キャンピングカーブームが地方再生に貢献できるだろうか?

 そもそもキャンピングカーでの車旅とは?

こみち自身、密かに日本各地をめぐるような旅に憧れて生きている。

しかし、現実的な話として今の生活を一変させて「車旅」を始めるのは簡単なことではない。

その課題は大きなものだけでもいくつか考えられるが、キャンピングカーを含む「車上生活」にはまだまだ不完全な部分も多く、さらに車旅となるとその資金繰りも不安材料だ。

誰もが一度は目指すこととして、YouTube で旅の動画コンテンツを公開し、視聴による広告収入を旅の活動資金にできたらと思うだろう。

こみちが知っている限りでは、確かに数名の方々は流れを作り、旅を続けている。

しかしそれ以上に、数多くの車旅希望者がYouTube での収益化を目指しているが、思うように成果が出ていないように思う。

これも車旅を始める前の知識として、旅費としてざっくり1日あたり一万円くらいはないと、いろんな面で制限が出てくる。

旅先でその土地の名産を食べ尽くすと言っても、付いて回るのはコストだからだ。

大食いする訳でも、その地域の特色を紹介するのでもなく、たまたま立ち寄った店で食事するシーンだけで、どれだけの再生回数が見込めるだろうか。

これは想像だが、月当たりのそう再生回数で300万回くらいが旅の成功を叶える目安だろう。

つまり、一本あたり10万回再生を月30本できるかが出発点だ。

例えばこみちの場合、現時点での登録者数は約100名。

そこから試算すると、登録者数が15000人を超えるくらいにならないと、月の再生回数が300万回を超えるとは考え難い。

しかも、その登録者も、登録だけしてくれた人ではなく、頻繁にチャンネルに足を運んでくれる人での数字だ。

YouTube でよく見かける車旅系の動画の傾向

「〇〇から〇〇まで〇〇キロ移動!」というようなタイトルや、「車中泊」にまつわるネタ、カップルや夫婦が「仕事を辞めて旅に出る」というものもよく見かける。

とは言え、タイトル的には似たような内容が多くて、しかし不思議と再生回数では個々でかなり異なっている。

言えるのは、再生回数が伸びている動画は、内容的にしっかり作られていたり、出演される方々の解説が分かりやすかったりと、次も観てみたいと思われるポイントがある。

事実、登録者数でも、目安となる15000人を大きく超えて10万人オーバーだったりする。

正直なところ、男一人旅よりも女性旅の方が視聴されやすい気がする。

ただ、女性旅は安全面でも細心の注意が必要だと思うし、後悔先に立たずなので、そのリスクを考えた時に再生回数の面だけで女性におすすめとは言えそうにない。

男性が車旅を始めるなら

これは個人的な想いも多分に含まれるが、キーワードは「地域活性化」だと思っている。

ただここにも根深い問題はあって、例えば過疎化地域で何か一時的なイベントを開催すればいいのかとなるからだ。

財政難に陥る地方都市の場合でも、これからYouTube で収益化を目指す時と同じで、いかに無駄を削いで、ニーズに即した順序で活動できるのかがポイントになるだろう。

それは「車旅」を始める時に、それこそ今まで多くの人が扱って来た「移動距離〇〇キロ」や「車中泊」というワードでは再生されるとは言い切れない。

「旅」だから、観光やグルメと連想するのではなく、「地方都市で何が起こっているのか?」や「IターンやUターンなど、地域で生きるメリット」を伝えていけるような内容を目指せないかと思う。

人口減少やコロナ禍の今、働き方改革が進むからこそ、活動するメインテーマとして検討できるだろう。

今、地域活性化として地方自治体での取り組みを参考にして、「移住」や「新たな生き方」の先として検証してみる内容である。

本気で取り組めば、十分にYouTubeでも支持される内容になると思う。

というのも、車旅として各地を気ままに巡り、美しい景色やグルメを実際に見たり食べたりするだけでは、そろそろ限界ではないかと思うのだ。

もちろん、バラエティー番組のような楽しませ方ができるなら話は違うが、こみちのように撮影も喋りも素人という人なら、今の厳しい状況でしっかりと存在感を出していくのは簡単ではなさそうだ。

ひと工夫して

例えば地方を訪れて、地元の不動産屋を訪れて物件を紹介してもらうということはできないだろうか。

地元故に、その街のニーズに合った物件があると思うから。

最も高額な物件や最も低額な物件、さらには人気がある物件など、その地域の街を知るには割と馴染みやすい手段かもしれない。

また、図書館などに置いてある各地の広報誌なども、その地域を知る手がかりになるだろう。

しかし少し調べれば、最近では自治会や町内会に加入しない人も多く、また新聞などを購読しない割合も増えているという。

つまり、ネットがあることで誰もが簡単に情報を得られる反面、隣人間の関係性は昔よりも希薄になっているのかもしれない。

ということは、何かの良さを感じて、地方都市に移住する場合、そこにあるのはやはり自身が関わる行動範囲でしか理解できず、職場と住居を行き来するだけの生活になることだって十分に起こり得る。

つまり、財政難に陥る地方都市もまた、いろんな手段を考えても、もうすでに思うような反響が得られない状況に陥っているのではないだろうか。

例えば高齢者の行動は、どうしても日常生活中心になり易く、若い人のように活発な行動は期待し辛い。

それだけ政策面でも保守的な内容なり、活性化結びつき難い。

一方で若者世代を呼び込むにも、受け入れ先となる地場産業がどれだけ余裕があるだろうか。

コロナ禍や景気後退の兆しが残る現在、それだけの余裕があるとは想像しづらい。

結局のところ、都道府県や市区町村レベルでも今は耐えどきだけに、観光PRなどに多額の資金を回せる余裕もないだろう。

ではこれから「車旅」で何をすれば良いのだろうか。

原点戻ってしまった感じもするが、それだけ日本全体が冷え込んでいるのだろう。


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