「新型SAKURA」とは?
日本特種ボディーがいすゞ自動車とタッグを組んで製造販売しているキャンピングカーが「新型SAKURA」です。
その特徴は、キャンピングカーに興味を持った人が気になるポイントをしっかりと補った「理想的な一台」と言えます。
具体的には、日本特種ボディーが打ち出す「安全で安心な」をしっかりと実現していること。
通常、キャンピングカーはビルダーを呼ばれる会社が、自動車会社から車両を仕入れて架装しています。
例えば、「新型SAKURA」は、キャブコンタイプと呼ばれるモデルですが、その特徴は商業トラックの荷台部分がない状態からビルダーが製造します。
「新型SAKURA」の場合、ビルダーである日本特種ボディーはもちろん、車両を提供しているいすゞ自動車も全面的にサポートしているので、車両が「キャンピングカー仕様」に調整されています。
最も重要な部分では、キャンピングカーそのものも車重が、キャブコンタイプでは装備も充実していることから3トン超えすることも多く、車両そのものも「対荷重」が問題視されます。
その点、「新型SAKURA」に使用される「ビーカム」は2トントラックがベースとなり、対荷重は約5トンとかなり余裕があります。
また、リアタイヤをダブルにしたり、天井にソーラーパネルを敷き詰め、さらには「ビーカム」の大型オルタネーター(走行による発電機)が、バッテリーの充電にも貢献しています。
細かな部分まで含めると、多くのキャンピングカーで採用されているカセットコンロをあえて見送り、電気主体のシステムに絞り込んだことで、より無駄の無いシステムが実現しました。
どこがバージョンアップしたのか?
そんな「新型SAKURA」の唯一の欠点?が、鉛バッテリーを搭載していたこと。
というのも、最近巷では「リチュウムイオンバッテリー」を使ったモデルが登場してきました。
その理由は、鉛バッテリーよりも小型化できることと、その充電能力の高さからです。
ただし、鉛バッテリーに比べると、取扱いにクセがあり、安全に扱うにはテストも必要だったそうです。
日本特種ボディーでは、約2年の試行錯誤やテストを繰り返し、ついに搭載することになりました。
しかも、鉛バッテリーの時でさえ最大760Aと、夏場でもエアコンを気兼ねなく使えるほど頼もしいスペックだったのに、リチュウムイオンバッテリーでは最大20000wで、約6倍の容量になるのだとか。
つまり、大型のソーラーパネルを搭載しているとはいえ、雨天時には発電量も期待できません。
しかし、約2倍〜6倍まで選べるみたいですが、余裕が出来たことでさらにソーラー発電の状態を気にしないでも使えます。
この辺りの余裕は、キャンピングカーの生活にもかなり影響してくるでしょう。
また、ベース車両の対荷重の余裕が、より自由度の高い設備を可能にする訳で、もっと小型の車両では装備重量の増加には気を使います。
それだけ、「新型SAKURA」の基本設計が素晴らしいということで、日本特種ボディーが目指している「安全、安心」を実現していると言えるでしょう。