FFヒーターの排出口から「熱風」が?
あるキャンピングカー納車動画を観ていると、販売員の方がサラッと「ここがFFヒーターの排出口で、かなりの熱風が出るので周りが枯れ草みたいに燃えやすい場合には…」と説明を始めた。
納車された嬉しさもあって、オーナーさんの表情までは映っていなかった。
でも、キャンピングカーの装備ってその程度なのかというのが正直なところ。
もちろん、全てのキャンピングカーということではないと思いたいけれど、冬場の室内で暖房機として活躍するメインは、やはり「FFヒーター」。
ポイントは雪が積もりそうな場面でもどれくらいしっかりと排ガス処理されるのかという部分です。
まして、枯れ草の多い場所で停車すると場合によっては引火の危険があるって…。
それ以外にも説明で挙げられた数々の注意事項をキャンピングカーのオーナーさんたちはしっかりと守って使用しているということなのでしょうか。
キャンピングカーでも注意したい「一酸化炭素中毒」
キャンピングカーの利便性には、常に「一酸化炭素中毒」という危険が迫っています。
例えば、先に紹介したFFヒーターに関しても、設置が不適切な場合には室内に排ガスが侵入してしまう可能性もあります。
また、車内での調理でカセットコロナなどを使用すると、同様に「一酸化炭素中毒」が気になります。
しかし、ふと思い返すと、キャンピングカーの設備を紹介しているビルダーの中で、「一酸化炭素中毒」防止策を意外と耳にしていなかったことです。
少し高額なキャンピングカーなどは、バッテリー残量だけでなく給排水タンクの残量まで確認できたりしますが、車内の一酸化炭素濃度が向上したり、火事になった場合の消火システムはほとんど組み込まれていません。
少なくともキャンピングカー登録を取得する条件に消火器の設置や一酸化炭素中毒アラームなどは含まれていないのでしょうか。
また、メーカーによる補償対象が不明確にも感じます。
例えば、設置されたエントランスドアの網戸の故障が起こった時、それが通常使用の範囲だとしても、有料修理になってしまうのかも定かではありません。
夏場、日差しが差し込む状況下で網戸に劣化が起きた時、それが初年度の場合ならメーカーの装備不良とも言いたいところですが、どうなのでしょうか。
便利とは言え、それは家を模した車に過ぎないものなのか、それとも移動も可能な「家」と呼べるレベルなのか、キャンピングカーが以前の認識からどれだけ変化したのか気になります。
というのも、サラッと注意事項としてオーナー側に説明が続いていますが、素人であるオーナーが通常使用しても問題ないシステムを作ることは難しいものなのかと感じるのです。
メインスイッチを「オン」にすれば、システム全体が動き出し、例えばコンセントに差し込むと、それを感知してインバーターが動き出すような連動性まで行うのは困難でしょうか。
例えば1ヶ月近くキャンピングカーを放置するような状況になった場合、バッテリーが上がってしまい動かなくなってしまうのは仕方ないことでしょうか。
こみち自身は素人なので、対応が難しいことも言っているかもしれません。
ただ、キャンピングカーを欲しいなら、オーナーが注意事項を覚えて対策してくださいという雰囲気で納車時の説明を受けている姿を見て、なんとなく「キャンピングカーの安全性」ってどこまでできているのだろうかと心配になっただけです。
実際、100v級の配線を不適切な方法で接続すれば、引火の危険があります。
なのに、そんな配線が複雑に設置されたキャンピングカーで、ヒューズだけでなく漏電による危険回避策はあるのでしょうか。
例えば、ビルダーがオシャレなキャンピングカーを説明するのもありですが、事故や災害時にどんな動きをするのかも紹介してくれたら嬉しいです。
素人が見よう見まねで作るキャンピングカーもいいですが、しっかりと安全対策を講じた既製品としてのキャンピングカーも市場では望まれているはずです。
最初から不安だと分かっているサスペンションをそのまま販売してしまうビルダーよりも、安全性や耐久性を踏まえて厳選された部品で作られているという方が有り難く感じます。
今日はそんなこんなを感じることになった1日でした。