「キャンピングカー」で生きるには?

 まずは分析から

YouTube に於いて「キャンピングカー」と言うワードで検索すると、100万回以上再生される「超絶」コンテンツが1本と、それに続く50万回オーバーが2本。

さらに10万回以上が見つけられます。

しかし、残りのコンテンツは1万回以下、しかも公開から数日しか経過していないものでした。

その他のワードとして「バンコン」や「バンライフ」も調べてみると、1万回以上の再生回数に到達している方が少ないくらいです。

ビジネスとして考えた場合、「毎日更新」で「一本1万回」ではかなり厳しいと思うので、プラスしてリモートワークも検討しなければいけません。

また、人気ワードだった「車中泊」も落ち着き、YouTube 上では次なる模索が見られます。

例えば、動画紹介のコメント欄には、撮影で使用したアイテムをこと細かく「アフィリエイト」として関連させるなど、動画を入り口とした仕掛けが盛り込まれています。

一方で目立つのは、従来からの「キャンピングカー」と言うイメージとミスマッチな組み合わせを施す手法。

最も定番は「女子」と言うワードでしょう。

ブログなどでは「初心者」なども増えますが、動画では「女性」と「キャンプ」の組み合わせは、注目されるワードです。

しかし、面白いものでコンテンツに顔出ししている場合でも、その人柄がしっかりと画面上に伝わっていると再生回数にも反映されています。

「キャンピングカー」と「オシャレ」なら受け入れられても、「キャンピングカー」と「スタイリッシュ」になってしまうと、急にウケが悪くなるのも発見です。

セレブな感覚をキャンピングカーで表現したくても、そこを目指すマーケットが小さいのかもしれません。

別荘やヨットハーバー、プレジャーボートなどなど、それらを趣味として楽しむ方は多いはずですが、そこに「キャンピングカー」を組み合わせるのは少し感覚が異なるのかも知れません。

サーフィンやダイビングと言うワードも、キャンピングカーとはなじまないようです。

イメージとしては似ている世界観に思えますが、そうではありません。

マイホームを建てる時を参考にすると

ここでキャンピングカーを離れて、一般住宅の話題をします。

生活基盤となる「住まい」探しは、人生を良くも悪くも変えてくれます。

地域、日当たり、居住区分、間取り、さらに内装やインテリア雑貨とくれば、提案されるライフスタイルは数え切れません。

一方で、注文住宅を建てる場合、建築予定地の広さや日影など、押さえるべき基本を踏まえた上で、個々のこだわりを予算に応じて盛り込みます。

しかしながら、水回りや基礎工事、建築部材にまでこだわると、それだけもコストはかさみます。

しかし根幹部分で予算をケチると、後々で問題になるので、あまり大胆なコストカットはできないでしょう。

つまり、本当意味で自分らしい暮らしにを目指すなら、当初のコストに1000万円くらいは追加するつもりじゃないと、思うようなマイホームは手に入りません。

確かにガレージライフを楽しまれる方を見れば、良い車を所有されています。

そこで言う「良い車」とは高額な車ではなく、眺めて乗って楽しめる車です。

もちろん、それはそれでメンテナンスも大変ですし、そこに予算を取れる人でないと、そんな趣味は持ちません。

住宅と一体式になっていて、2階からでもガレージに行くことができて、そこがロフトのような空間で、一階にも降りられるし、テーブルに腰掛ければ、ちょうど眼下に愛車が見えると言うようになっている。

イメージとしては浮かぶけれど、どこの誰がそんなガレージライフを楽しんでいるのかってことで、まさにタレントの所ジョージさんやヒロミさんでもない限り、暮らしぶりを公開してはくれないでしょう。

キャンピングカーのイメージ

キャンピングカーに興味を感じる人の中には、「自由な生き方」とか「自分らしさ」とか、これまでの暮らしとは異なる生き方に憧れる人もいるはずです。

こみちの場合、キャンピングカーよりもバイク旅の方が自由を強く感じましたし、キャンピングカーはもっと「住まい」に近い感覚です。

だからキャンピングカーライフを考える時、「衣食住」がどれだけ不便になるのかからどうしても確認してしまいます。

また、車内装備が増えれば、それだけ車重は重くなり、横転や故障原因の可能性も高まります。

買える買えないの話ではなく、例えば理想のバンライフがボーダーバンクス」でしかできないのか。それとも軽キャンカーでも間に合うのか。

はたまた、乗用車を移動と荷物運搬に使い、全国各地の施設を上手に借りるスタイルではダメなのかと考えます。

と言うのも、キャンピングカーライフは、車上生活に違いありません。

誤解を恐れずに言えば、陽気なイメージとダークなイメージが混在した存在です。

これが20代の若いカップルが楽しそうにしているなら印象は違います。

しかし、こみちのような中高年が、生活感しかない車生活を送っていて、そこに「自由」を感じてもらえるのかが心配です。

もちろん自分が楽しいのは言うまでもありません。

そうではなく、ビジネスとして展開した時に、中高年の日常がどれだけ価値あるものとして届けられるかが心配です。

好きなコーヒーを飲むにしても、家なら当たり前のこととして行っています。

それを車内になったからと言って、映像化した時にどれくらい意味があるのかと思うと、実はコーヒーそのものではなく、出演者としての「味」が問われているように思えて、そこに自信が持てません。

だからキャンピングカーとしてどんな車種を選ぼうとも、「キャンピングカー」と何をミスマッチできるのかが分からないのです。

車内を自分らしく飾って、例えば好きなギターが壁に掛かっているとしても、家なら当たり前。

「車内だからオシャレなの?」と思えてしまうのです。

つまり、移動できることを最大限に活かした発信をしないと、マイホームの快適さにはどうしたって勝てません。

これがバイクなら、家の要素は完全になくなり、全てが追加された感覚です。

実は薄々感じているのですが、キャンピングカーとビジネスを結びつけようとしないで、例えば「移動手段」とし、旅先での出会いや発見を伝えるような手法に切り替えた方が難しくないのかも知れません。

バイク旅と言うチャンネルを運営しながら、実は運転する妻と、キャンピングカーで夫が後ろから撮影もすると言うような構成にする。

これってテレビの撮影クルーと同じ手法ですよね。

でも、映像化する時に、それ自体に乗っているって意外と不便で、キャンピングカーらしさよりも車内からみた景色になってしまいます。

車中泊でもほとんど車内のみ、サービスエリアやキャンプ場に着いた時も、その建物を撮影するに過ぎません。

キャンピングカーを使うことが意外とハードルを上げているように思えてしまいます。

やはり、テントを使ったキャンプスタイルをメインに、でも撮影機材やカメラ担当はキャンピングカーで寝ているけど、演者はテント生活でいろいろハプニングに見舞われると言う方が絵的に面白くなりそうです。

つまり、キャンピングカーそのものが充実装備になってしまうと、それだけインパクトは薄れてしまうので、双子とか三兄弟とか、歳の差カップルのような字面でキャッチーな組み合わせでもないと補いきれないのかも知れません。

豪華なキャンピングカーに乗って、中高年オヤジが優雅なモーニングルーティーンを紹介したらウケるでしょうか。

仮にウケたとしても、その次のコンテンツ制作に困りそうです。

旅に何を求めるのか?

旅先でなければ味わえないことはたくさんあります。

また、そこまでの移動手段も重要な要素で、実際には旅先で全てを味わうことはできないので、移動手段に合わせて旅全体のスタイルもある程度決まってきます。

旅行なら、電車や飛行機を使ったり、もう少し旅先を楽しむならバスと言う選択もあります。

またバイク旅と言うのも独特な楽しさがあって、日常生活に近いのはマイカーを使う場合でしょう。

その1つとしてキャンピングカーによる旅がありますが、ビジネスとして成立させるには、演者のキャラクターや、メイン収益を別に確保するなど、副業的な位置づけとして考えた方が良いのかも知れません。

もしも本格的に採算を考えるなら、もう少し具体的な試算が必要になるでしょう。


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