それだけ異なる能力が必要になるからだろう。

オリンピックに参加するための基準「参加標準記録」が、10000mの場合27分28秒に設定されていた。

つまり、キロ3分ペースというスピードが出せても、世界から優れた選手が集まるオリンピックになると、もっとスピードアップが求められるということだ。

世界記録になると10000mが26分台らしい。

現時点で30分を切れる選手が、何をどうすれば世界で戦えるトップアスリートになれるのか、あと1分2分と削って行くのは容易ではないし、それだけケガのリスクも高まるだろう。

マラソン目的のランニング

こみちのような趣味でランニングをしている人でも、フルマラソンやハーフマラソンの大会を目指すなら、日々のランニングも適当ではいけないらしい。

例えば、こみちのようにまだ10キロを50分で走れないレベルのランナーが、数キロをキロ3分台で走ることは、スピードアップや心肺機能の向上になるとしても、マラソンのレベルアップには繋がらないとも聞く。

なぜなら、キロ5分台のペースと3分台ではフォームそのものが違うということらしい。

確かに、キロ5分台なら、こみちも膝下だけを動かすフォームで走ることができる。

そのフォームではキロ5分よりも速く走れないけれど、短い練習期間でもマスターしやすいし、疲れ難いから長い距離を走るなら初心者ランナーには最善策だろう。

さらに市民ランナーなら、シューズ選びに思案して、ストライドが少しでも伸ばせるなら、上手に活用するべきだ。

先ずは完走。そしてサブ4。

達成感が得られる。

こみちにとっての壁

こみちにとって「キロ5分ペース」は容易にクリアできる速度ではない。

右足の違和感もあって、キロ9分とか10分でゆっくりと走ってみると、その速度はランニングを始めた5ヶ月前のペースと同じだ。

数値でみると遅く感じるが、実際に走ってみると「楽」ではない。

当時とはまた異なる気持ちだが、一歩ずつ着実に進むペースは誤魔化しては走れない。

かと言って、キロ5分ペースは、そんなペースの倍のスピードということになる。

あれこれとフォームを調べ、地道に体重の乗せ方を変えて来たけれど、それでもペースを倍にすることが、こみちの限界域でもある。

高反発なシューズでも履かない限り、こみちにはキロ3分ペースでは走れないだろう。

最近、キロ5分ペースで走ると、大体、4キロを過ぎたあたりで走ることが辛くなる。

心拍数は150台くらいで、足腰の疲労もまだ走れそうだ。

でも、7月の30度前後の気温と湿度は、体に熱を籠らせる。

「本当に走り続けられないか?」と言われたら、走れるかもしれない。

でも、一人で淡々と時間や距離を決めて走るから、何処かで力尽きて倒れても、しばらく誰にも発見してもらえない可能性も高い。

「涼しいうちに…」と思っても、最近のランニングでは3キロ過ぎると汗がたくさん出ているし、4キロ過ぎて5キロまで来る頃には体内の熱量が半端ない。

秋にでもならないと、この熱の問題は解消できないだろうし、キロ5分30秒ペースとキロ5分ペースでは熱量が全く異なる。

フォームが違うからということが大きい訳だが、結果重視で膝下だけの楽なフォームに戻すか、今のフォームを続けて行き、キロ5分ペースで押してみるかが別れ道だ。

もしかすると、流行りの厚底シューズを履けば、ストライドを伸ばせて、もっと楽にキロ4分台で走れてしまうかもしれない。

でも、「10キロ40分台です!」というためだけに、選択する手段とは思えない。

なぜって、学生ランナーで10キロを3分ペースで走るのは、運動能力に長けた若い人が日々練習して到達できた成果であって、そこにはシューズの力だけで成せたことではないだろう。

つまり、競技という規定があって、そこで能力を競っているからこそ、いろんな工夫をしているのであって、自身の能力ということだけなら、彼らだって速く走るために作られたレーシングシューズで走るよりも、サポート力の高いシューズの方が安全だと思っているだろう。

こみち自身も右足をケガして、数日とは言えランニングを控えて、走れないことがどんなにシンドイことかと思ってしまう。

そんな趣味でランニングを楽しむこみちには、速く走れるシューズは不要で、時間が掛かっても少しずつ到達できたらそれでいい。

いつか、キロ5分ペースで10キロは走れるようになると思う。

でも20キロを5分ペースというのは、練習時間を考えても難易度がさらに上がるから、もっと達成にできない可能性が高い。

なぜなら、ランニング時間を2時間確保しないといけないから、空き時間にちょっと走るということができない。

10キロでさえ1時間と思っているから、30分しかない時に少し速いペースで走る練習をしたりしているけれど、長距離走という視点では動きの異なるフォームが良いとは言えない。

キロ5分ペースは、本当に中途半端なスピードで、遅くもなく速くもなくで、淡々とは走りづらい。

ストライドで走るとキロ4分40秒くらいで、ピッチで走るとキロ5分20秒くらいが多い。

5キロまでなら暑くても押し切れるけれど、10キロの距離を走り切る力がまだ無い。

最近、鉄分不足を感じて、積極的に食事やサプリメントで補充しているけれど、勢いだけでは達成できない目標になっているから、日々、返り討ちにあっている。

ストライド走法に慣れて、楽にスピードが出せるようになるか、もう少し暑さが薄れる季節になるか、そんな頃に50分切りできるように思う。

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