もっとも汎用性の高いキャンピングカーって?
キャンピングカーを選ぶ時、その目的が重要になります。
快適性では自宅のリビング以上にはなりませんし、車としての運動性能を見直さなければあの重い車重で移動はできません。
つまり、良いキャンピングカーとは、自分の使用目的に合致していることなのです。
そう考えると、使用目的が決まらないまま、人気だけでキャンピングカーを選ぶと使ってみて「イメージとは違う」と気づくでしょう。
決して安い買い物ではないだけに、後悔しないキャンピングカー選びが欠かせません。
また、キャンピングカーといえば、大きなシェルを背負ったキャブコンタイプとハイエースなどをベースにミニバンのような外観をしているバンコンタイプが一般的です。
他にも軽キャンカーや、もっと本格的なバスコンタイプもありますが、今回はあえてバンコンタイプをテーマにしました。
安全性やメンテナンス、車内の装備を考えると、今でも日本特種ボディーの新型SAKURAは理想的なキャンピングカーで、車の真ん中辺りに出入り口があるタイプの他、リアにドアのあるタイプも魅力的です。
こみちの場合、全国をキャンピングカーで旅するというイメージは描いていません。
仕事と組み合わせて、それが可能になればなお良いことですが、あくまでも「マイオフィス」として近所にも気兼ねなく使用できることはポイントです。
つまり、発電機で発電するという考えはなく、外部電力とソーラーパネル、自走による発電で賄えることが不可欠です。
その意味では、車内スペースがさらに限られたバンコンであれば、使用目的をより絞り込むことが求められます。
「このキャンピングカーって良いですよ!」
そんなレビューって貴重な意見ではありますが、自分の使用目的に合っていなければ、全く評価が変わってしまうことも少なくないはずです。
バンコンで考えるポイントは3つ!
ダイニングとベッドルームが同時使用できること。
キャンピングカー、しかもバンコンタイプに乗って思うのは、正直ワイドボディーでも広いとは感じません。
広いし快適だと思ったのは、ボーダーバンクスの車内に入った時だけです。
しかし、ボーダーバンクスは、全長6メートル級。
このサイズになると、どこに止められるかが心配で、特に自宅敷地内に駐車スペースがないと月極駐車場を探すのにも苦労するでしょう。
だったら、オフィスを借りれてしまう。
キャンピングカーを購入する目的が無くなります。
バンコンの場合、快適に使おうとすると、ワンルーム仕様を考えがちですが、二人旅やファミリー使用なら、絶対にダイニングとベッドルームの両方を同時に使えた方が便利です。
車内で仕事する時も、ダイニングだけとかベッドルームだけでだと、二人以上で作業する場合、集中し難いこともあるからです。
できれば、カーテンのような簡易的なものでも良いので、仕切りがあると便利です。
バンコンなら料理は「チン」が基本。
耐加荷重に余裕がないバンコンの場合、100リットルタンクを車載するのは現実的ではありません。
つまり、水だけで100リットル(100キロ)の車重増できるほどの余裕はないからです。
それはつまり車内シャワーが厳しいことでもありますし、調理で使うとしても一回の調理と後片付けで何リットル使うか考えると、夢と現実に差があることも分かります。
冷蔵庫エアコンも欲しいけれど、あとは重さとの相談になります。
そこは2トントラックをベース車両とした新型SAKURAとの大きな違いでしょう。
こみちとしては、飲み物や冷凍食品が入れられる冷凍冷凍庫が欲しいですが、バンコンを選ぶならそこは割り切るしかないかも知れません。
最後のポイントが、荷物をどれだけ積載するかでしょう。
一泊二日の旅行なら、身の回りの荷物だけで大き目のカバン一つくらいになるでしょうか。
それが1週間となれば、洗濯するつもりかどうかも検討しなければいけません。
例えば旅先のコインランドリーを使うとしても、洗濯物を干すのか乾燥機で乾かすまでするのかもポイントです。
自宅であれば簡単に干せる時でも、コストを掛けて洗濯しなければいけないので、長期旅行になる程、意外にコストはかさむでしょう。
つまり、見た目重視で作ったバンコンの場合、エアコンも電子レンジも冷凍冷蔵庫もテレビにトイレ、シャワールームまで完備しているかも知れません。
その時、手荷物を何キロまで積み込める計算になっているのか気になるところです。
重くなれば、ブレーキも効き難くなりますし、バーストの可能性だって増加します。
そう考えると、視覚的な良さをアピールしたいビルダーの思惑とは別に、実際の等身大のキャンピングカーを誠実に販売できるビルダーは信頼できるでしょう。
そんな風な視点で各社のモデルを見比べると、ファミリーユースの目的で購入した家族が、3年後、5年後、子どもたちが成長し荷物が増えたり、逆に夫婦二人旅になった時に装備をもっと広々と使えるようにアレンジする余地まで想定されていると、良いビルダーだなぁと思うます。
もちろん、内外装部分のメンテナンスや車両部分のメンテナンスなど、キャンピングカーとして使う以上はアフターサポートもポイントでしょう。
何かで立ち行かなくなった時に、車両保険のレッカーサービスしか無いのは心許ないからです。
これが一般の乗用車であれば、全国どこにいてもメンテナンスで困ることは少ないでしょうし、キャンピングカーをあえて選ぶという意味は、そのバックボーンも確認しなければ始まりません。
ジムニーに乗っていた時、軽さこと武器だと思っていた訳で、それが設計許容量いっぱいの重さで、山道も雪道も走って行こうとするのですから、キャンピングカーって本当に凄い乗り物です。