大前提として
「家」に寄せることはできない。
だからこそ、「使用目的」を明確にしたい。
理想的なキャンピングカーとは?
理想的なキャンピングカーを考える時に、車体の装備面に注目してしまう。
しかし、実際の用途を考えるべきで、1人、または2人、そして家族4人という違いでも理想とするキャンピングカーは異なる。
経験的なことを踏まえるなら、車をオフィス的に扱い、旅先でパソコン作業をするだけなら、キャンピングカーよりも背の高いワンボックスなら窮屈さも少ない。
朝、家を出て高速道路を走り、昼前から午後の2時くらいまで現地を散策し、夕方くらいに帰宅するというスタイルなら、キャンピングカーよりもマイカーの方がずっと便利だ。
現地での滞在時間を6時間以上、つまり、一泊二日以上で考え、しかもビジネスホテルなどを利用できない時にキャンピングカーを使うメリットが現れる。
と考えると、6時間以上もの間、現地で停車できることが大切で、その意味では一般的な全長5メートル以下の駐車場を利用できるか否かは、行き先の選択肢を大きく変えてしまう。
例えば全長5メートルを超える場合でも、ペットとの旅を目的とし、行き先もゆとりのあるキャンプ場を使うことにしているなら問題はないだろう。
しかし、温泉地を巡るためにキャンピングカーを選ぶなら、重く大きな車体は山路ではデメリットで、そこまで大型である必要性も感じないはずだ。
キャンピングカーを選ぶ基準
イメージとして、空気で膨らませたゴミ袋を3つ用意して、気になるキャンピングカーに持ち込んでみよう。
さて、その袋をどこに仕舞えばいいだろうか。
一般的な住まい探しでも、家財道具が無いと広々と見える。
しかし、家具などを運び込むと急に狭くなって、収納スペースに困るということが起こりやすい。
これはキャンピングカー選びにも言えることで、例えば「常設ベッド」のあるなしでも、車内の利便性が変化する。
夜、ご飯を食べて寝る時に、もしも家族や夫婦の就寝時間に違いがある時、ベッドが使えないと不便なのだ。
そう考えると、全長5メートル以下のキャンピングカーで常設ベッド付きを選ぶと、自ずと利用できる人数も限られてしまう。
4人でも使えることを目指して無理したレイアウトで使い難いくらいなら、潔く夫婦専用、一人使用限定に割り切った方が、結局は使えるキャンピングカーになるだろう。
個人的に数日間の車旅を想定すると、多くても2名使用が5メートルサイズの限界ではないかと思う。
道の駅での車中泊に思うこと
駐車場で、すぐ脇に停まっている車にも誰かが居ると案外落ち着かない。
ドアを開け閉めされただけで少し緊張感があるし、逆に車内でテレビや音楽を楽しむ時も音量などを気にしてしまう。
明かりについても同じで、窓を完全に閉めても光が漏れないとは限らない。
夜間、駐車場で光があると目立つから、家やホテルで過ごす時とは気持ちが違う。
つまり、車内にトイレやシャワー室があっても、騒音を気にすると時間を選ぶし、だったら入浴料を支払っても施設を利用する方が気兼ねなく使える。
結局、準備し過ぎても、狭い駐車場での一夜は、意外と落ち着かないものだ。
個人的に、キャンピングカーで道の駅を使うのは、無料であること以上に不便さも感じる。
だとしたら、安いビジネスホテルを使う方がぐっすり眠れるし、入浴や食事も安心して済ませるから、キャンピングカーを使うなら装備以上にどんな場所で停車できるのかを調べた方が良さそうだ。
キャンピングカー選びで気になるポイント
エアコンの稼働時間や、冷蔵庫の容量以上に気になるのが、販売店選びだろう。
使用目的が車旅である以上、旅先でのトラブルに遭遇しないとも限らない。
何かトラブルが起こった時に、販売店がどれだけ頼れるのか、販売員の対応なども気になる。
例えばキャンピングカーショーで、ぶらっと販売員に疑問を質問して、まともに回答してくれない場合、キャンピングカー装備が良くても選ぶのは注意が必要だろう。
もちろん、タイミングが悪くて時間が取れないこともあるとは思うが、旅先でのトラブルなら突発的に起こり得る。
「いきなり動かなくなって…」
それこそ保障内かどうかではなく、困った時にどんな対応をしてくれるのかが重要になるからだ。
チェックするべきポイントや、レッカー移動の手順など、仮に現場に駆けつけられないとしても、アドバイスできることはある。
そのためには、キャンピングカーの車としての部分、架装された部分の知識が無ければ、そんなアドバイスもできないだろう。
例えば、キャンピングカーの購入を考えて来店した時に、装備やローンの種類を説明してくれたとしても、故障した時や不具合の応対など、細かい部分も説明してくれる店舗とそうではない店舗では、アフターケアが異なる。
電子レンジを載せ替えたいと思った時に、簡単に撤去し載せ替えられるのか、もしくは店舗に相談すれば対応できるのかなど、限られたスペースを有効に使うキャンピングカー故に、臨機応変ば対応力が問われる。
その意味では、キャンピングカービルダーとしても生産していること、さらには社長自身もキャンピングカーが好きであることなども重要で、それはスタッフの働き方でも感じ取れるだろう。
「この車体の耐荷重ってどれくらいですか?」
2トントラックが総重量5トン未満と言われていて、単純にキャンピングカーの重さが4トンなら、後から乗せられるのは1トン未満となる。
軽キャンカーになれば、それだけ耐荷重も下がるから、大きさ同様に重さ部分でも制限が掛かる。
安全に走行するためにも注意しなければいけないポイントで、「耐荷重ですか?」と濁されたら、ちょっと注意したい。
できれば、安全面やメンテナンス、トラブル時の対応など、ユーザーから質問しなくて、販売店から何らの説明があると嬉しいところだが、そこは一般的な自動車メーカーのような検証は取り切れていないだろう。
車内で火を使うことも想定されるキャンピングカーでは、車両火災も一般車以上に起こりやすい。
ではそうなった時に、建物にあるようなスプリンクラーなどの設備は難しいから、難燃性の材料を使うなど、安全面への配慮が不可欠になる。
例えば、車内をウッド系でまとめたキャンピングカーを目にするが、正式な検査では難燃性についても問われているようで、それこそ簡易的に架装した手作りキャンピングカー仕様とは安全性が異なる。
一酸化炭素中毒が起こった時には、どんな回避策があるのか。
楽しく車旅を始めたいからこそ、販売店との付き合い方はデメリットもしっかりと伝えて欲しい。
ここまでの前提をクリアして、初めてキャンピングカー選びも始められる。
その意味では、キャンピングカーこそ、ビルダーのサポート力が重要で、一店舗しか無いキャンピングカーで購入するなら、万が一の対策を自分自身で考えておくべきだろう。
サポートが受けられない中古キャンピングカーなどを購入する場合、数百万円安価だとしても、トラブル時の不安や事故などを考えると、案外、新車購入と差が出ないかもしれない。
いずれにしろ、キャンピングカーを選ぶなら、一泊以上とか、家族全員で、ペットも一緒など、目的の旅スタイルを決めておくと便利だ。