最近の住宅事情
ここで簡単に最近の住宅事情を確認しておきましょう。
国土交通省の情報によると、都心部における新築戸建ては総新築物件数の約18%。
新築マンションが約32%で、賃貸物件が約50%だそうです。
一方で、ネットなどで持ち家率を調べると地域差はありますが70%を超えているという話も出てきます。
さらに、人口減少の影響もあり空き物件も増加しているようで、ニュースなどでもその管理に頭を抱えているとも言われます。
キャンピングカーは「住まい」になり得るか?
キャンピングカーそのものでは、住所登録することができません。
その意味では、現住所を記入するような場合、どこかに定住地がないと不便だと言えるでしょう。
しかも、国産キャンピングカーの多くは浴槽を装備していませんし、シャワールーム、トイレスペースなど、定住場所として欲しい装備もなかったりします。
その意味では、「移動するマイルーム」という位置づけで、時に簡単な調理をしたり、勉強や音楽、映画鑑賞のスペースとして利用していることが多いのではないでしょうか。
以前、キャンピングカー内での調理に関して記事を書いたことがありますが、静水と汚水の管理を踏まえると、やはり自宅同様のインフラ環境は期待できません。
つまり、ある程度の制限を覚悟すれば定住地として住み続けることもできる一方で、その生活はいろいろ不便もあると言えます。
というのも、月極駐車場に止めたキャンピングカー内で生活することができるのかも気になりますが、移動を繰り返しながら全国を転々とするにもガソリンなどの燃料費が必要で、アパートの家賃と比較しても安上がりになるかは微妙ではないでしょうか。
その意味では、「移動」をビジネスに関連させることが不可欠で、YouTubeなどの動画コンテンツで動画配信するなど、新しいビジネス展開が求められます。
その意味では、馴染みあるVlogチャンネルでも、パート勤務で得られる収益以上に稼げているとは限りません。
厚生年金に加入できないなど、老後を踏まえた時の不安を考えると、個人事業主として旅を続けることは心細さも伴うでしょう。
その意味では、タレント活動などにも乗り出し、イベント出演やキャンプ道具などの紹介なども積極的に仕事として取り組んでいく必要が出てきます。
結局のところ、自由気ままに移住しながら旅を続けられるキャンパーは、とても恵まれた環境にいる人で、投資や自己資金など、収益の面で不安が少ないこともポイントでしょう。
持ち家かキャンピングカーか?
そもそも、両者は対等関係にはありません。
独身者であれば可能かも知れませんが、賃貸アパートで暮らしながら、キャブコンタイプの本格的なキャンピングカーを所有している人は少ないのではないでしょうか。
夫婦や子どももいれば、賃貸物件でも部屋数の多い物件を求めるでしょうし、庭のある戸建てや眺望や立地に優れた分譲マンションを求める人が多くなると考えられます。
災害時にキャンピングカーを避難場所として使うこともできますが、そのモデルの就寝人数や装備内容によっては数日間という期間が妥当になるのかも知れません。
キャンピングカーは富裕層に許された特権!?
ある調査によれば、キャンピングカー購入のメインターゲットは60代前後のだそうです。
持ち家だったり、子どもたちも成人して独立するなど、自分や配偶者にお金を掛けられる年代ということもあるでしょう。
また、ペットとの旅行をキャンピングカー購入の理由に挙げる人もいることから、夫婦だけの場合には運転しやすく長距離移動も快適にこなせるミニバンなども候補に入ります。
例えば、日本一周を目的とした旅行プランを2年限定で考えた場合、新車で1000万円のキャンピングカーを購入した場合、その2年後に半額の500万円で買い取ってもらえれば、その間に500万円で自由に使えたことになります。
2年間、約700日なので、1日あたり1万円以下で使用できたと言えます。
ホテルや民宿に二人で泊まる場合、格安のビジネスホテルならその金額でも使用できますが、年間を通せばお得な選択となるでしょう。
まして、ホテルなどに宿泊できことも多いペット連れとなれば、なおさらキャンピングカー購入のメリットは高まります。
一方で、若い世代や中高年世代にとってのキャンピングカーは、どれだけたくさん活用できるかがポイントでしょう。
人気YouTuberに出なれたなら、期待以上の収益を得られるかもしれませんが、実家など住民票おける住所がないのはかなり不便です。
そのためにアパートを借りるとすれば、いくら低価格だとしてもコストが掛かることに変わりありません。
厚生年金などを受けられるまでしっかりと働いて、退職金の一部でキャンピングカーを購入し、期限付きで夫婦やペットと旅をする。
ある意味、もっともスムーズなキャンピングカーユーザーではないでしょうか。
または、大型バイクに掛かる費用と同じ感覚で、軽キャンカーやバンコンタイプのキャンピングカーを購入し、釣りキャンプ楽しむ若い世代にとっても親しみある選択です。
中高年世代なら、そろそろバストイレ、キッチンなどのリフォームにもお金を掛けたくなるし、庭木を管理しやすく整備して、芝生の面積を半分くらいにし、管理に手間が掛からないようにしたくもなります。
キャンピングカーって夢があるのですが、それ以上にお金を掛けたいものもあり、特に住宅に掛けたくなる人も多いのではないでしょうか。