「車旅」への憧れ
車に限らず、バイクや自転車、徒歩や公共機関を使った移動は、日常生活を忘れさせてくれて、心もリフレッシュさせてくれるでしょう。
もしもそんな「旅」をテーマに動画コンテンツを制作し、YouTube 上で収益化までできたら、「車旅」に憧れるこみちのような人はきっと大喜びするのではないでしょうか。
一方で、YouTube をいろいろ視聴していると、人気があるチャンネルの中に「収益化成功の合理的な理論」が含まれていることに気づきます。
通常、その「ロジック」には、健全なエンターテイメントというYouTubeが動画チャンネルに求める基本があって、その枠内で各チャンネルの運営者は独自の工夫を施して自身のチャンネルをさらに魅力あるものへ育てていきます。
しかしながら、「健全なエンターテイメント」の解釈に目を向けると、「魅力」をどこから導き出すかが気になるでしょう。
例えば、0から自分だけで構築することが理想的だとすれば、それは年月も労力も相当に求められる苦行です。
他力に頼らない故に、魅力が広く視聴者に浸透するだけでも長い時間が必要ですし、場合によってはそのタイムラズに耐えきれずに方針転換をして、さらに成功から遠のいていますこともあるでしょう。
その意味では、いかに「他力」を上手に自身のチャンネルに取り込むかが、成功への近道になります。
つまり、例えばキャンピングカー系チャンネルを運営したいなら、既に成功されているチャンネルがどうような内容で、視聴者層に向けて動画を作っているのかなど、自身で分析できる限りの研究が欠かせません。
それでも、今や同じような内容のチャンネルはたくさん存在していて、5年前から始めた人とでは何もかもが違うはずです。
もっと言えば、すでに知名度や実績があるYouTuber のアドバイスでも、もしかすると今から始める方に合わないことだってあり得ます。
それは、同じことをしても注目される度合いが、年々希薄になっているからです。
キャンピングカーの納車レビュー動画などを見ても、以前は無名に近いチャンネルでも、それなりの視聴回数になっていました。
しかし、最近の傾向として、レビュー動画であっても、以前の半分やそれ以下というケースも目立ちます。
それは「車旅」の本編でも顕著で、日本一周を宣言し始めたチャンネルが、数回のコンテンツ公開で終わっているケースもあります。
こみちのようなほぼ無加工の手抜き動画ではなく、しっかりとナレーションから効果音まで凝って作り込みされているのに、数年間とは異なる結果になっています。
ただそうなってしまう原因として、サムネ画像が「それなりにカッコいい」ケースがあるのでしょう。
過去の成功例を模した作りをすることで、単品としての動画の評価はよくなりますが、実際にYouTube 上でみると他のチャンネルとの差が感じられないのです。
知名度とチャンネルに対する期待感ができてしまうまで、チャンネルそのものをどう運営すればいいのかが、今後は格段と難しくなってくるはずです。
画期的な発想で人気のチャンネル運営の末路
具体的な記載は省略しますが、こみち自身がYouTube をいろいろと見ている中で、「上手くロジックにハマっている」と感じた複数のチャンネルが短期間で急成長しています。
しかし、しばらく時間が経って、ふと「あのチャンネルってどうなったの?」と探してみると、半年間に感じた勢いはなくなり、再生回数も、更新頻度も下がっていました。
さらにその中の一つのチャンネルには、「YouTube からの引退」まで臭わせています。
そしてその動画内では、「健全なエンターテイメント」に該当しないというYouTube 運営サイドからのメッセージが届いたそうです。
つまり、YouTube は「健全なエンターテイメント」を求めていて、それを実現できるクリエイターにチャンネル運営を託したのです。
そう考えると、一時はYouTube から指導が入らなくても、長く運営していればいつかは「チャンネルに対する評価」が行われます。
中には警告を受けて、「サブチャンネル」を設営し、収益化をより強固にしたいと動き出すチャンネル運営者もいますが、そもそも論としてYouTube は「健全なエンターテイメント」を求めていて、それに該当していないから修正や見直しのメッセージが寄せられるのでしょう。
YouTube で収益化ができて、サラリーマンが月に稼ぐ何倍も儲けられたら、人は変わってしまうのでしょうか。
再生回数を維持するために、チャンネル開設を決意した目的などどこかに消え失せて、それは健全なエンターテイメントからも外れた内容になっていても、「まだこれくらいなら」と段々欲深くなってしまうのかもしれません。
成功しても、そこで欲を出さずにコツコツと運営しているチャンネルは、長く続いているように思いますが、「あのチャンネルって人気じゃなかった?」と思っていたチャンネルが、数ヶ月とか半年で、消えてしまうこともあります。
完全にチャンネルをストップされなくても、警告が来て、運営の見直しを余儀なくされた段階で、チャンネル運営者は悩むのでしょう。
「急がば回れ」でいい
「車旅」で収益化に成功できたら、嬉しい限りですが、それでも慌てることは厳禁です。
急がば回れという諺がありますが、「健全なエンターテイメント」と評価されているとYouTube は何かとアドバイスをくれるからです。
いきなり今の生活を投げ出して、YouTube だけで生計を立てる「幻想」は昔の話。
今から始めるなら、「健全なエンターテイメント」を自分なりに咀嚼することです。
「車旅」で言えば、どこに面白さがあるのか、求められているのか、何より自分が伝えたいと思っているのかが見えて来るからです。
車旅に限らず、これからYouTube を本格的に始めたいと目論んでいるこみちのような方々は、ぜひともいい風が来るまでしっかりと準備しましょう。