「バンライフ」に憧れるのは!?
最初に告白すると、こみちはバンライフに憧れています。
その一方で、今の住まいを手放して、「車上生活」に踏み切る勇気はありません。
理由を考えると、地域社会とのつながりや税制上の待遇など、社会生活を送る中で「車のみ」という選択肢に戸惑いを感じるからです。
例えば、自由気ままに車で移動し、YouTubeやライターとして 十分に生活する資金を稼げたとして、「そこに何が見えるのか?」を考えてしまいます。
こみち自身、ノマド経験もありますし、車ではありませんがバイクで全国各地を気ままに放浪した過去も持っています。
しかし、中高年になって、例えば快適なキャンピングカーを手に入れたとしても、「この歳になって巡る旅」の答えが見つからないのです。
もっともその答えは分かっていて、端的に言えば「ものを知らな過ぎる」に尽きるでしょう。
「日本一周」も、都道府県制覇と解釈すると、途端に詰まらない旅に感じてしまいます。
なぜって、「今さらそれを繰り返すの?」となるからです。
「今だからこそ」の目的がないと、生活を維持するためだけなら、今の暮らしを続けることとそう大差はありません。
見たこともない景色を言う人がいるかも知れませんが、十代二十代の多感な時期に巡った旅には、さまざまな出会いや経験もあります。
あの当時だからこそ楽しかったことを、中高年になって繰り返すのはどこか違うでしょう。
逆に、見たことのない景色で言えば、サラリーマン時代に徹夜続きで仕上げた大きな仕事が終わり、仲間たちと飲みに行った帰りに見上げた「東京タワー」がどれだけ勇気や希望を与えてくれたでしょうか。
照明に照らされたという視覚的な話ではなく、そこに注ぎ込んだ時間や労力があるからこその景色は今思い出しても特別で印象深いものです。
つまり、都道府県制覇という条件だけでは得ることができないものとは何か。
そこに気づかないと、旅も自己満足になってしまうでしょう。
キャンピングカー関連のYouTube チャンネルで好成績を挙げているのは、ある一定の条件を満たした人ばかりです。
逆にその条件を外してしまうと、YouTube では思うような成果を得られないでしょう。
でも逆に「YouTube 」のために旅をしているのかという疑問も出てきます。
そうだとしたら、家を捨てて「バンライフ」に掛けた生き方を徹底的にアピールした方が面白いかも知れません。
「本気でバンライフを謳歌している様子」は、ある意味で「バンライフ」の究極の目的となるからです。
「くだらない」というコメントも、「そう。本気で楽しんでます!」と言えるでしょう。
「くだらないことしていますか? 日常に追われていませんか?」と忙しい中の訪問に感謝したいくらいです。
なぜって、訪問してくれるからこそ、旅を続けられるからです。
とは言え、本気で謳歌するためには、目の前に見えたことを理解できる知識も必要です。
町の歴史や文化も知らずに、町から町へと移動しても、それは本当に移動に過ぎません。
「〇〇県突入!」に、そんなに大きな感動はないでしょう。
よくある話ではありますが、その道に憧れるからこそ、実は一番遠い所にいるということがあって、キャンピングカーに憧れると、キャンピングカー生活よりもそれを活かせる環境に目が向きます。
つまり、「車上暮らし」を活かすためには、本来紹介するべきアングルを見逃してしまうのです。
具体的には、自分が体感しているばかりがメインとなって、見ている人にはよく分からない構図になりやすいということ。
「知りたいのはそこではない!」が続くと、「バンライフ」の良さを届けることはできません。
そんな風に考える、今の時点でこみちがバンライフを始めても、特に目指すべきことがなく、どこか行きました動画になってしまうでしょう。
それを見たと思う人もいないでしょうし、むしろ住まいとしての「バンライフ」なら、今の住まいの方が快適なので、わざわざ断捨離する覚悟もありません。
だからこそ「バンライフ」を本気で楽しんでいる人は凄いと思っています。
あの車内空間に1ヶ月も居ると、こみちなら段々と心細くなってしまいそうです。
洗濯、調理、ゴミ捨て、どれを取っても自宅の方が便利ですかね。
それでも「バンライフ」を選ぶという未来図をぜひとも知りたくなります。