「マツコの知らない世界」とは?
TBS系列で放送されている「マツコの知らない世界」は、MCのマツコデラックスさんが様々なゲストを迎えて対談するトークバラエティ番組。
先ず感心させられるのは、マツコさんの存在感。
見た目の大きさもそうだが、知識量が半端ない。
というのも、ゲストとして招かれる面々は、とても個性的で何かに特化した生活をしている。
「ほぼ毎日、ラーメンを食べている」とか、「ご当地グルメを25年食べてきた」とか、「ホテルに年間300日以上宿泊している」とか。
そのどれもが簡単に真似できるレベルではない。
そんな彼らと一対一で、マツコさんが話を聞き、またツッコミ、番組として興味深い内容になっている。
これから始めたい「車旅」に「マツコの…」をどう活かせるのか?
「車旅」というワードを出発点にした時、「車中泊」「道の駅」「キャンピングカー」を連想することが多い。
それが影響しているのか、YouTube チャンネルもこれらを扱うコンテンツが主体だ。
一方で、「ドキュメンタリー」系、「ドラマ」系演出でコンテンツ化している人もいる。
その場合、多くはカップルや夫婦、親子と複数名が画面に登場するのも特長だろう。
いずれにしても「キャラ立ち」できるかがポイントで、年齢差、国籍の違いなど、他にない個性あるチャンネルほど、インパクトも強い。
以前、YouTube チャンネルの運営方法を考えた時に、テレビ番組ならキャスティングで最善の組み合わせを選ぶのだから、決まった出演者で視聴されるには「工夫」や「強み」が不可欠になるだろう。
例えば、「ソフトクリーム」をチャンネル運営のマストアイテムに選び、車旅では欠かさず取り上げるというスタイルを設定する。
確かに観光地など、「ソフトクリーム」はいろんな場所で販売されていて手に入る。
ただ、動画コンテンツとして、可愛い女の子と「ソフトクリーム」は関連しても、オッサンしかいないチャンネルで検索されるワードとなり得るかがポイントだ。
そう考えると、「車旅」の目的をどう設定するのか問われてくる。
例えば、「東京」という街を考えた時に、政治経済の中心地という立ち位置もあれば、世界と日本というグローバルな視点もある。
東京駅を始めとした広い意味での公共機関という切り口、さらにグルメもあれば、都市開発や街並みなど、とても1つに絞ることはできない。
では、車旅として「東京」に到着し、どんな映像を撮影するのか。
ある意味、テレビ番組の製作手法では大き過ぎて、いい意味でもっと表面的にしなければ個人で扱いきれない事態に陥る。
例えば旅行誌「るるぶ」を見ると、行き先ごとに観光地、グルメ、イベント、宿泊施設など、一定の項目があって、街によってその割合を変化させている。
でも「るるぶ」が想定している読者は、「旅行者」だ。
「車旅」で扱う内容が、「車旅」への誘いでいいのか。
例えば、ある街に住み、そこで暮らした映像に面白味や見応えはないのか。
正直な話、考えるほどに「車」を前面に出すことが、逆に映像を作り難くしてはいないだろうか。