これからの「大人旅」って何だろう?

 キャンピングカーを如何に使えば良いのかと考えていたら

海外のキャンピングカー事情と国内のそれとが大きく異なるのは、スケール感とか異世界感の体験があるのかに尽きる。

例えば、キャンピングカーの居住性を活かすなら、大自然のど真ん中で一夜を過ごしてみるのがいいだろう。

アメリカやオーストラリアなら、それこそ次の民家まで数百キロ離れているということだってあり得る。

だから、バイク旅ではビックタンクに乗せ替えて、巡航距離を稼ぐなんて当たり前の話だ。

ピークパワーではなく、いかに耐久性に富んだ性能を手に入れるかが旅を安全に達成する条件とも言える。

つまり、旅と制約はとても密接な関係で、その制限が困難に迫るギリギリだから旅気分が盛り上がる。

逆を言えば、時間や場所、環境条件を問わない旅ほど、つまらないものは無い。

そして、海外のキャンピングカー事情に比べて、国内では宿泊施設に困ることがほとんど無い。

あるとするなら、ペットを同伴している人では無いだろうか。

以前にもキャンピングカーをに入れて、目指す場所が「道の駅」というケースが多いことに気付かされた。

もちろん、キャンピングカーが乗り入れられるキャンプ場もあるが、旅気分という視点ではテントやコテージの方が数倍盛り上がる。

最近のキャンピングカーは、エアコンに冷蔵庫、電子レンジにトイレまで完備しているから、それこそ一泊や二泊の旅なら家気分そのままで過ごせる。

これが仕事場としてキャンピングカーを使うということなら別だが、旅気分を味わいたくてキャンピングカーを手に入れたなら、日常生活そのままの旅はどうも変化が乏しい。

いかに旅気分を盛り上げられるか。

そんな風に考えると、国内のどこに居ても、安全で快適な日常生活が送れてしまう。

それほど、日本国内は開発されているし、治安も悪くない。

VRで旅をするとか!?

例えば、日本一周を達成して、何か得るものがあるのかというと、それは「旅の制約」次第だろう。

極端な話、高速道路や新幹線、飛行機を使えば、北海道と沖縄を1日とは言わないにしても数日でめぐることができてしまう。

でも、そんな駆け足のような旅は、それだけ表面的な旅になりやすく、その土地ならではの経験も乏しい。

まして装備が充実したキャンピングカーを走らせているなら、行き先による違いをどこで感じればいいのだろう。

もちろん、そんな問い掛けに対する答えはあって、「旅の目的」を明確にすることで同じ日本一周でも異なる旅になる。

つまり、ただぐるっと回るだけなら、それこそ家にいても同じくらいの情報や感動を手にできる時代になった。

今朝、テレビ番組でVR空間で働く人がいることを紹介していた。

アバターと呼ばれる自分の分身を仮想空間で動かし、サービスを提供することで報酬を得る。

それはつまり、本来の性別や年齢、身長などを飛び越えて、アバターとして自由に生きることができてしまう。

例えば、日本一周のようなすでに知れた空間を巡るのではなく、現実世界と仮想世界の狭間で生きることが当たり前になれば、人は人として体感できること以上の経験が得られるだろう。

それを「旅」として捉えたなら、仮想空間は旅の候補地として魅力的だ。

実はこの記事を書こうと思ったのは昨日のことで、その時には「旅」と「転勤」を融合させた話を考えていた。

つまり、観光地をめぐる旅も、ライトユーザーには魅力的だが、キャンピングカーを手に入れて旅をしてみたいと考えるヘビーユーザーにはもう少し捻りが欲しくなる。

その地に行き着いた理由を価値あるものにしたいからだ。

そんなことを考えていた時、知り合いの方が定年退職されて、現役時代に全国各地を転勤していたと話してくれたのを思い出した。

例えば、ある土地に3年くらい住み、そこで仕事をしてみると地域の良さや住民の個性などにも出会えるだろう。

そして、20年掛けて全国の数回でそれを繰り返せば、ぐるっと巡った旅では味わえない大人旅になるだろう。

そんなことを考えたら、知り合いの方が銀行員という職業を選んだことに大人旅を感じた。

たしかに、大手企業なら、全国に支店があるし、希望を出せば全国制覇も夢では無い。

キャンピングカーをどう使うのかと考えていた時には気づかなかった旅のスタイルが見つかった気分だ。

例えば、こみちは介護士だから、全国各地の介護施設で働くこともできる。

それを理由に旅を始めたなら、もしかすると今まで見ていなかったような旅に出会えるかもしれない。


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