「旅」とは何か?
仕事を持ち、毎日大変な思いをしながら生活していると、いつも乗る電車の窓から見える景色に憧れます。
毎日、通り過ぎる駅なのに、改めて下車したことがなかったり、降りた駅でも通る道はいつも同じで、一本奥の裏道に入ることもなかったりで、知っていることって実は随分と限られた範囲なのだと思ってしまいます。
「旅」と言うと、ついついどこか遠くまで出掛けることを想像しませんか。
「日本一周」などと聞けば、今では冒険家のイメージは湧かないまでも、「ザ・旅」を思い浮かべるかも知れません。
でも、実際にはちょっとした日常生活の変化の中に「旅」の気持ちは含まれていて、だからこそ「何をどう見て、どう感じたのか?」と言うプロセスがとても重要なのでしょう。
ドラマチックな旅としては?
例えば、疎遠になってしまった昔のクラスメートを訪ねると言う制約をかせば、たとえ当時のことなど知らない人でも、ワクワクした気分になるでしょう。
また、ペットを連れた旅と言うのも、どこか非日常を感じさせ、例えばロバのような普段はなかなかペットにしない動物を選んでみると、絵的に面白くなりそうです。
ゲーム性を盛り込んだ旅としては?
夫婦やカップルと言う間柄なら、別々場所からスタートして巡り会うまでを旅にしても面白いのではないでしょうか。
今でこそ、位置情報を明かしてしまえば、相手の居場所を特定するのは簡単です。
でも簡単に特定できないようにするために、地名が映り込まない景色を投稿すると言う条件と、1日に投稿できる回数を決めることで、目星を付けつつも自身の旅を描けば、旅を続ける目的とゴールが明確です。
サイコロを振って進むと言うスタイルもありますね。
意外と、キャンピングカーやマイカーではなく、路線バスを使った旅のように、移動そのものに制限を設けた方が、焦ったくも楽しめる旅になるでしょう。
昔、テレビ番組か何かで、一般の人に出身地を尋ねて、その場所を訪ねてはまた出身地を聞くことを繰り返し、当初の目的地まで到達すると言う内容の旅が放映されていました。
あと少しと言うところで、数百キロも遠くの場所へと飛ばされるところにパプニング性があって楽しい企画でした。
今は、簡単に出身地を訪ねることも難しいでしょうから、なかなか成立しないかも知れません。
令和らしい旅スタイルを見つけて!?
クラウドソーシングを利用して、旅先でライティングやイラストの仕事をもらって稼ぎながら旅を続けると言うのはどうだろうか。
システムの構成上、即日の収益は難しいものの、日当換算で数千円程度なら十分に想定の範囲です。
自転車やバイクを使った旅スタイルでは難しいですが、「軽キャンカー」なら仕事場と寝床を両方兼ねますし、ひとり旅なら十分に楽しめそうです。
通信費も昔とは異なりますし、何より全国各地で通信できるのが追い風になります。
とは言え、カツカツの生活スタイルなら、それを徹底させた旅スタイルを貫くことです。
一方で、ある程度のゆとりを保てるなら、旅先で温泉や朝市など、その地域を感じられる光景を積極的に印象づけることでしょう。
例えば、バイク旅をするにしても、1日の移動距離を制限し、必ず行う決まり事を作っておく。
週一、月一なら地元の散髪屋で切ってもらうと言うのも面白いイベントでしょう。
農家の手助けをして、農作物をもらうと言うのも悪くないイベントです。
何より、その地で暮らしている人との交流が生まれることで、旅に深みが増すからです。
そう考えると、長距離移動ができてしまうリッターバイクで、高速道路を使った旅は、それまでには無かった工夫を求められるでしょう。
走りっぱなしなら、最短で10日もあれば、「日本一周」もどきは達成できてしまいます。
でも、そんな旅スタイルは、旅人その人に魅力が求められるでしょう。
タレント性に恵まれた人は別としても、一般レベルの外見では、そこにまた新たな工夫が必要です。
ただ車で各地を巡っても、その旅スタイルの目指すべきことが見えないと、旅の楽しみ方さえ不明確に終わります。