「生き残れる」の指標とは?
こみちが考える「生き残れる」に値する指標は、ズバリ事業資金を1人あたり「1000万円以上」貯められること。
つまり夫婦なら2000万円以上。扶養するべき家族がいるならその人数も蓄えたい。
なぜ、その金額なのかというと、こみちとしては投資などの資産運営で生活費を捻出できるギリギリのラインが確保できると踏んだから。
単純に年率3%程度では、30万円ほどになる金額ではあるが、今でも年齢差を無視しても月収10万円くらいは仕事さえ選ばなければ見つかると思うのも大きい。
特に運用で得られる収益の利点は、時間を限りなく奪われないこと。
一般的な労働になると、一日中の内で勤務や身支度、行き帰りの時間まで含めると12時間を超えることも珍しくない。
つまり自分の時間が24時間から12時間になるわけで、そのロスは改善したいポイントとなってくる。
注目しているバンライフ系YouTuber
こみちが以前から勝手に注目しているバンライフ系YouTuberの一人(今回は夫婦)で、「DOCUMENT 」さんがいる。
注目理由のポイントは、お二人のセンスがとても良いこと。
そんな才能ある二人がどんなバンライフをコンテンツとして載せてくるのかが気になっている。
こみちは映像に関する知識がないので詳しいことは分からないけれど、何より映像構成が素晴らしく、カットインされる短い映像がオシャレでカッコいい。
今回、観させてもらったシーンの中で、ウクレレが登場したが、ギターではないあたりに「見栄え」を意識した選択があったのだろう。
こみちはギターもウクレレも持っている(どちらも下手)けれど、演奏を楽しむならギターの方落ち着く。
というのもウクレレって弦の数が少ない分、センスが出るから。
あまり構えすぎずに、サラッと弾くあたりにウクレレは魅力があると思う。
まさに短い映像で、そんな寛いだ時間を印象づけるにはもってこいのアイテムだろう。
撮影クルーがいないので、二人が登場するような引きの映像は撮影にも手間がかかるはずだ。
でも、車を出発させるシーンを、車内からの映像だけで済ませてしまうと、どうしても絵面が単調になってしまう。
というのも、移動中は車内から外を映すシーンが増え、バンライフらしい移動する楽しさが伝わり難いからだ。
旅番組などでも、電車が駅に到着した時に、演者が降り立つシーンをホームから捉えたりするのも絵図の栄えを求めるからだろう。
しかし実際には、予定された駅に先回りしていなければならないから、少人数での撮影では諦めるしかないアングルになってしまう。
でも、そんな手間を惜しまずに映像を作っているのは、クリエイターとして優秀で、しかもバンライフを視聴者に伝えたい熱意があるからだろう。
一方で再生回数に注目すると、こみちが視聴した時点では約1万4000回ほど。
別のコンテンツもばらつきはあるが5万回を超える方が珍しい。
毎日更新するのは難しいくらい作り込まれている映像ゆえに、勝手ながらもう少し視聴回数が増えてくれたら嬉しいだろうと想像してみる。
というのも、これだけ才能豊かな二人が、若い頃の貴重な時間を割いてバンライフを始めたのだから、それが今後の展開に繋がって欲しいと願う。
例えば、40代や50代になると、バンライフを起点にこれからさらに展開するのは難しい。
理由はとてもシンプルで、社会では「職歴」と「年齢」が驚くほど重視されるから。
これが、まだ彼らのように若い人なら、バンライフの経験を出版社に売り込んだり、全国を巡って気に入った場所でバンライフユーザー向けのビジネスを始めても面白い。
それもまたYouTube で活かせるだろうから、「突き抜けてしまう」と一般論の社会通念は必要なくなる。
ただ現実的な部分では、そんな彼らであっても新たな事業展開を始めるためにはそれなりの資金が必要で、バンライフを維持するだけでなく、しっかり将来的な計画も不可欠になってくる。
それはつまり、例えば出産や育児を考えたライフプランにするのか、夫婦二人だけで添い遂げるのかでも異なってくる。
子どもを学校に通わせるようになれば、バンライフというスタイルは難しい。
もちろん不可能ではないが、問題は子どもの社会性との関係だろう。
バンライフにも良さはあるが、一般社会で生きることの良さも捨てがたい。
それを子ども自身で選択できるようにするためにも、バンライフとは別にどこか定住地も必要だろう。
バンライフって何だ?
バンライフ系YouTube の動画コンテンツでは、自然豊かな森の中へと分け入って、そこで見た絶景を紹介している。
温泉、滝などはとても憧れるポイントになるからだろう。
一方で、ドキュメンタリー系の番組では、さらに奥地へと進み、そこで生きる野生動物たちの暮らしを我々に伝えてくれる。
貴重な動物だったり、名前くらいは知っている動物だったり、でもそこには野生界の生態系から始まる掟を理解した試みがあることも忘れてはいけない。
少し話が外れてしまうが、こみちは子どもの頃に建築家に憧れた時期がある。
建物とは何かを考えた時に、建築家が芸術家になってしまうとどうして建物には「矛盾」が生じる。
つまり見栄えを追求することは、日常生活を置き去りにしてしまう側面もあるからだ。
ドイツの高級スポーツカー「ポルシェ」が、徹底して機能美を求める理由も同じだと思うが、スポーツカーでさえ「カッコいい」という見栄えは必要とされないことを示している。
というのも、社名は伏せるがかつて自然豊かな場所にリゾートホテルを建設した会社があった。
確かに自然の持つ豊かな場所に来れば、人は日常を忘れてひと時の寛ぎを得られるだろう。
一方で、その建設には多くの犠牲が伴った。
その損失の一つは、そこに暮らして来たはずの生き物たちから生活の場所を奪いとったことだろう。
所有権の売買や人間の好奇心ということも尊重されるべきではあるが、それこそ「見栄え」のためにルールさえ守れば許されるのかは大きな争点だ。
話を戻すと、「オシャレでカッコいい!」と思った建築家も、実はクライアントの要望を具現化する実直な職業だと気づいた。
こみちのような目端の利かない人間には不向きだと言うこともわかった。
そうなると、奇抜で斬新なデザインを貫くような気持ちにはなれなかったからだ。
そんな背景もあって、「バンライフ」にどんな目的や価値を見出していけばいいのか興味がある。
バンライフではマストとなる観光地巡りや自然豊かな旅路も、旅の目的や価値という視点ではなかなか意義を見出せない。
職業としての「バンライフ」
いろいろな仕事が世の中にはあるが、ポイントは消費と対価、収益の効率のバランスだろう。
肉体労働は体力を奪うだけでなく、中高年になると疲労が蓄積しやすい。
同時に、加齢によりできていことができなくなってしまうことも増える。
そこで早い段階で、疲労を抑えながらも稼ぐことができる職業を目指す必要に迫られる。
建築の現場で言えば、危険な足場で荷物を運ぶだけの仕事よりも、職人となって評価されながら効率的に稼げた方がいい。
さらに言えば、クレーンなどの免許があれば、重機の操作で同等かそれ以上の金額を稼ぐことができる。
大学に行く理由の一つは、例えば中小規模の現場監督を経験し、さらに大きな現場や現場監督をまとめるようなポジションにステップアップし、その先には安全管理の責任者として予算組みにも関わり、ゼネコンの実質的な運営のキーパーソンとなって行くことができるだろう。
一方で、中卒や高卒からだと、先ずは職人として認められ、その後は独立して自分の組を持つことになる。
5人10人と抱える職人が増えれば、組織化もして複数の現場に人を回し、そこで経営者としての経験を積むことになる。
場合にっては、建築士の資格を取得して、自分で図面を引き、建てることもできるから、活躍の場はさらに約束される。
つまり、どんな業界でも、経験を活かせる土壌があって、そこがどれだけ充実しているかが職業としてのおすすめ度に繋がる。
ブームとしては追い風だが、キャンピングカー業界もこれからが問われているだろうから、社会的に何を行うのかによっては、一過性の人気に終わってしまうこともあり得る。
例えば、今からバンライフを始めて、どれだけの未来が拓かれるだろう。
先に建築業界の話題にも触れたが、20代の過ごし方がどれだけ重要かは語るまでもない。
そんな時期をバンライフに費やすということは、それこそ冒険家と同じだ。
もちろん、本当の冒険家は危険なことにチャレンジする人ではなく、多くはプロのビジネスマンの顔も持つ。
なぜなら、個人で資金を集めるのは限界があって、それこそスポンサーやサポーターをどうそろえるかもチャレンジ達成のポイントになるからだ。
リスクを省みない無謀な挑戦を冒険とは呼ばない。
例えばラーメンが好きで店を出したい人が考えるべきことは、採算性だろう。
そこがクリアしていなければ、どんなに美味しいラーメンも店頭には出せない。
バンライフを始めるなら、そしてYouTube を使うなら、どれくらいの見通しで収益を高められるかがポイントだ。
逆に何もしないで、でも毎月1万円稼げるなら、ビジネスとしては悪くない。
でも、人生の大切な時間を投入して、結局は「老いただけ」ではビジネスとしての評価は失敗になる。
YouTube には残酷な面もあって、誰でも始められるから「老いて終わる」人も増加するだろう。
何も目的が見つからないという理由でバンライフを始めるならまだしも、ビジネスとして軌道に乗せたいなら、徹底的にビジネス化に振るべきだ。
その時、自分が各地を巡る意義をどこに置くのかがポイントで、単純に大自然に触れるだけで勝負できるかが要検討だろう。
テレビでは、情報系番組なら徹底していろんな人気スポットをいち早く紹介しているし、エンターテイメント系なら人気タレントを起用した演者で、感動や笑いが演出しやすい仕掛けがある。
そこには撮影クルーが不可欠だし、YouTube では限られた人数で回すのだから、テレビのようなバリエーションも限られてしまいがちで、毎回似たような構成になりやすい。
未だにYouTuber で現れないなと思うのは、複数のキャンピングカーで行動する人たちだ。
つまり、マンネリ化しやすい映像を打破するために、互いがカメラマン役を務めて、映像表現の幅を広げるという取り組みだ。
2トンのキャブコン一台を夫婦で移動するのではなく、軽キャン二台とか、一台は荷物の運搬用にハイエースを使うという方法もあるだろう。
こみちが直感で思うのは、バンライフでビジネス化するなら予算は5000万円で、運用は3年間と見込む。
もちろんそれ以下の予算でもできなくなはないが、それだけ制限も増えることになる。
500万円のキャンピングカーを買って、3年間の旅費を300万円としても、単純に800万円が掛かる。
しかし昨今のYouTube を見ていると、キャンピングカー購入動画では視聴されても、その後の旅動画では安定して軌道に乗せられる人が少ない。
それだけ投資と収益のバランスが崩れていることが分かる。
同じような展開になりやすいから演者に工夫をするなど、他者との違いを見つけることが必要だ。
最近、外国人で日本語を話せる人が、自国と日本をバックボーンにコンテンツ化しているケースが増えている。
バックボーンが重ならないから、それだけでも有利だろう。
同じようなことを国内のバンライフでするなら、もう少し旅の質を上げて、予算も掛ける必要がある。
しかし、視聴に対する収益が同額なら、いかに低予算で撮影できるかがポイントだ。
なかなかプロダクションが乗り出さない理由もそこにあって、もうバンライフ系YouTubeでは 採算面で難しいのだろう。