「押す(プッシュ)」だけではなかった!?
最近、400mの距離をできるだけ長く速いスピードで走る練習を加えました。
陸上選手のように、全速力で走り切るだけの走力はなくて、前半で力尽き、後半にどれだけ惰性で走れるのかという感じです。
感覚的には最初の300mで終わってしまいます。
心拍数の上昇ではなく、LT値と呼ばれる血液中の乳酸濃度が高まることで運動パフォーマンスが低下するそうです。
こみちで考えると、キロ5分台のランニングも疲れますが、心拍数の上昇はとても緩やかで、これまでの経験で180bpmまで上昇することはなくなりました。
むしろ高い負荷を掛けたい時は、先にインターバルトレーニングを行い、速い速度で強制的に走り心拍数を上げてから、いつものペースでランニングをしています。
それでも、キロ5分台半ばのペースなら、心拍数はやがて低下し、130bpm辺りで落ち着きます。
一方で、キロ4分台前半や3分台の時は、一定時間を境にして心拍数が一気に上昇し、例えば今朝のインターバルトレーニングでは187bpmになりました。
このように、運動の強度は段階的に疲労感が増える訳ではなく、どこかのラインで急に苦しくなります。
そんな背景から、今のこみちの走力で400mを速く走り切るのは大変です。
なぜならLT値が低く、想定以上のペースで走り出せば、途中でバテてしまいます。
しかし、心拍数が急激に高くなってバテるとは限らず、特に1回目のダッシュでの失速は、急に身体が動かなくなりました。
連日のインターバルトレーニングで走り切れる距離を伸ばしたいと思っているのですが、「押す(プッシュ)」を意識したフォームだけでは乗り越えられないことに気づいて来ました。
というのも、例えば100m競技を行うアスリートも、スタートからゴールまでフルパワーで疾走している訳ではなく、一次加速、二次加速、中間疾走、フィニッシュと言った具合に、それぞれの局面で走法を変えながら、より速く走り切れる方法をトレーニングしているというのです。
以前、ランニングフォームで、ピッチ走法とストライド走法のどちらか良いのかということに興味を持っていたのですが、ピッチ走法だけではキロ5分台で走ることが得意で、それよりも疲労するけれどスピードを出すならストライド走法がいい。
さらにフォーム改善の途中で、両者の違いは表面的であり、「乗り込み」という軸足と遊脚の関係性に差はありません。
なので、今はストライド走法かピッチ走法かではなく、軸足に乗ることとそのタイミングが遅れないことに注意して走っています。
理由は地面から受けた反発が、乗り込みに遅れるとストッパーになり、正しく乗り込めているとストライドを伸ばせます。
さらに、ストライドを伸ばす時に、こみちは「落とす」と繰り返し、引き上げた太ももをタイミングよく落として行くのですが、この動きは「プッシュ」とも言われていて、主に加速の局面で使われる技術でした。
つまり、こみちがずっと「落とす」と繰り返しながら走っているのは、ローギアで唸りながら走る車と同じで、とても燃費が悪い走り方です。
ではアスリートの方々はどうしているのかというと、「落とす(プッシュ)」ではなく「プル(引く)」に意識を変えているそうです。
一度、限界まで上げた回転数を維持させる時は、もう「落とす」という動作は必要ありません。
むしろ、続けると過度にランナーの体力を消耗させてしまいます。
そこで、スピードを維持させる「プル(引き寄せる)」動作に移行します。
ランニングでタイム計測する時も、体力のある前半はストライドを伸ばしてスピードを稼ぎ、中間で疲れが溜まった頃にストライドを落とす代わりにピッチを上げて、体力を回復させて、後半にまたストライドで押し切るというようなことをしています。
というのも、ストライド走法の良さとピッチ走法の良さを融合させて、より速く走りたいからです。
ちょうど、そんな風にランニングを考えていたので、ストライド走法=「落とす」ではなく、加速区間で落とし、巡航区間で引くことで、楽に速く走れるのかもしれません。
ある意味、ランニング中に足を速く前に引く戻すというのは、言い換えるとピッチ走法の意識そのままです。
なので、短距離走だから「押す」のではなく、局面に合わせて押すべきか、引くべきかを使い分けることが必要なのでしょう。
最高速度は向上していないものの
インターバルトレーニング中にストライド幅が151センチになっていました。
スピードバウンディングも定期的に行っていますが、まだまだyoutube などで見ているアスリートの方々のように上手く飛べていません。
特に右膝下の動きに柔軟性がなく、それはつまり足捌きにも影響していると思います。
あと興味深い経験として、着地動作になった時に、まだ地面に届かないということがスピードを上げた時に度々起こります。
想像ですが、上方向に飛び過ぎているのか、ストライドが伸びる状況なのに慌てて着地しようとしているのか分かりませんが、足を着こうとしても「地面に届かない!」ということがあります。
股関節、骨盤の前後の動きを増やす余地はあるので、バウンディングで足の入れ替えや体重の乗せ方がもう少し上手くなれたら、ストライド幅160センチ近くまで伸ばせそうです。
100m競技のアスリートは競技中にストライド200センチを超えると聞き、着地で股関節周りが潰れずに、次の動作に移行できるためにも、スクワットのような下半身のトレーニングを行うのも頷けます。
着地の衝撃で骨盤が傾いてしまうと、遊脚側の空間が潰れて、その後の推進力が落ちてしまいます。
股関節は地面と並行でなければ、安定したフォームにはなりません。
ただ前後方向への可動域を広げられたら、ストライド幅を伸ばすことにも影響するので、柔軟に使えた方がいいはずです。